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通達:労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律等(機械の労働災害防止等関係)の施行について

 

労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律等(機械の労働災害防止等関係)の施行について

令和8年3月31日基発0331第11号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号。以下「改正法」という。)については、令和7年5月14日に公布され、令和8年4月1日から改正法の一部が施行されることに伴い、労働安全衛生法施行令及び労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令(令和7年政令第361号。以下「整備政令」という。)が令和7年10月31日に、労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令(令和8年厚生労働省令第3号。以下「整備省令」という。)が令和8年1月20日にそれぞれ公布され、労働安全衛生法第四十七条第三項に規定する厚生労働大臣の定める設計審査の方法(令和8年厚生労働省告示第158号。以下「設計審査告示」という。)等が令和8年3月18日以降にそれぞれ告示され、いずれも令和8年4月1日に施行又は適用されることとなっている。

ついては、整備政令、整備省令、設計審査告示等のうち、機械の労働災害防止等に関係する部分について、関係者への周知徹底を図るとともに、下記の事項に留意して、その運用に遺漏のないようにされたい。

 

記

第1 改正の要点

Ⅰ 整備政令関係

1 技能講習の対象となる車両系機械の対象(労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号。以下「令」という。)第24条関係)

改正法による改正後の労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)別表第20の備考に規定する車両系建設機械その他の政令で定める車両系機械として、車両系建設機械(整地・運搬・積込み用、掘削用、解体用及び基礎工事用のものに限る。)と定めたこと。

2 設計審査を受けた場合の製造許可手数料の設定(労働安全衛生法関係手数料令(昭和47年政令第345号)第1条第1号関係)

法第37条第3項の規定に基づき、登録設計審査等機関が特定機械等の設計審査を実施した場合の製造許可に係る都道府県労働局長への申請手数料を、四万四千円としたこと。

Ⅱ 整備省令関係

1 特定機械等の製造許可申請時の書類の追加(ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号。以下「ボ則」という。)第3条、第49条、クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号。以下「ク則」という。)第3条、第53条、第94条、第138条、第172条、ゴンドラ安全規則(昭和47年労働省令第35号。以下「ゴ則」という。)第2条関係)

法第37条第3項の規定に基づき、特定機械等を製造しようとする者が都道府県労働局長に製造許可を申請する際、登録設計審査等機関が行った設計審査の結果を記載した書類等を添付するものとしたこと。

2 特定機械等の設計審査の新設(ボ則第3条の2、第49条の2、ク則第3条の2、第53条の2、第94条の2、第138条の2、第172条の2、ゴ則第2条の2関係)

法第37条第3項の規定に基づき、設計審査を受けようとする者が登録設計審査等機関に設計審査を申請する際の手続きを定めたこと。

3 登録設計審査等機関が行う特定機械等の製造時等検査(ボ則第5条、第7条、第12条、第51条、第53条、第57条、ク則第55条、第57条、ゴ則第4条、第6条関係)

法第38条第1項の規定に基づき、特定機械等を製造等する者は、原則として、当該機械等の設計審査を行った登録設計審査等機関が行う製造時等検査を受けなければならないとしたこと。

4 特定機械等の検査証の再交付手続き(ボ則第15条、第60条、ク則第59条、ゴ則第8条関係)

法第39条第1項の規定に基づく登録設計審査等機関が交付した検査証について、これを紛失等した場合の再交付手続きを定めたこと。

5 登録設計審査等機関の登録に係る地域の区分(労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令(昭和47年労働省令第44号。以下「登録省令」という。)第1条の2の45関係)

法第46条第1項の規定に基づき、登録省令を改正し、登録設計審査等機関の登録を行う際の地域の区分を、北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国四国、九州、本邦の全ての地域及び本邦以外の地域としたこと。

6 登録設計審査等機関の登録等の手続き(登録省令第1条の3等関係)

法第46条第1項の規定に基づき、登録設計審査等機関の登録に必要な手続きを定めたこと。

7 登録機関の登録事項変更の提出(登録省令第1条の2の2の5等関係)

法第47条の2の規定により登録設計審査等機関が登録事項を変更した際、変更の日から二週間以内に厚生労働大臣に届け出るとされたことを踏まえ、登録衛生工学衛生管理者講習機関等が登録事項を変更する場合、変更の日から二週間以内に届け出るとしたこと。

Ⅲ 設計審査告示等関係

法第47条第3項の規定により、登録設計審査等機関が厚生労働大臣の定める方法に従って設計審査を行わなければならないこと等とされたことを踏まえ、次に掲げる大臣告示により、登録設計審査等機関等が実施する設計審査、製造時等検査、性能検査、個別検定、型式検定の項目、方法及び判定基準を定めたこと。

・設計審査告示

・労働安全衛生法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める製造時等検査の方法((令和8年厚生労働省告示第121号。以下「製造時等検査告示」という。)

・労働安全衛生法第五十三条の三において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める性能検査の方法((令和8年厚生労働省告示第93号)

・労働安全衛生法第五十四条において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める個別検定の方法((令和8年厚生労働省告示第122号)

・労働安全衛生法第五十四条の二において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める型式検定の方法((令和8年厚生労働省告示第107号)

Ⅳ 施行日、適用日

整備政令及び整備省令は令和8年4月1日から施行すること。設計審査告示等は令和8年4月1日から適用すること。

 

第2 細部事項

Ⅰ 整備政令関係(令第24条関係)

令第24条で規定する車両系機械は、従前からその運転の業務が技能講習の対象であった車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)、車両系建設機械(解体用)及び車両系建設機械(基礎工事用)を改めて定めた趣旨であること。このため、改正法の施行前に交付されたこれらの技能講習に係る技能講習修了証及び改正法の施行前にこれらの区分の登録教習機関としてなされた登録は、改正法の施行後も引き続き有効であること。

Ⅱ 整備省令関係

1 ボ則、ク則、ゴ則関係

(1) 製造許可の申請書類(ボ則第3条、第49条、ク則第3条、第53条、第94条、第138条、第172条、ゴ則第2条関係)

ボ則第3条第2項第1号の「設計審査の結果を記載した書類」とは、同項の地域の区分に登録がある登録設計審査等機関が交付したボ則第3条の2第2項に規定するボイラー設計審査結果証明書及びその添付書類であること。また、ボ則第3条第2項第3号の「設計審査に必要な事項を記載した書面」には、当該申請に係る特定機械等の強度計算書、ボイラー構造規格(平成15年厚生労働省令第197号)への適合状況を示す書類、ボイラー構造規格第86条の規定により適用の特例が認められたことを証する書面が含まれること。これらはボイラー以外の特定機械等の製造許可において同様であること。

(2) 設計審査の申請(ボ則第3条の2、第49条の2、ク則第3条の2、第53条の2、第94条の2、第138条の2、第172条の2、ゴ則第2条の2関係)

ボ則第3条の2第1項の「設計審査に必要な事項を記載した書面」には、当該申請に係る特定機械等の強度計算書、ボイラー構造規格への適合状況を示す書類、ボイラー構造規格第86条の規定により適用の特例が認められたことを証する書面が含まれること。このため、設計審査の申請に係るボイラーに同条の規定を適用させる必要がある場合、あらかじめ適用の特例の申請を行う必要があること。これはボイラー以外の特定機械等の設計審査において同様であること。

