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告示:ゴンドラ構造規格

 

ゴンドラ構造規格

制 定 平成六年三月二十八日労働省告示第二十六号

最終改正 令和元年六月二十八日厚生労働省告示第四十八号

 

労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第三十七条第二項の規定に基づき、ゴンドラ構造規格を次のように定める。

 

ゴンドラ構造規格

目次

 第一章 構造部分等

  第一節 材 料(第一条・第二条)

  第二節 許容応力(第三条―第七条)

  第三節 荷 重(第八条―第十三条)

  第四節 強 度(第十四条―第十六条)

  第五節 安定度(第十七条)

  第六節 作業床等(第十八条―第二十条)

 第二章 機械部分

  第一節 ブレーキ(第二十一条・第二十二条)

  第二節 ドラム等(第二十三条―第二十六条)

  第三節 安全装置等(第二十七条―第三十二条)

  第四節 電気機器等(第三十三条―第三十六条)

 第三章 加 工(第三十七条―第三十九条)

 第四章 ワイヤロープ等(第四十条―第四十三条)

 第五章 雑 則(第四十四条・第四十五条)

 附 則

 

第一章 構造部分等

第一節 材 料

(材料)

第一条 ゴンドラ(労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)第十二条第一項第八号に掲げるゴンドラをいう。以下同じ。)の構造部分(ゴンドラのうち、囲い、覆いその他人を乗せて昇降させるための支持部分以外の部分及び機械部分を除いた部分をいう。以下同じ。)の材料は、次に掲げる日本産業規格又は日本工業規格に適合した鋼材若しくはアルミニウム合金材又はこれらと同等以上の化学成分及び機械的性質を有する鋼材若しくはアルミニウム合金材でなければならない。ただし、厚生労働省労働基準局長が認めた場合には、この限りでない。

一 日本産業規格G三一〇一(一般構造用圧延鋼材)に定めるSS三三〇又はSS四〇〇

二 日本産業規格G三一〇六(溶接構造用圧延鋼材)

三 日本産業規格G三三五〇(一般構造用軽量形鋼)

四 日本産業規格G三四四四(一般構造用炭素鋼鋼管)に定めるSTK四〇〇又はSTK四九〇

五 日本産業規格G三四四五(機械構造用炭素鋼鋼管)に定める十三種

六 日本産業規格G三四四六(機械構造用ステンレス鋼鋼管)に定めるSUS三〇四

七 日本産業規格G三四六六(一般構造用角形鋼管)

八 日本産業規格G四三〇四(熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)に定めるSUS三〇四

九 日本産業規格G四三一七(熱間成形ステンレス鋼形鋼)に定めるSUS三〇四

十 日本工業規格H四一〇〇(アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材)に定めるA六〇六一S―T六、A六〇六三S―T六、A六〇〇五CS―T五又はA六〇〇五CS―T六

2 前項の規定にかかわらず、構造部分のうち、作業床の床板等には、木材又はアルミニウム合金材(前項第十号の材料を除く。)を使用することができる。

3 前項の規定により使用することができる木材は、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がないものでなければならない。

 

(材料に係る計算に使用する定数)

第二条 前条第一項本文の材料に係る計算に使用する定数は、次の表の上欄に掲げる定数の種類及び同表の中欄に掲げる材料の種類に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値とする。

定数の種類

材料の種類

値

縦弾性係数(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

鋼材

二〇六、〇〇〇

アルミニウム合金材

六九、〇〇〇

横弾性係数(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

鋼材

七九、〇〇〇

アルミニウム合金材

二六、〇〇〇

ポアソン比

鋼材

〇・三

アルミニウム合金材

〇・三三

線膨張係数

鋼材

〇・〇〇〇〇一二

アルミニウム合金材

〇・〇〇〇〇二四

比重

鋼材

七・八五

アルミニウム合金材

二・七

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第二節 許容応力

(材料に係る許容応力の値)