(3) 製造時等検査の申請(ボ則第5条、第7条、第12条、第51条、第53条、第57条、ク則第55条、第57条、ゴ則第4条、第6条関係)

ボ則第5条第1項及び第7条第1項の検査の申請は、設計審査を行った登録設計審査等機関が対象機械等を製造する事業場の所在地を含む地域の区分に現に登録されている場合、当該機関に対して行うこと。

また、各条ただし書の「検査を受けることができないとき」には、設計審査を行った登録設計審査等機関が当該地域の区分に現に登録されておらず、当該機関以外の機関が当該地域の区分に現に登録されている場合が含まれ、この場合、申請は、現に登録されている登録設計審査等機関に対して行うこと。

さらに、ボ則第12条の検査の申請は、検査受検地の地域の区分に現に登録がある登録設計審査等機関に対して行うこと。

これらの検査は、登録設計審査等機関が製造時等検査告示に定める方法で行うことが義務付けられているため、申請に当たっては、当該機関と協議の上、申請されたボイラーが同告示に適合していることを明らかにするために必要となる書類等を添付する必要があること。これらはボイラー以外の特定機械等の製造時等検査において同様であること。

(4) 移動式ボイラーの検査証の再交付申請(ボ則第15条、第60条、ク則第59条、ゴ則第8条関係)

移動式ボイラーの検査証を滅失又は損傷したときは、当該検査証を交付した者が登録設計審査等機関(同機関が業務を廃止した、登録を取消された又は登録が失効した場合を除く。)だった場合はボ則第15条第2項に基づき当該機関に、それ以外の場合は同条第4項に基づき所轄労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に、それぞれ検査証の再交付を申請すること。これはボイラー以外の移動式の特定機械等の検査証において同様であること。

2 登録省令関係

(1) 登録設計審査等機関の登録(登録省令第1条の3関係)

本条の申請は、法第46条第1項各号に掲げる機械等の区分(ボイラー又は第一種圧力容器、移動式クレーン、ゴンドラ、クレーン又はデリック、エレベーター又は建設用リフト)及び登録省令第1条の2の45各号に掲げる地域の区分(北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国四国、九州、本邦の全ての地域、本邦以外の地域)ごとに行うものであること。このうち本邦の全ての地域を区分として登録する場合、登録省令第1条の2の45第8号に規定する「本邦の全ての地域」の区分のみについて登録を申請すれば足りるものであること。

また、登録省令第1条の3柱書の「申請をしようとする者」は、法人又は個人であること。

さらに、同条第4号ロの事項を記載した書面には、審査員及び審査長の最終学歴、実務経験及び必要な研修の履歴を記載したものが含まれること。その他、審査員の要件等については、平成16年3月19日付け基発第0319009号に定めるところによること。

(2) 登録設計審査等機関の業務規程(登録省令第1条の6関係)

本条第2項第5号の「設計審査の結果を記載した書類の交付に関する事項」には、設計審査結果証明書を紛失した場合の再交付に関する事項が含まれること。

(3) 登録設計審査等機関の帳簿(登録省令第1条の9関係)

本条は、登録設計審査等機関が交付した検査証について、これを滅失又は損傷した場合の再交付に必要であるため、移動式の特定機械等の製造時等検査に関する事項を記載した帳簿を、登録の廃止まで保存することを義務付けたものであること。

本条第7号の「その他設計審査等に関し必要な事項」には、例えば「移動式クレーンに係る製造検査の簡素化について」(平成9年12月19日付け基発第763号)により所轄都道府県労働局長の認定を受けて検査を行った事実の記載が含まれること。

(4) 登録機関の登録事項変更届(登録省令第1条の2の2の5等)

登録省令第1条の2の2の5等の登録事項変更届の提出には、厚生労働省又は都道府県労働局での変更事項の確認に際して必要となる、変更事項を証する書面や変更した代表者等が各欠格事由に該当しないことを証する書面を併せて提出する必要があること。

Ⅲ 関連告示関係

設計審査告示等は、各登録機関が検査又は検定を行うに当たって実施すべき方法等について、改正法による改正前の労働安全衛生法においては「構造規格に適合する方法」と規定され通達で定められていたものを、大臣告示に規定し直した趣旨であること。審査、検査又は検定の実施に当たっては、関連告示のほか、別紙1から別紙5までに留意すること。

 

第3 通達改正等

Ⅰ 関係通達の改正

以下の通達について、別紙6のとおり改正する。その他、従前の通達における「登録製造時等検査機関」は、「登録設計審査等機関」と読み替える。

・平成16年3月19日付け基発第0319009号

・平成28年9月30日付け基発0930第34号

・平成29年3月10日付け基発0310第2号

・平成29年6月22日付け基発0622第1号

・令和7年12月26日付け基発1226第2号

Ⅱ 関係通達の廃止

以下の通達を廃止する。

・平成17年4月1日付け基発第0401035号

・令和5年3月31日付け基発0331第48号

 

<編注:別紙1 設計審査の実施に当たっての留意事項>

<編注:別紙2 製造時等検査の実施に当たっての留意事項>

<編注:別紙3 性能検査の実施に当たっての留意事項>

<編注:別紙4 個別検定の実施に当たっての留意事項>

<編注:別紙5 型式検定の実施に当たっての留意事項>

<編注:別紙6 関係通達の改正:略>

 

別紙1

設計審査の実施に当たっての留意事項

第1 ボイラー

1 共通事項

(1) ボイラーの設計審査に当たっては、申請書に添付する書類に次の情報が含まれていることを確認する必要であること。

① 主要材料(ボイラー構造規格(平成15年厚生労働省告示第197号。以下「ボ構規」という。)で定められた耐圧性能の確認が必要な部材等に使用される材料)の種類

② 強度計算の根拠を明らかにするための情報(許容応力(継手効率を含む。)、各部の形状、寸法、穴の位置・大きさ・補強、フランジ、管台等の取り付け部の形状、寸法等)

③ 強度計算の式の根拠(ボ構規やその解釈を示した通達で引用されている日本産業規格等で規定されているもの)

④ ボ構規の条文に構造の設計・強度計算の前提となる条件が規定されている場合、その条件を満たすことを示した情報(例えば、ただし書きで一定の条件を満たすときに適用できるとされている場合で、そのただし書きを適用しようとするときは、当該条件を満たすことを示した書類)

⑤ 溶接部の状況(溶接部の位置、溶接継手の種類、寸法等)

⑥ 安全弁又は逃がし弁の選定に必要な吹出し量等の計算

⑦ 都道府県労働局長の適用の特例の認定、都道府県労働局長が定める事項の決定等の情報(ボ構規第86条による認定、ボ構規第3条第1項第1号二の使用箇所の認定等)

なお、設計審査においてボ構規の規定に適合しているか確認するために必要なときは、追加の情報の提供を求めることができること。

(2) 都道府県労働局長の認定等が必要な場合、申請者は設計審査の申請の前に当該認定等を受けていることが必要であること。

(3) 設計審査の申請書類には、設計審査を行ったボイラーが特定されるよう、申請事業場において定めている設計図書の管理番号等ボイラーの識別のための情報を記載することが必要であること。

(4) 申請のボイラーが複数の事業場が共同してボイラーの製造を行うものである場合は、申請書類に共同製造を行う事業場のリスト及び設計を担当する事業場の名称を記載することが必要であること。

(5) 既に製造許可を受けている鏡板、大径鋼管等の部材を使用してボイラーを製造しようとする場合は、申請書類に当該部材の製造許可に係る書類の写しを添付することが必要であること。また、製造許可を受けている部材を使用する場合においても、設計審査は製造許可を受けている部材を含め全体として行うものであること。

(6) 既に製造許可を受けている節炭器等の部分容器を使用してボイラーを製造しようとする場合は、申請書類に当該部分容器の製造許可に係る書類を添付することが必要であること。また、製造許可を受けている部分容器を使用する場合は、当該部分容器について設計審査を行うことは要しないが、当該部分容器を使用したときの全体としてのボ構規等への適合性については確認する必要があること。

(7) 設計審査に当たって、申請のボイラーがそれぞれボイラーに該当するものであるか確認すること。

(8) 設計審査においては、ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号)第3条第1項の許可型式ボイラーに該当するものか否かの確認は要しないものであること。

(9) 設計審査に関し、ボ構規の規定の解釈等法令の解釈が明確でない場合は、申請者に都道府県労働局に確認を求めるよう指導すること。

2 工作

労働安全衛生法第四十七条第三項に規定する厚生労働大臣の定める設計審査の方法(令和8年厚生労働省告示第158号。以下「設計審査告示」という。)別表第1の「3工作」の項目の審査に当たっては、以下に留意すること。

(1) 強度計算の条件の一つであるボ構規第45条に定める溶接継手の効率の値を特定するため、放射線検査をどのように行うかを確認し、強度計算に適正に反映されているか確認すること。

(2) 設計審査においては、溶接施行法について確認する必要はないこと。

3 附属品

設計審査告示別表第1の「4附属品」の項目の審査について、安全弁又は逃がし弁の選定に必要な吹出し量等の計算について確認すること。また、どのような安全弁等を取り付けることとしているかについての確認は要しないこと。

4 備考

設計審査告示別表第1の「備考」及び別表第2の「備考」における特例の認定を受けたボイラーの設計審査に当たっては、1(1)⑦に掲げる情報が記載された書類が必要であり、当該書類により特例等に係る条件への適合について確認すること。

第2 第一種圧力容器

1 共通事項

(1) 第一種圧力容器の設計審査に当たって留意すべき点は、第1ボイラーの「1共通事項」(2)から(9)と同様であること。

(2) 第一種圧力容器の設計審査に当たっては、申請書に添付する書類に次の情報が含まれていることを確認する必要であること。

① 主要材料(圧力容器構造規格(平成15年厚生労働省告示第196号。以下「圧構規」という。)で定められた耐圧性能の確認が必要な部材等に使用される材料)の種類

② 強度計算の根拠を明らかにするための情報(許容応力(継手効率を含む。)、各部の形状、寸法、穴の位置・大きさ・補強、フランジ、管台等の取り付け部の形状、寸法等)

③ 強度計算の式の根拠(ボ構規等やその解釈を示した通達で引用されている日本産業規格等で規定されているもの)

④ 圧構規の条文に構造の設計・強度計算の前提となる条件が規定されている場合、その条件を満たすことを示した情報(例えば、ただし書きで一定の条件を満たすときに適用できるとされている場合で、そのただし書きを適用しようとするときは、当該条件を満たすことを示した書類)

⑤ 溶接部の状況(溶接部の位置、溶接継手の種類、寸法等)

⑥ 安全弁又は逃がし弁の選定に必要な吹出し量等の計算

⑦ 第一種圧力容器のふたの急速開閉装置に係る情報(急速開閉装置の構造及び機能並びにふたのクラッチ部等の形状及び構造)

⑧ 都道府県労働局長の適用の特例の認定、都道府県労働局長が定める事項の決定等の情報(圧構規第4条第二号イの検査方法の決定等)

なお、設計審査において圧構規の規定に適合しているか確認するために必要なときは、追加の情報の提供を求めることができること。

2 工作

設計審査告示別表第2の「3工作」の項目の審査に当たっては、以下に留意すること。

(1) 強度計算の条件の一つである圧構規第42条に定める溶接継手の効率の値を特定するため、放射線検査をどのように行うかを確認し、強度計算に適正に反映されているか確認すること。

(2) 設計審査においては、溶接施行法について確認する必要はないこと。

(3) 第一種圧力容器の審査に当たっては、その構造により熱処理が必要なものについて、圧構規第43条の規定に適合していることを確認すること。また、その構造により機械試験の一つとして衝撃試験が必要なものについては、圧構規第47条ただし書きの規定に適合していることを確認すること。

3 附属品

設計審査告示別表第2の「4附属品」の項目の審査について、安全弁又は逃がし弁の選定に必要な吹出し量等の計算について確認すること。また、どのような安全弁等を取り付けることとしているかについての確認は要しないこと。

4 備考

設計審査告示別表第2の「備考」における特例の認定を受けたボイラー又は第一種圧力容器の設計審査に当たっては、1(2)⑧に掲げる情報が記載された書類が必要であり、当該書類により特例等に係る条件への適合について確認すること。

このうち第一種圧力容器が圧構規第64条第1項ただし書きに該当するとしているものについては、フローシートを添付する、安全弁を設けない理由を申請書類に明記する等により、ただし書きに該当するものであることを明確にさせるとともに、その妥当性について確認すること。

また、第一種圧力容器に安全弁以外の安全装置を設けることとしているものについては、当該安全装置の種類及びそれによる理由を申請書類に明記させ、その妥当性について確認すること。

さらに、第一種圧力容器のふたの急速開閉装置については、その仕組みを記載した書面により機能を確認するほか、クラッチドア式のクラッチ爪を使用するものである場合は、その構造について確認すること。

第3 クレーン

1 構造部分等

(1) 材料

クレーン構造規格(平成7年労働省告示第134号。以下「ク構規」という。)第1条に適合とは、クレーンの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材、若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるか、組立図等により確認するものである。

組立図の詳細については、「クレーン等安全規則の一部を改正する省令の施行等について」(昭和46年9月7日付け基発第621号)を参照のこと。

ク構規第2条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する定数(縦弾性係数等)が同条の表に掲げられている値であるか確認するものである。組立図等には、強度計算の基準、強度計算書や使用する材料が記載されている書類が含まれる。また、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(2) 許容応力

ク構規第3条に適合とは、鋼材の計算に用いる許容応力の値が同条に示された式を基に計算して得た値か確認するものである。このうち、同条第2項の厚生労働省労働基準局長が認めた座屈係数の計算方法については、「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)を参照のこと。

ク構規第4条に適合とは、溶接部に係る許容応力の値を計算する際、同条の表に掲げる係数を乗じて得た値か確認するものである。このうち、同条第2項及び第3項の放射線試験に関する規定については、放射線検査が製造段階で行われることから、製造許可段階では確認を要さないものである。