第三条 第一条第一項本文の材料に係る計算に使用する許容引張応力の値、許容圧縮応力の値、許容曲げ応力の値、許容せん断応力の値及び許容支え圧応力の値は、それぞれ次の式により計算して得た値とする。

σta=(1/1.7)F

σca=σta

σba=σta

τ=(1/(√3))σta

σda=1.42σta

(これらの式において、F、σta、σca、σba、τ及びσdaは、それぞれ次の値を表すものとする。

F 材料に係る次に掲げる値のうちいずれか小さい値

イ 降伏点又は耐力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値

ロ 引張強さ(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値を一・二で除して得た値

σta 許容引張応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

σca 許容圧縮応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

σba 許容曲げ応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

τ 許容せん断応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

σda 許容支え圧応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル))

2 第一条第一項本文の材料に係る計算に使用する許容座屈応力の値は、次の式により計算して得た値とする。

λ≦Λの場合

σk=1.7{1-(1-α)(λ/Λ)2}σca/ν

λ>Λの場合

σk=0.68ασca/(λ/Λ)2

(これらの式において、σk、σca、α、λ、Λ及びνは、それぞれ次の値を表すものとする。

σk 許容座屈応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

σca 許容圧縮応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

α 鋼材にあっては〇・六、アルミニウム合金材にあっては〇・四

λ 有効細長比

Λ 次の算式により算定する限界細長比

Λ=(√(π2E)/(αF))

(この式において、π、E及びFは、それぞれ次の値を表すものとする。

π 円周率

E 材料の縦弾性係数(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

F 材料に係る次に掲げる値のうちいずれか小さい値

イ 降伏点又は耐力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値

ロ 引張強さ(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値を一・二で除して得た値)

ν 次の算式により算定する安全率

一 鋼材の場合

ν=1.7+0.8(λ/Λ)2

二 アルミニウム合金材の場合

ν=1.7{0.9+0.6(λ/Λ)}

ただし、νの値が一・七を超えないときは、一・七)

 

(溶接部に係る許容応力の値)

第四条 第一条第一項本文の鋼材により構成されるゴンドラの構造部分の溶接部に係る計算に使用する許容応力(許容支え圧応力及び許容座屈応力を除く。)の値は、前条第一項の規定にかかわらず、同項に規定するそれぞれの値(溶接加工の方法がすみ肉溶接である場合には、許容せん断応力の値)に、次の表の上欄に掲げる溶接加工の方法及び同表の中欄に掲げる鋼材の種類に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる係数を乗じて得た値とする。

溶接加工の方法

鋼材の種類

係 数

許容引張応力に係るもの

許容圧縮応力に係るもの

許容曲げ応力に係るもの

許容せん断応力に係るもの

突合せ溶接

A

〇・八四〇

〇・九四五

〇・八四〇

〇・八四〇

B

〇・八〇〇

〇・九〇〇

〇・八〇〇

〇・八〇〇

すみ肉溶接

A

〇・八四〇

〇・八四〇

―

〇・八四〇

B

〇・八〇〇

〇・八〇〇

―

〇・八〇〇

備考 この表において、Aは日本産業規格G三一〇六(溶接構造用圧延鋼材)、日本産業規格G三四四四(一般構造用炭素鋼鋼管)に定めるSTK四九〇又は日本産業規格G三四六六(一般構造用角形鋼管)に定めるSTKR四九〇の規格に適合する鋼材を、Bはこれらの鋼材以外の鋼材を表すものとする。

2 前項の規定にかかわらず、放射線試験を行う場合において、構造部分(ステンレス鋼材以外の鋼材により構成されるものに限る。次項において同じ。)の溶接部(溶接加工の方法が突合せ溶接である場合に限る。)が次に掲げるところに該当するときは、当該溶接部に係る計算に使用する許容応力(許容引張応力、許容圧縮応力及び許容曲げ応力に限る。)の値は、前条第一項に規定する値とすることができる。