ク構規第5条に適合とは、つり上げ荷重5トン未満のケーブルクレーンに木材を使用した場合の許容応力の値が同条の表の値であるか確認するものである。

ク構規第6条に適合とは、厚生労働省労働基準局長が使用することを認めた材料及び当該材料により構成される構造部分の溶接部に係る計算に使用する許容応力の値が、当該材料の化学成分及び機械的性質を考慮して厚生労働省労働基準局長が定めたものに適合するか確認するものである。このうち、厚生労働省労働基準局長が定めたものについては、「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)を参照のこと。

ク構規第7条に適合とは、ク構規第3条から第6条までの許容応力の値の割増しが、同条の規定に適合するか確認するものである。また、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(3) 荷重

ク構規第8条に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第9条及び第10条に適合とは、風荷重(第9条)、地震荷重(第10条)の値が各条に掲げる条件を基に計算して得た値か確認するものである。

ク構規第9条及び第10条のただし書きについて、厚生労働省労働基準局長が認めた場合の取扱いとして、届け出た書類等により確認するものとする。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(4) 強度

ク構規第11条に適合とは、同条に掲げる荷重の組合せによる計算で算出された応力が規定に適合するか確認するものである。

ク構規第12条に適合とは、構造部分が疲れ強さに対する安全性が確認されているか確認するものである。安全性が確認されたものとは、実験、計算又は実績に照らして安全性が確認されたものをいう。計算による確認例については、「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)を参照のこと。

ク構規第13条に適合とは、構造部分の剛性が保持されているか確認するものである。

ク構規第14条に適合とは、定格荷重に相当する荷重をつり上げた際、天井クレーンのガーダのたわみが本条に規定されている基準以下になることを確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(5) 安定度

ク構規第15条に適合とは、同条に掲げる条件で計算した安定度が規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書や安定度計算書が含まれる。

(6) 控え

ク構規第16条に適合とは、ケーブルクレーンの控えの数、設置位置、緊結方法等の使用が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、ク構規等への適合状況を示す書類(以下「構造規格適合表」という。)が含まれる。

2 機械部分

(1) ブレーキ

ク構規第17条から第19条までに適合とは、つり上げ装置及び起伏装置(第17条)、走行クレーン(第18条)、トロリが横行するクレーン(第19条)のブレーキ装置の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。また、各条ただし書きの装置については、各条の適用が除外されることを確認するものである。

なお、組立図等には、構造・作動説明書、ブレーキ能力計算書や構造規格適合表が含まれる。

(2) ドラム等

ク構規第20条に適合とは、ドラム、シーブ及びエコライザシーブと、使用するワイヤロープのD/dが同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第21条に適合とは、つり上げ装置等の溝付きドラムの溝に当該ワイヤロープが巻き込まれる方向と当該溝に巻き込まれるときの当該ワイヤロープの方向との角度及びつり上げ装置等の溝付きでないドラムにワイヤロープが巻き込まれる場合におけるフリートアングルが、同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第22条に適合とは、ワイヤロープとドラム等との緊結方法が、同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第23条に適合とは、ドラムやシャフト、ピン等の強度が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

(3) 安全装置等

ク構規第24条及び第25条に適合とは、ワイヤロープ又はつりチェーンを用いるつり上げ装置及び起伏装置の巻過防止装置の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。また、ただし書きの装置については各条の適用が除外されることを確認するものである。

ク構規第26条に適合とは、内燃機関を動力として用いるつり上げ装置及び起伏装置の警報装置の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第27条に適合とは、ジブクレーンの過負荷防止装置について同条の規定に適合するか確認するものである。また、ただし書きの装置については各条の適用が除外されることを確認するものである。

過負荷防止装置の確認は、組立図(安全装置の型式並びに配置)等の確認及び型式検定合格証等により検定合格していることを確認するものである。この際、必要に応じて構造や作動説明等について書面等を求めるものとする。なお、型式検定合格証等には、検定番号が示された書面が含まれる。

ク構規第28条に適合とは、水圧、油圧、空気圧又は蒸気圧を動力として用いるつり上げ装置及び起伏装置の安全弁について同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第29条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分で労働者に危険を及ぼすおそれがある箇所の保護について同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第30条に適合とは、走行クレーンの警報装置について同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第31条に適合とは、ジブクレーンでジブが起伏するものの傾斜角指示装置について同条の規定に適合するか確認するものである。また、ただし書きの装置については同条の適用が除外されることを確認するものである。

ク構規第32条に適合とは、フックの外れ止めについて同条の規定に適合するか確認するものである。また、ただし書きのフックについては同条の適用が除外されることを確認するものである。

ク構規第33条に適合とは、床上で運転し、かつ、当該運転をする者がクレーンの走行とともに移動する方式のクレーンの仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第33条の2に適合とは、ジャッキ式つり上げ装置の保持機構の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造、作動説明書や油圧系統図、過負荷防止装置の型式検定合格証、構造規格適合表が含まれる。

(4) 電気機器等

ク構規第34条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、地絡した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれがあるものについて、同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第35条から第38条までに適合とは、コントローラ(第35条、第36条)及びトロリ線(第37条、第38条)の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

3 附属部分

(1) 緩衝装置等

ク構規第39条及び第40条に適合とは、緩衝装置の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

(2) 逸走防止装置等

ク構規第41条及び第42条に適合とは、逸走防止装置等の風荷重に対しての強度が各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(3) 歩道等

ク構規第43から第46条までに適合とは、歩道(第43条)、はしご道(第44条、第45条)及び階段(第46条)の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

(4) 運転室及び運転台

ク構規第47条及び第48条に適合とは、運転室及び運転台の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。ク構規第47条ただし書きの都道府県労働局長が認めたクレーンについては、同条の適用が除外されていることを確認するものである。また、第48条ただし書きの第1項第1号の規定は同号の適用が除外されることを確認するものである。

ク構規第49条に適合とは、運転室及び運転台の構造について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

4 加工

ク構規第50条に適合とは、溶接の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。また、第1条第1項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が構造部分に使用することを認めた材料(鋼材を除く。)を溶接する場合の条件を確認するものである。

ク構規第51条及び第52条に適合とは、穴あけ(第51条)及び緩み止め等(第52条)の方法について各条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第53条に適合とは、ウインチの据え付けについて同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

5 ワイヤロープ

ク構規第54条から第55条の2までに適合とは、ワイヤロープ(第54条)、つりチェーン(第55条)及びジャッキ式つり上げ装置に用いられるワイヤロープ等(第55条の2)の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書や構造規格適合表が含まれる。

6 雑則

ク構規第56条に適合とは、表示銘板等が同条の規定に適合するか確認するものである。

ク構規第57条に適合とは、各章の規定を適用するのが困難なため、適用除外を申請して別条件で承認を得ているものについて、その別条件の規定に適合するか、その内容が分かる書類等(都道府県労働局に届け出た書類)により確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表や都道府県労働局に届け出た適用除外の内容が分かる書類が含まれる。

第4 移動式クレーン

1 構造部分等

(1) 材料

移動式クレーン構造規格(平成7年労働省告示第135号。以下「移ク構規」という。)第1条に適合とは、移動式クレーンの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるか、組立図等により確認するものである。組立図の詳細については、「クレーン等安全規則の一部を改正する省令の施行等について」(昭和46年9月7日付け基発第621号)を参照のこと。(全体の形状及び寸法並びに構成部材の種類、材質、寸法及び継手の方式がわかる程度の記載)移ク構規第2条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する定数(縦弾性係数等)が同条の表に掲げられている値であるか確認するものである。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書や使用する材料が記載されている書類が含まれる。また、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(2) 構造部分の基準

移ク構規第2条の2に適合とは、許容応力設計法の基準又は限界状態設計法の基準に適合していることをいい、どちらが使用されているかを強度計算の基準等の書類にて確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(3) 許容応力設計法

移ク構規第3条に適合とは、鋼材の計算に用いる許容応力の値が同条に示された式を基に計算して得た値かを確認するものである。同条第2項の厚生労働省労働基準局長が認めた座屈係数の計算方法については、「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)を参照のこと。

移ク構規第4条に適合とは、溶接部に係る許容応力の値を計算する際、同条の表に掲げる係数を乗じて得た値かを確認するものである。なお、同条第2項及び第3項の放射線試験に関する規定については、放射線検査が製造段階で行われることから、製造許可段階では確認を要さないものである。

移ク構規第5条に適合とは、厚生労働省労働基準局長が使用することを認めた材料及び当該材料により構成される構造部分の溶接部に係る許容応力の値が、厚生労働省労働基準局長が定めたものか確認するものである。

移ク構規第6条に適合とは、移ク構規第3条から第5条までの許容応力の値の割増しが同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第7条に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第8条及び第9条に適合とは、水平動荷重(第8条)、風荷重(第9条)の値が同条に掲げる条件を基に計算して得た値かを確認するものである。また、移ク構規第9条のただし書きについて、厚生労働省労働基準局長が認めた場合の取扱いとして、届け出た書類等により確認するものとする。

移ク構規第10条に適合とは、同条に掲げる荷重の組合せによる計算で算出された応力が規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(4) 限界状態設計法

移ク構規第10条の2に適合とは、鋼材の計算に用いる設計限界応力の値が同条に示された式を基に計算して得た値かを確認するものである。このうち、同条第2項の設計限界座屈応力において示されている有効細長比κについては、「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

移ク構規第10条の3に適合とは、溶接部に係る設計限界応力(設計限界支え圧応力及び設計限界座屈応力を除く。)の値が、同条に示された式を基に計算して得た値かを確認するものである。その他、溶接部に係る設計限界応力については、「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

移ク構規第10条の4に適合とは、厚生労働省労働基準局長が使用することを認めた材料及び当該材料により構成される構造部分の溶接部に係る設計限界応力の値が、厚生労働省労働基準局長が定めたものか確認するものである。これらについては、「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

移ク構規第10条の5に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第10条の6及び第10条の7に適合とは、風荷重(第10条の6)、試験荷重(第10条の7)の値が同条に掲げる条件を基に計算して得た値かを確認するものである。

移ク構規第10条の8に適合とは、同条に掲げる荷重又は荷重の組合せによる計算で算出された応力が規定に適合するか確認するものである。その他、同条の荷重の組合せの詳細については、「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(5) 安全性等

移ク構規第11条に適合とは、構造部分が疲れ強さに対する安全性が確認されているか確認するものである。このうち、安全性が確認されたものとは、実験、計算又は実績に照らして安全性が確認されたものをいい、限界状態設計法において計算による確認として「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

移ク構規第12条に適合とは、構造部分の剛性が保持されているかを確認するものである。このうち限界状態設計法において計算による確認として「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書及び構造規格適合表が含まれる。

移ク構規第13条から第16条までの規定に適合とは、移ク構規第13条(後方安定度)、第14条(前方安定度)、第15条(浮きクレーンの安定度)及び第16条(左右の安定度)に掲げる条件で計算した安定度が規定に適合するか確認するものである。このうち、安定度の留意事項について「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)及び「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

なお、安定度を確認する書面については、計算式等を含む安定度の基準、計算書、構造規格適合表が含まれる。

また、安定度の確認に当たっては、移ク構規第14条のほか、クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)第55条による安定度試験に合格する安定度を有するかあわせて確認する必要がある。

浮きクレーンの安定度については、必要に応じて当該安定度に係る計算基準、計算書等により確認する必要がある。また、製造時等検査における荷重試験の実施にも留意する必要がある。

左右の安定度については、クローラクレーンのほか移ク構規第44条の規定により対象とならないものがある点に留意する必要がある。(道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第5項に規定する運行の用に供する移動式クレーン(同法第99条の規定に基づき政令で定められる自動車である移動式クレーンを含む。)、鉄道クレーン、浮きクレーン、人力で走行するクレーン)

2 機械部分

(1) ブレーキ等

移ク構規第17条から第19条までに適合とは、下部走行体のブレーキ等(第17条)、走行ブレーキ(第18条)、つり上げ装置等のブレーキ(第19条)のブレーキ装置の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。このうち、上部旋回体等すべての装備を取り付けた状態の台車方式の移動式クレーンの駐車ブレーキについては、「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)を参照のこと。

なお、組立図等には、構造、作動説明書、ブレーキ能力計算書、構造規格適合表が含まれる。

移ク構規第17条及び第18条については、移ク構規第44条の規定により対象とならないものがある点に留意する必要がある。(道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第5項に規定する運行の用に供する移動式クレーン(同法第99条の規定に基づき政令で定められる自動車である移動式クレーンを含む。)、鉄道クレーン、浮きクレーン、人力で走行するクレーン)

(2) ドラム等

移ク構規第20条に適合とは、ドラム、シーブ及びエコライザシーブと、使用するワイヤロープのD/dが同条の規定に適合するか、組立図(つり上げ装置等の概要(ドラムの形状及び寸法、シーブの形状及び寸法))等により確認するものである。

移ク構規第21条に適合とは、つり上げ装置等の溝付きドラムへのワイヤロープの巻き込み及びそれ以外のドラムのフリートアングルが同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第22条に適合とは、ワイヤロープとドラム等との緊結方法が同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第23条に適合とは、ドラムやシャフト、ピン等の強度が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

(3) 安全装置等

移ク構規第24条から第26条までに適合とは、ワイヤロープ又はつりチェーンを用いるつり上げ装置、起伏装置及び伸縮装置の巻過防止装置又は巻過ぎを防止するための警報装置の仕様について、各条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置について同条の規定に適合するか確認するものである。また、ただし書きの装置については各条の適用が除外されることを確認するものである。

過負荷防止装置の確認は、組立図(安全装置の型式並びに配置)等の確認及び型式検定合格証等により検定合格していることを確認するものである。この際、必要に応じて構造や作動説明等について書面等を求めるものとする。

型式検定合格証等には、対象装置の検定合格番号を組立図等に示すことが含まれる。

移ク構規第28条に適合とは、水圧、油圧、空気圧又は蒸気圧を動力として用いるつり上げ装置、起伏装置及び伸縮装置の安全弁について同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第29条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分で労働者に危険を及ぼすおそれがある箇所の保護について同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第30条に適合とは、電鈴、ブザー等の警報装置について同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第31条に適合とは、ジブが起伏するものの傾斜角指示装置について同条の規定に適合するか確認するものである。ジブの角度の表示機能を有する過負荷防止装置については「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格の適用について」(平成8年2月1日付け基発第47号)を参照のこと。