一 日本工業規格Z三一〇四(鋼溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法)(以下この条において「規格」という。)に規定する第三種の欠陥がないこと。

二 規格に規定する第一種の欠陥又は第二種の欠陥のいずれかがある場合には、当該欠陥に係る規格に規定する欠陥点数が、それぞれ規格に規定する第一種の二級の許容限度を表す値又は第二種の二級の許容限度を表す値以下であること。

三 規格に規定する第一種の欠陥及び第二種の欠陥が混在する場合には、当該欠陥に係る規格に規定する欠陥点数が、それぞれ規格に規定する第一種の二級の許容限度を表す値及び第二種の二級の許容限度を表す値の二分の一以下であること。

3 前項の放射線試験は、次に定めるところによるものでなければならない。

一 規格に定めるところに従い構造部分の溶接部の全長の二十パーセント以上の長さについて行うこと。

二 構造部分の溶接部は、その余盛りが母材の表面と同一の面まで削られていること。ただし、余盛りの中央における高さが、次の表の上欄に掲げる母材の厚さに応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる高さ以下である場合には、この限りでない。

母材の厚さ(単位 ミリメートル)

高さ(単位 ミリメートル)

十二以下

一・五

十二を超え二十五以下

二・五

二十五を超えるもの

三・〇

 

(許容応力の値の特例)

第五条 次に掲げる材料又は溶接部に係る計算に使用する許容応力の値は、当該材料又は当該溶接部に係る材料の化学成分及び機械的性質を考慮して厚生労働省労働基準局長が定めるものとする。

一 第一条第一項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が構造部分に使用することを認めた材料

二 アルミニウム合金材(前号の材料を除く。)により構成される構造部分の溶接部

三 ステンレス鋼材(第一号の材料を除く。)により構成される構造部分の溶接部について放射線試験を行った場合の当該溶接部

四 第一号の材料により構成される構造部分の溶接部

 

(許容応力の値の割増し)

第六条 前三条に規定する許容応力の値は、第十四条第一項第二号の荷重の組合せによる計算においては十五パーセントを、同項第三号の荷重の組合せによる計算においては三十パーセントを限度として割り増した値とすることができる。

 

(床板等に使用する材料に係る許容応力の値)

第七条 第一条第二項の作業床の床板等に使用する木材の繊維方向の許容曲げ応力の値は、次の表の上欄に掲げる木材の種類に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値とする。

木材の種類

許容曲げ応力の値(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

針葉樹

あかまつ、くろまつ及びべいまつ

九・五

からまつ、ひば、ひのき及びべいひ

九・〇

つが及びべいつが

八・五

もみ、えぞまつ、とどまつ、べにまつ、すぎ、べいすぎ及びスプルース

七・五

広葉樹

かし

十三・〇

くり、なら、ぶな及びけやき

十・〇

合板

ラワン

八・〇

アピトン及びカポール

十一・〇

2 第一条第二項の作業床の床板等に使用するアルミニウム合金材の許容曲げ応力の値は、次の算式により算定される値とする。

σba=(1/1.7)F

(この式において、σba及びFは、それぞれ次の値を表すものとする。

σba 許容曲げ応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)

F 材料に係る次に掲げる値のうちいずれか小さい値

イ 耐力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値

ロ 引張強さ(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値を一・二で除して得た値)

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第三節 荷 重

(計算に使用する荷重の種類)

第八条 構造部分に掛かる荷重のうち計算に使用する荷重は、次に掲げるとおりとする。

一 ゴンドラの自重

二 積載荷重

三 昇降慣性力

四 走行慣性力

五 風荷重

六 地震荷重

 

(積載荷重)

第九条 前条第二号の積載荷重の値は、作業床の床面の中心に作用する集中荷重とし、その値は、次の式により計算して得た値(チェア型のゴンドラについては百キログラム)以上とする。

Wl=75(A+1)

(この式において、Wl及びAは、それぞれ次の値を表すものとする。

Wl 積載荷重(単位 キログラム)

A 作業床の面積(単位 平方メートル))

 

(昇降慣性力)

第十条 第八条第三号の昇降慣性力は、ゴンドラに対し垂直方向に作用するものとし、その値は、次の式により計算して得た値とする。

Fv=(0.15+0.15u)(Wd1+Wl)g

(この式において、Fv、u、Wd1、Wl及びgは、それぞれ次の値を表すものとする。

Fv 昇降慣性力(単位 ニュートン)

u 昇降速度(単位 メートル毎秒)

Wd1 昇降する部分の自重(単位 キログラム)

Wl 積載荷重(単位 キログラム)

g 重力加速度(単位 メートル毎秒毎秒))

 

(走行慣性力)

第十一条 第八条第四号の走行慣性力は、ゴンドラに対し水平方向に作用するものとし、その値は、次の式により計算して得た値とする。

Fh=0.05(Wd2+Wl)g

(この式において、Fh、Wd2、Wl及びgは、それぞれ次の値を表すものとする。

Fh 走行慣性力(単位 ニュートン)

Wd2 走行する部分の自重(単位 キログラム)

Wl 積載荷重(単位 キログラム)

g 重力加速度(単位 メートル毎秒毎秒))

 

(風荷重)

第十二条 第八条第五号の風荷重の値は、次の式により計算して得た値とする。

F=qCA

(この式において、F、q、C及びAは、それぞれ次の値を表すものとする。

F 風荷重(単位 ニュートン)

q 速度圧(単位 ニュートン毎平方メートル)

C 風力係数

A 受圧面積(単位 平方メートル))

2 前項の速度圧の値は、次の表の上欄に掲げる風の作用する方向に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる式により計算して得た値とする。

風の作用する方向

式

水平方向

834√h

垂直方向

214√h

備考 この式において、hは、ゴンドラの風を受ける面の地上からの高さ(単位 メートル)(高さが十五メートル未満の場合には、十五)を表すものとする。

3 第一項の風力係数は、ゴンドラの風を受ける面に関して風洞試験を行って得た値又は次の表の上欄に掲げるゴンドラの風を受ける面の区分に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値とする。

ゴンドラの風を受ける面の区分

値

平面トラス(鋼管製の平面トラスを除く。)により構成される面

W1が〇・一未満のもの

二・〇

W1が〇・一以上〇・三未満のもの

一・八

W1が〇・三以上〇・九未満のもの

一・六

W1が〇・九以上のもの

二・〇

平板により構成される面

一・二

円筒の面及び鋼管製の平面トラスにより構成される面

W2が三・〇未満のもの

一・二

W2が三・〇以上のもの

〇・七

備考 この表において、W1及びW2は、それぞれ次の値を表すものとする。

W1 充実率(ゴンドラの風を受ける面の見付面積を当該風を受ける面の面積で除して得た値)

W2 円筒又は鋼管の外径(単位 メートル)に前項に規定する速度圧の値(単位 ニュートン毎平方メートル)の平方根を乗じて得た値

4 第一項の受圧面積は、ゴンドラの風を受ける面の風の方向に直角な面に対する投影面積(以下この項において「投影面積」という。)とする。この場合において、ゴンドラの風を受ける面が風の方向に対して二面以上重なっているときは、次に定めるところによる。

一 風を受ける面が二面重なっているとき 風の方向に対して第一の面となる面の投影面積に、風の方向に対して第二の面となる面のうち第一の面と重なっている部分の投影面積の六十パーセントの面積及び風の方向に対して第二の面となる面のうち第一の面と重なっていない部分の投影面積を加えた面積

二 風を受ける面が三面以上重なっているとき 前号に定めるところにより得た面積に、風の方向に対して第三以降の面のうち風の方向に対して前方にある面と重なっている部分の投影面積の五十パーセントの面積及び風の方向に対して第三以降の面のうち風の方向に対して前方にある面と重なっていない部分の投影面積を加えた面積

 

(地震荷重)