移ク構規第32条に適合とは、フックの外れ止めについて組立図(つり具の形状及び寸法)等により同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第33条に適合とは、クローラクレーン及び被けん引式の移動式クレーンを除き、前照灯が同条の規定に適合するか確認するものである。また同条については、移ク構規第44条の規定により対象とならないものがある点に留意する必要がある。

(道路運送車両法第2条第5項に規定する運行の用に供する移動式クレーン(同法第99条の規定に基づき政令で定められる自動車である移動式クレーンを含む。)、鉄道クレーン、浮きクレーン、人力で走行するクレーン)移ク構規第34条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、地絡した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれがあるものについて同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造、作動説明書や油圧系統図、構造規格適合表が含まれる。

(4) 操作部分等

移ク構規第35条及び第36条に適合とは、操作部分及び運転室の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。同条は、移ク構規第44条の規定により対象とならないものがある点に留意する必要がある。(道路運送車両法第2条第5項に規定する運行の用に供する移動式クレーン(同法第99条の規定に基づき政令で定められる自動車である移動式クレーンを含む。)、鉄道クレーン、浮きクレーン、人力で走行するクレーン)

移ク構規第37条に適合とは、伸縮装置の仕様が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造、作動説明書、構造規格適合表が含まれる。

3 加工

移ク構規第38条に適合とは、溶接の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第1条第1項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が構造部分に使用することを認めた材料(鋼材を除く。)を溶接する場合、「使用することを認めた」書類等により溶接について定められた条件等について確認する。

移ク構規第39条及び第40条に適合とは、穴あけ(第39条)及び緩み止め等(第40条)の方法について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

4 ワイヤロープ及びつりチェーン

移ク構規第41条から第42条に適合とは、ワイヤロープ(第41条)、つりチェーン(第42条)の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、ワイヤロープ等強度計算書、構造規格適合表が含まれる。

5 雑則

移ク構規第43条に適合とは、表示銘板等が同条の規定に適合するか確認するものである。

移ク構規第45条に適合とは、各章の規定を適用するのが困難なため、適用除外を申請して別条件で承認を得ているものについて、その別条件の規定への適合状況を必要な書類により確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表や都道府県労働局に届け出た適用除外の内容が分かる書類が含まれる。

第5 デリック

1 構造部分

(1) 材料

デリツク構造規格(昭和37年労働省告示第55号。以下「デ構規」という。)第1条に適合とは、デリックの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は都道府県労働局長が認めた耐食アルミニウム合金押出形材、耐食アルミニウム合金板等であるか、組立図等により確認するものである。組立図の詳細については、「クレーン等安全規則の一部を改正する省令の施行等について」(昭和46年9月7日付け基発第621号)を参照のこと。(全体の形状及び寸法、構成部材の種類、材質、寸法及び継手の方法並びに控えの形状及び寸法がわかる程度の記載)

デ構規第2条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する定数(縦弾性係数等)が同条の表に掲げられている値であるか確認するものである。

デ構規第3条に適合とは、第1条第1項ただし書のデリックの構造部分の材料として木材を使用する場合には、同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書や使用する材料が記載されている書類が含まれる。

また、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(2) 許容応力

デ構規第4条に適合とは、鋼材の計算に用いる許容応力の値が同条に示された式を基に計算して得た値か確認するものである。

デ構規第5条に適合とは、鋼材で構成される構造部分の溶接箇所の溶着部の許容応力の値を計算する際は、同条の表に掲げる係数を乗じて得た値か確認するものである。なお、同条第2項及び第3項は放射線試験に関する規定については、放射線検査が製造段階で行われることから、製造許可段階では確認を要さないものである。

デ構規第6条に適合とは、同条に掲げる木材であって構造部分に使用するものの繊維方向の許容応力の値が同条の表の値であるか確認するものである。

デ構規第7条に適合とは、デ構規第1条第2項の規定により使用する材料及びこれにより構成される構造部分の溶接箇所の溶着部の許容応力の値が、当該材料の化学的成分及び機械的性質に基づき都道府県労働局長が認める値以下であることを確認するものである。

デ構規第8条に適合とは、応力の値が垂直動荷重の位置若しくは大きさ又は水平動荷重の方向若しくは大きさにより変化する場合、デ構規第4条に規定する許容応力の値が、最大応力の値と最小応力の値との比及び応力の値の変化の繰り返し数に応じて、同条の規定に適合するように減少させた値か確認するものである。

デ構規第9条に適合とは、デ構規第4条の許容応力の値の割増しが同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には強度計算書が含まれる。

(3) 荷重

デ構規第10条に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第11条及び第12条に適合とは、風荷重(第11条)、地震荷重(第12条)の値が各条に掲げる条件を基に計算して得た値か確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(4) 強度計算等

デ構規第13条に適合とは、主柱、ブーム又は圧縮力がかかる控えが、同条に掲げる有効細長比に係る規定に適合するか確認するものである。

デ構規第14条に適合とは、同条に掲げる荷重の組合せによる計算で算出された応力が同条に掲げる規定に適合するか確認するものである。なお、同条第1項第1号及び第2号の静荷重係数及び動荷重係数は、それぞれデリックの種類、型式、荷重率、運転時間率、定格速度、衝撃及び構造部分の形状に応ずる値とする。なお、係数の決め方として、例えばク構規を参考にする方法がある。

デ構規第15条に適合とは、構造部分の剛性が保持されているか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には強度計算書が含まれる。

(5) 控え等

デ構規第16条に適合とは、控えの仕様が同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第17条に適合とは、ガイデリック又はスチフレッグデリックであってブルホイールを有するものについて、当該ブルホイールと主柱とを結ぶ控えを有しているか確認するものである。

デ構規第18条及び第19条に適合とは、長さが20メートルをこえる主柱に備える必要のあるはしごの仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

(6) 加工

デ構規第20条及び第21条に適合とは、穴あけ(第20条)及び緩み止め等(第21条)の方法について各条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第22条に適合とは、溶接及びリベット締めが行われている部分について同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第23条及び第24条に適合とは、溶接の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第25条に適合とは、ガイデリックのさら形の陣笠(鋳鋼製のものを除く。)のさらの部分について、同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

2 機械部分

(1) ブレーキ

デ構規第26条に適合とは、つり上げ装置及びブームを起伏させるための装置(起伏装置)のブレーキの仕様が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造・作動説明書、ブレーキ能力計算書や構造規格適合表が含まれる。

(2) ドラム等

デ構規第27条に適合とは、ワイヤロープによりつり上げ、ブームの起伏等の作動をする装置(つり上げ装置)のドラムと、当該ドラムに巻き込まれるワイヤロープのD/dが同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第28条に適合とは、つり上げ装置等の溝付きドラムの溝に当該ワイヤロープが巻き込まれる方向と当該溝に巻き込まれるときの当該ワイヤロープの方向との角度及びつり上げ装置等の溝付きでないドラムにワイヤロープが巻き込まれる場合におけるフリートアングルが同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第29条に適合とは、ワイヤロープとドラム等との緊結方法が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