第十三条 第八条第六号の地震荷重の値は、ゴンドラの自重及び積載荷重のそれぞれ二十パーセントに相当する荷重がゴンドラに対し水平方向に作用するものとして計算した値とする。

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第四節 強 度

(強度計算に係る荷重の組合せ)

第十四条 構造部分を構成する部材の断面に生ずる応力の値は、次に掲げる荷重の組合せによる計算において、第二節に規定する許容応力の値を超えてはならない。

一 ゴンドラの自重、積載荷重、昇降慣性力及び走行慣性力の組合せ

二 ゴンドラの自重、積載荷重、昇降慣性力、走行慣性力及び風荷重の組合せ

三 ゴンドラの自重、積載荷重、昇降慣性力、風荷重及び地震荷重の組合せ

2 前項の応力の値は、同項各号に掲げる荷重の組合せにおいて、当該構造部分の強度に関し最も不利となる場合におけるそれぞれの荷重によって計算するものとする。

 

(床板等を構成する部材の応力)

第十五条 前条の規定にかかわらず、作業床の床板等を構成する部材の断面に生ずる応力の値は、二千四百五十ニュートン毎平方メートルの等分布荷重として計算するものとする。

 

(剛性の保持)

第十六条 構造部分は、当該ゴンドラの使用に支障となる変形が生じないように剛性が保持されているものでなければならない。

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第五節 安定度

(安定度)

第十七条 ゴンドラは、次の式により計算して得た値が、第十四条第一項第一号に掲げる荷重の組合せにおいては一・五以上、同項第二号に掲げる荷重の組合せにおいては一・三五以上、同項第三号に掲げる荷重の組合せにおいては一・二以上である安定度を有するものでなければならない。

S=Ms/Mo

(この式において、S、Ms及びMoは、それぞれ次の値を表すものとする。

S 安定度

Ms 安定モーメント(単位 ニュートンセンチメートル)

Mo 転倒モーメント(単位 ニュートンセンチメートル))

2 前項の安定度は、ゴンドラの安定に関し最も不利となる状態にあるものとして計算するものとする。ただし、軌道式のゴンドラに係る前項の安定度は、台車を固定するレール等の強度が十分であることが確認される場合は、台車の固定の効果を考慮して計算することができる。

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第六節 作業床等

(作業床)

第十八条 作業床は、次に定めるところによるものでなければならない。ただし、第二号及び第三号の規定は、チェア型のゴンドラの作業床については、適用しない。

一 床板材は、すき間がなく、かつ、枠に確実に固定されていること。

二 周囲には次に定める囲い又は手すりが設けられていること。

イ 丈夫な構造であること。

ロ 材料は、著しい損傷、腐食等がないものであること。

ハ 高さは、九十センチメートル以上であること。

三 手すりが設けられている場合にあっては、周囲に中さん及び高さが十センチメートル以上のつま先板が設けられていること。

 

(金具等)

第十九条 ゴンドラは、墜落制止用器具その他の命綱を取り付けるための金具等を備えているものでなければならない。ただし、チェア型のゴンドラにあっては、この限りでない。

 

(車輪止め等)

第二十条 軌道式のゴンドラは、軌道の端部若しくはこれに準ずる箇所に緩衝装置若しくは緩衝材を、又はレールの端部に当該ゴンドラの走行車輪の直径の五分の一以上の長さに相当する高さの車輪止めを備えるものでなければならない。

2 軌道式のゴンドラのうち、軌道を切り替えることのできる構造のものにあっては、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道の切り替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造のものでなければならない。

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第二章 機械部分

第一節 ブレーキ

(昇降装置等のブレーキ)

第二十一条 昇降装置、アームを起伏させるための装置(以下「起伏装置」という。)及びアームを伸縮させるための装置(以下「伸縮装置」という。)(以下この章において「昇降装置等」と総称する。)は、ブレーキを備えるものでなければならない。ただし、水圧シリンダー又は油圧シリンダーを用いる昇降装置等については、この限りでない。

2 前項のブレーキは、次に定めるところによるものでなければならない。

一 制動トルクの値(昇降装置、起伏装置又は伸縮装置に二以上のブレーキが備えられている場合には、これらのブレーキの制動トルクの値を合計した値)は、ゴンドラに積載荷重に相当する荷重の荷を載せたときにおける当該ゴンドラの昇降装置、起伏装置又は伸縮装置のトルクの値のうち最大の値の一・五倍以上であること。

二 動力が遮断された場合に自動的に作動するものであること。

3 前項第一号の昇降装置、起伏装置又は伸縮装置のトルクの値は、昇降装置、起伏装置又は伸縮装置の抵抗がないものとして計算するものとする。ただし、当該昇降装置、起伏装置又は伸縮装置に七十五パーセント以下の効率のウォーム・ウォーム歯車機構が用いられている場合には、当該歯車機構の抵抗により生ずるトルクの値の二分の一のトルクに相当する抵抗があるものとして計算することができる。

 

(走行ブレーキ)

第二十二条 走行することのできるゴンドラは、走行を制動するためのブレーキを備えているものでなければならない。

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第二節 ドラム等

(ドラム等の直径)

第二十三条 昇降装置等のドラムのピッチ円の直径と当該ドラムに巻き込まれるワイヤロープの直径との比の値及び昇降装置等のシーブのピッチ円の直径と当該シーブを通るワイヤロープの直径との比の値は、二十以上でなければならない。

 

(ワイヤロープのドラムへの巻込み)

第二十四条 昇降装置等の溝付きドラムの溝にワイヤロープが巻き込まれる方向と当該溝に巻き込まれるときの当該ワイヤロープの方向との角度は、四度以内でなければならない。

2 昇降装置等の溝付きドラム以外のドラムに係るフリートアングルの値は、二度以内でなければならない。

 

(ワイヤロープとドラム等との緊結等)

第二十五条 ワイヤロープとドラム、アーム、作業床等との連結は、合金詰めソケット止め、クランプ止め、コッタ止め等の方法により緊結することにより行わなければならない。ただし、巻胴式のゴンドラ以外のゴンドラの昇降装置との連結にあっては、この限りでない。

2 巻胴式のゴンドラ以外のゴンドラにあっては、ワイヤロープの端末が昇降装置から離脱しない構造のものでなければならない。

 

(ドラムの強度等)

第二十六条 昇降装置等を構成するドラム、シャフト、ピンその他の部品は、十分な強度を有し、かつ、昇降装置等の作動に支障となる摩耗、変形、割れ等がないものでなければならない。

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第三節 安全装置等

(巻過防止装置等)

第二十七条 ワイヤロープを用いる昇降装置等は、巻過防止装置又は巻過ぎを防止するための警報装置を備えるものでなければならない。

 

第二十八条 前条の巻過防止装置は、次に定めるところによるものでなければならない。

一 巻過ぎを防止するため、自動的に動力を遮断し、及び作動を制動する機能を有するものであること。

二 容易に調整及び点検ができる構造のものであること。

2 前条の巻過防止装置のうち電気式のものにあっては、前項に定めるところによるほか、次に定めるところによるものでなければならない。

一 接点、端子、巻線その他電気を通ずる部分(以下この項において「通電部分」という。)の外被は、鋼板その他堅ろうなものであり、かつ、水又は粉じんの侵入により機能に障害を生ずるおそれのない構造のものであること。

二 接点が開放されることにより巻過ぎが防止される構造のものであること。

三 通電部分と通電部分の外被との間の絶縁効力が、耐電圧試験において、日本工業規格C八二〇一―四―一(低圧開閉装置及び制御装置―第四部:接触器及びモータスタータ―第一節:電気機械式接触器及びモータスタータ)に定める基準に適合するものであること。

四 通電部分の外被の見やすい箇所に、定格電圧及び定格電流を表示した銘板が取り付けられていること。

 