(3) 安全装置等

デ構規第30条及び第31条に適合とは、つり上げ装置及び起伏装置の巻過防止装置の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。また、ただし書きの装置については各条の適用が除外されることを確認するものである。

デ構規第32条に適合とは、ブームが起伏するデリックについて、運転する者が見やすい位置に当該ブームの傾斜角の度合いを示す装置が備えられているか確認するものである。

なお、組立図等には構造、作動説明書や構造規格適合表が含まれる。

(4) 操作回路等

デ構規第33条に適合とは、電磁スイッチ又は電磁接触器の操作回路であって、これが接地したときに当該電磁スイッチ又は電磁接触器が閉路されるおそれがあるものについて同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第34条に適合とは、コントローラの仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

(5) 回転部分等

デ構規第35条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分で、回転中労働者が接触することにより危害を受けるおそれがある箇所の保護について同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第36条に適合とは、ボルト、ナット、ねじ、キー、コッタ及びピンについて、同条に規定するゆるみ止め又は抜け止めが施されているか確認するものである。デ構規第37条に適合とは、つり上げ装置、起伏装置又は旋回装置に用いるウインチの据え付けについて同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

3 ワイヤロープ

デ構規第38条に適合とは、ワイヤロープの仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書や構造規格適合表が含まれる。

4 運転室及び運転台

デ構規第39条に適合とは、運転室又は運転台を有するかについて同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第40条に適合とは、運転室及び運転台の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

5 雑則

デ構規第41条に適合とは、定格荷重の標示が同条の規定に適合するか確認するものである。

デ構規第42条に適合とは、各章の規定を適用するのが困難なため、適用除外を申請して別条件で承認を得ているものについて、その別条件の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、構造規格適合表や都道府県労働局に届け出た適用除外の内容が分かる書類が含まれる。

第6 エレベーター

1 構造部分

(1) 材料

エレベーター構造規格(平成5年労働省告示第91号。以下「エ構規」という。)第1 条に適合とは、エレベーターの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるか組立図等により確認するものである。

(昇降路、支持はり及び搬器の概要、屋外に設置するエレベーターにあっては構造部分の概要など)

同条第1項の同等以上の化学成分及び機械的性質を有する鋼材については、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)を参照のこと。また、組立図の詳細については、「クレーン等安全規則の一部を改正する省令の施行等について」(昭和46年9月7日付け基発第621号)を参照のこと。

エ構規第2条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する定数(縦弾性係数等)が同条の表に掲げられている値であるかを確認するものである。

エ構規第3条に適合とは、支持はりの構造が、鉄骨造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造のものであることを確認するものである。特にガイドレールの材質については、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)を参照のこと。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書、使用する材料が記載されている書類が含まれる。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(2) 許容応力

エ構規第4条に適合とは、鋼材の計算に用いる許容応力の値が同条に示された式を基に計算して得た値かを確認するものである。

エ構規第5条に適合とは、溶接部に係る許容応力の値を計算する際は、同条の表に掲げる係数を乗じて得た値かを確認するものである。なお、同条第2項及び第3項の放射線試験に関する規定については、放射線検査は製造段階で行われることから、製造許可段階では確認を要さないものである。

エ構規第6条に適合とは、同条に掲げる材料又は当該材料により構成される構造部分の溶接部に係る計算に使用する許容応力の値が、厚生労働省労働基準局長が定めたものか確認するものである。

エ構規第7条に適合とは、エ構規第4条第1項及び第2項並びに第5条に規定する許容応力の値並びに第6条の規定により厚生労働省労働基準局長が定める許容応力の値について、応力の値が垂直動荷重の位置若しくは大きさ又は水平動荷重の方向若しくは大きさにより変化する場合には、前3条(第4条第3項を除く。)の規定にかかわらず、同条の規定により減少させた値かを確認するものである。

エ構規第8条に適合とは、エ構規第4条第1項及び第2項並びに第5条に規定する許容応力の値並びに第6条の規定により厚生労働省労働基準局長が定める許容応力の値の割増しが同条の規定に適合するか確認するものである。

エ構規第9条に適合とは、同条の表に掲げる部分に使用する同条に規定する材料に係る計算に使用する許容引張応力、許容圧縮応力及び許容曲げ応力の値が、同条に示された方法で計算して得た値かを確認するものである。

エ構規第10条に適合とは、第1条第3項で規定している木材の繊維方向の許容曲げ応力が、同条の規定に適合するかを確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(3) 荷重

エ構規第11条に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

エ構規第12条及び第13条に適合とは、風荷重(第12条)、地震荷重(第13条)の値が同各条に掲げる条件を基に計算して得た値か確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(4) 強度

エ構規第14条に適合とは、同条に掲げる荷重の組合せによる計算で算出された応力が規定に適合するか確認するものである。同条の荷重係数について、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)を参照のこと。

エ構規第15条に適合とは、構造部分の剛性が同条の規定に適合するか確認するものである。また、許容応力内であっても運転に支障がある変形が生じないことを、確認する。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書、構造規格適合表が含まれる。

(5) 昇降路等

エ構規第16条から第23条に適合とは、昇降路の構造(第16条)、昇降路塔等の構造(第17条)、昇降路塔等の控え(第18条)、昇降路塔等のはしご(第19条)、ガイドレール(第20条)、搬器(第21条)、積載荷重(第22条)、床先の間隔(第23条)の仕様が同各条の規定に適合するか確認するものである。第16条~第23条について「エレベーター構造規格の適用について」(平成5年11月4日付け基発第626号)及び、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)を参照のこと。

なお、組立図等には、構造規格適合表、強度計算の基準、強度計算書が含まれる。

2 機械部分

(1) 昇降装置等

エ構規第25条から第29条に適合とは、部品の強度(第25条)、ブレーキ(第26条)、ドラム等の直径(第27条)、巻上用ワイヤロープのドラムへの巻込み(第28条)、巻上用ワイヤロープとドラム等との緊結等(第29条)の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。エ構規第25条から第29条までについて「エレベーター構造規格の適用について」(平成5年11月4日付け基発第626号)及び、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)を参照のこと。

なお、組立図等には、構造規格適合表、強度計算の基準、強度計算書が含まれる。ブレーキに対しては、他に構造、作動説明書やブレーキ能力計算書が含まれる。

(2) 安全装置等

エ構規第30条から第34条に適合とは、安全装置(第30条)、油圧エレベーター等の安全装置(第31条)、ロングスパン工事用エレベーターの安全装置(第32条)、非常止め装置等(第33条)、連絡装置(第34条)について同条の規定に適合するか確認するものである。エ構規第30条から第34条までについて、「エレベーター構造規格の適用について」(平成5年11月4日付け基発第626号)及び、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)及び、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成23年11月25日付け基発第1125第2号)を参照のこと。

なお、組立図等には安全装置配置図、一覧表、構造規格適合表が含まれる。

(3) 電気機器等

エ構規第35条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、接地した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれのあるものについて同条の規定に適合するか確認するものである。