(安全弁等)

第二十九条 水圧又は油圧を動力として用いる昇降装置等は、水圧又は油圧の過度の上昇を防止するための安全弁を備えるものでなければならない。

2 前項の昇降装置等は、水圧又は油圧の異常低下による作業床及びアームの急激な降下を防止するための逆止め弁を備えるものでなければならない。ただし、第二十一条第二項に適合するブレーキを備えるものにあっては、この限りでない。

 

(速度制御装置)

第三十条 ゴンドラは、次の各号のいずれかに該当する作業床の下降を制御する装置を備えるものでなければならない。

一 作業床の下降する速度が、許容下降速度(ゴンドラ安全規則(昭和四十七年労働省令第三十五号)第一条第四号に掲げる許容下降速度をいう。次号において同じ。)に相当する速度の一・三倍を超えないうちに当該速度を自動的に制御する装置

二 作業床の下降する速度が、許容下降速度に相当する速度の一・四倍に達した場合に当該作業床の下降を自動的に制止する装置

 

(矯正機構)

第三十一条 ゴンドラは、作業床の傾きを容易に矯正することができる機構を備えるものでなければならない。

 

(回転部分の防護)

第三十二条 歯車、軸、軸継手等の回転部分で労働者に危険を及ぼすおそれがある箇所には、覆い、囲い等を備えなければならない。

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第四節 電気機器等

(電磁接触器等)

第三十三条 電磁接触器等の操作回路であって、接地した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれがあるものは、次に定めるところにより電路に接続されていなければならない。

一 コイルの一端を接地側の電線に接続すること。

二 コイルと接地側の電線との間に開閉器がないこと。

 

(制御装置)

第三十四条 ゴンドラの制御装置は、操作する者がその操作部分から手を放した場合に自動的に当該ゴンドラの作動を停止させる構造のものでなければならない。

 

(操作部分)

第三十五条 制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分は、操作する者が容易に操作することができる位置に設けられていなければならない。

2 前項の操作部分には、操作する者の見やすい箇所に、当該操作部分により制御されるゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開閉の状態等が表示されていなければならない。

 

第三十六条 制御装置の操作部分が二以上の箇所に設けられている場合には、これらの操作部分は、同時操作が行われない構造のものでなければならない。

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第三章 加 工

(溶接)

第三十七条 構造部分に使用する鋼材を溶接する場合には、次に定めるところにより行わなければならない。

一 アーク溶接によること。

二 日本工業規格Z三二一一(軟鋼用被覆アーク溶接棒)に適合した溶接棒又はこれと同等以上の性能を有する溶接棒を用いること。

三 母材を予熱する場合を除き、溶接を行う場所における気温が零度以下でないこと。

2 構造部分に使用するアルミニウム合金材及び第一条第一項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が構造部分に使用することを認めた材料(鋼材及びアルミニウム合金材を除く。)を溶接する場合には、厚生労働省労働基準局長が定めるところにより行わなければならない。

3 構造部分のうちリベット締めを行った部分については、溶接を行ってはならない。

4 構造部分の溶接部は、溶込みが十分で、かつ、割れ又はアンダーカット、オーバーラップ、クレータ等で有害なものがあってはならない。

 

(穴あけ)

第三十八条 構造部分のリベット穴及びボルト穴は、かえり及び割れが生じない方法によってあけられていなければならない。

 

(緩み止め等)

第三十九条 ボルト、ナット、ねじ、キー、コッタ及びピンには、緩み止め又は抜け止めを施さなければならない。ただし、構造部分について、高力ボルトを用いて摩擦接合する場合には、この限りでない。

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第四章 ワイヤロープ等

(つり下げ用ロープ)

第四十条 作業床のつり下げに用いるロープは、ワイヤロープでなければならない。

2 作業床のつり下げに用いるワイヤロープ(以下「つり下げ用ワイヤロープ」という。)は、二本以上でなければならない。ただし、チェア型のゴンドラのつり下げ用ワイヤロープについては、この限りでない。

 

(ワイヤロープ)

第四十一条 ワイヤロープは、次に定めるところによるものでなければならない。

一 安全率は、次の表の上欄に掲げるワイヤロープの種類に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値以上であること。

ワイヤロープの種類

値

つり下げ用ワイヤロープ、アームの起伏用ワイヤロープ、アームの伸縮用ワイヤロープ及びライフライン用ワイヤロープ

十・〇

その他のワイヤロープ

六・〇

二 一よりの間において、素線(フィラ線を除く。以下この号において同じ。)の数の十パーセント以上の素線が切断していないこと。

三 直径の減少が、公称径の七パーセント以下であること。

四 キンクしていないこと。

五 著しい形崩れ及び腐食がないこと。

六 昇降装置が巻胴式のゴンドラのつり下げ用ワイヤロープにあっては、作業床の位置が最も低くなる場合において、昇降装置のドラムに二巻き以上残る長さであること。

七 アームの起伏用ワイヤロープにあっては、アームの位置が最も低くなる場合において、起伏装置のドラムに二巻き以上残る長さであること。

八 アームの伸縮用ワイヤロープにあっては、アームの長さが最も短くなる場合において、伸縮装置のドラムに二巻き以上残る長さであること。

2 前項第一号の安全率は、ワイヤロープの切断荷重の値を当該ワイヤロープに掛かる荷重の最大の値で除して得た値とする。この場合において、つり下げ用ワイヤロープ、アームの起伏用ワイヤロープ及びアームの伸縮用ワイヤロープについては、これらのワイヤロープが通るシーブの抵抗はないものとして計算するものとする。

 

(管等の覆い)

第四十二条 ワイヤロープが管等で覆われている場合には、当該管等はワイヤロープが容易に点検できる構造のものでなければならない。

 

(繊維ロープ)

第四十三条 ライフラインとして使用する繊維ロープは、次に定めるところによるものでなければならない。

一 安全率は、十以上であること。

二 腐食又は著しい損傷がないこと。

2 前項第一号の安全率は、繊維ロープの切断荷重の値を当該繊維ロープに掛かる荷重の最大の値で除して得た値とする。

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第五章 雑 則

(表示)

第四十四条 ゴンドラは、見やすい位置に、積載荷重、製造年月及び製造者名が表示されているものでなければならない。

 

(適用除外)

第四十五条 ゴンドラのうち、特殊な構造のもの又は国際規格等に基づき製造されたものであって、前各章の規定を適用することが困難なものについて、厚生労働省労働基準局長が前各章の規定に適合するものと同等以上の性能があると認めた場合には、この告示の関係規定は、適用しない。

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附 則

1 この告示は、平成六年八月一日から適用する。

2 ゴンドラ構造規格(昭和四十四年労働省告示第五十三号)は、廃止する。

3 平成六年八月一日において、現に製造しているゴンドラ又は現に存するゴンドラの規格については、なお従前の例による。

 

改正文(平成一一年九月三〇日労働省告示第一二四号 抄)

 平成十一年十月一日から適用する。

 

附 則(平成一二年一二月二五日労働省告示第一二〇号 抄)

(適用期日)

第一 この告示は、内閣法の一部を改正する法律(平成十二年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から適用する。

 

改正文(平成一五年一二月一九日厚生労働省告示第三九八号 抄)

 平成十六年三月三十一日から適用する。

 

附 則(平成三〇年二月二六日厚生労働省告示第三三号 抄)

(適用期日)

1 この告示は、平成三十年三月一日から適用する。

 

改正文(平成三〇年六月一九日厚生労働省告示第二四九号 抄)

 平成三十一年二月一日から適用する。

 

附 則(令和元年六月二八日厚生労働省告示第四八号 抄)

(適用期日)

1 この告示は、不正競争防止法等の一部を改正する法律の施行の日(令和元年七月一日)から適用する。