エ構規第36条に適合とは、運転用の回路と非常信号用の回路又は電話用の回路を収めるケーブルについて同条の規定に適合するか確認するものである。

また、エ構規第35条、第36条について「エレベーター構造規格の適用について」(平成5年11月4日付け基発第626号)を参照のこと。

なお、組立図等には電気回路図、構造規格適合表が含まれる。

3 加工

エ構規第37条に適合とは、溶接の仕様について同条の規定に適合するか確認するもの

である。エ構規第38条及び第39条に適合とは、穴あけ(第38条)及び緩み止め等(第39条)の方法について各条の規定に適合するか確認するものである。第38条~第39条について「エレベーター構造規格の適用について」(平成5年11月4日付け基発第626号)及び、「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部改正について」(平成30年2月26日付け基発0226第1号)を参照のこと。

なお、組立図等には、構造規格適合表が含まれる。

4 ワイヤロープ及びチェーン

エ構規第40条に適合とは、ワイヤロープについて同条の規定に適合するか確認するものである。

エ構規第41条に適合とは、巻上用チェーンについて同条の規定に適合するか確認するものである。第40条、第41条について「エレベーター構造規格の適用について」(平成5 年11月4日付け基発第626号)及び、「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」(平成15年3月28日付け基発第0328021号)を参照のこと。

なお、組立図等には強度計算の基準、強度計算書、構造規格適合表が含まれる。

5 雑則

エ構規第42条に適合とは、表示銘板等が同条の規定に適合するか確認するものである。

エ構規第43条に適合とは、各章の規定を適用するのが困難なため、適用除外を申請して別条件で承認を得ているものについて、その別条件の規定に適合するか確認するものである。

エ構規第42条及び第43条について「エレベーター構造規格の適用について」(平成5年11月4日付け基発第626号)を参照のこと。

なお、組立図等には構造規格適合表、都道府県労働局に届け出た適用除外の内容が分かる書類が含まれる。

第7 建設用リフト

1 構造部分

(1) 材料

建設用リフト構造規格(昭和37年労働省告示第58号。以下「建リフ構規」という。)第1条に適合とは、建設用リフトの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「都道府県労働局長が認めた場合」であるか、組立図等により確認するものである。(構造部分の概要)

同条については、「クレーン構造規格等の運用について」(昭和37年11月8日付け基発第1153号)を参照のこと。また組立図の詳細については、「クレーン等安全規則の一部を改正する省令の施行等について」(昭和46年9月7日付け基発第621号)を参照のこと。

建リフ構規第2条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する定数(縦弾性係数等)が同条の表に掲げられている値であるか確認するものである。

建リフ構規第3条に適合とは、第1条第1項ただし書の建設用リフトの構造部分の材料として木材を使用する場合には、同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書、使用する材料が記載されている書類が含まれる。また、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(2) 許容応力

建リフ構規第4条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する許容応力は、同条の規定に適合していることを確認するものである。同条について「クレーン構造規格等の運用について」(昭和37年11月8日付け基発第1153号)及び、「クレーン等の構造部分等に使用する高張力鋼の許容応力等について」(昭和39年2月12日付け基発第156号)及び、「70キロ級高張力鋼の取扱いについて」(昭和55年6月4日付け基発第293号)を参照のこと。

建リフ構規第5条に適合とは、鋼材で構成される構造部分の溶接箇所の溶着部の許容応力の値は、同条の規定に適合していることを確認するものである。なお、同条第2 項及び第3項は放射線試験に関する規定については、放射線検査が製造段階で行われることから、製造許可段階では確認を要さないものである。

建リフ構規第6条に適合とは、同条に掲げる木材であって構造部分に使用するものの許容応力の値は、同条の規定に適合していることを確認するものである。

建リフ構規第7条に適合とは、同条に掲げる材料及びこれにより構成される構造部分の溶接箇所の溶着部の許容応力の値は、当該材料の化学的成分及び機械的性質に基づき都道府県労働局長が認める値以下であることを確認するものである。

建リフ構規第8条に適合とは、第4条から第7条に規定する許容応力の値は、応力の値が垂直動荷重の位置若しくは大きさ又は水平動荷重の方向若しくは大きさにより変化する場合には、最大応力の値と最小応力の値との比及び応力の値の変化の繰り返し数に応じて、同条の規定に適合するように減少させた値か確認するものである。

建リフ構規第9条に適合とは、第4条から第8条の許容応力の値の割増しが同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(3) 荷重

建リフ構規第10条に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

建リフ構規第11条から第12条に適合とは、風荷重(第11条)、地震荷重(第12条)の値が同各条に掲げる条件を基に計算して得た値か確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(4) 強度計算等

建リフ構規第13条に適合とは、同条に掲げる荷重の組合せによる計算で算出された応力が規定に適合するか確認するものである。第1項第1号及び第2号の静荷重係数及び動荷重係数は、それぞれ建設用リフトの種類、荷重率、運転時間率、衝撃及び構造部分の形状に応ずる値とする。

建リフ構規第14条に適合とは、構造部分の剛性が同条の規定に適合するか確認するものである。また、許容応力内であっても運転に支障がある変形が生じないことを、確認する。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書、構造規格適合表が含まれる。

(5) 昇降路塔等

建リフ構規第15条から第22条に適合とは、タワーリフトの昇降路塔(第15条)、2本構リフトのガイドレール(第16条第1項)、1本構リフトのガイドレール(第16条第2項)、搬器として荷台を用いる1本構リフト又は1本構リフトのしゃ断設備(第16条第3項)、控え(第17条)、基礎(第18条)、ピット(第19条)、搬器として荷台を用いる建設用リフトの荷の積卸口(第20条)、搬器として荷台を用いるタワーリフトの周囲(第21条第1項)、搬器として荷台を用いる1本構リフト又は1本構リフトの荷台であって、ばら物をのせるもの(第21条第2項)、はしご(第22条)の仕様が同各条の規定に適合するか確認するものである。第15条~第17条について「クレーン構造規格等の運用について」(昭和37年11月8日付け基発第1153号)を参照のこと。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

(6) 加工

建リフ構規第23条及び第24条に適合とは、穴あけ(第23条)及び緩み止め等(第24条)の方法について各条の規定に適合するか確認するものである。

建リフ構規第25条に適合とは、溶接及びリベット締めが行われている部分について同条の規定に適合するか確認するものである。

建リフ構規第26条及び第27条に適合とは、溶接の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

2 機械部分

(1) ウインチ等

建リフ構規第28条から第30条に適合とは、搬器ごとに原動機及びウインチを備えるもの(第28条)、ブレーキ(第29条)、据え付け(第30条)の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表、強度計算の基準、強度計算書が含まれる。ブレーキに対しては、他に構造、作動説明書やブレーキ能力計算書が含まれる。

(2) ドラム等

建リフ構規第31条から第33条に適合とは、ドラム等の直径(第31条)、ワイヤロープのドラムへの巻込み(第32条)、ワイヤロープとドラム等との緊結等(第33条)の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

(3) 回転部分等

建リフ構規第34条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分で、回転中労働者が接触することにより危害を受けるおそれがある箇所の保護について同条の規定に適合するか確認するものである。

建リフ構規第35条に適合とは、ボルト、ナット、ねじ、キー、コッタ及びピンは、同条に規定する緩み止め又は抜け止めが施されているか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

3 ワイヤロープ

建リフ構規第36条に適合とは、ワイヤロープについて同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には強度計算の基準、強度計算書、構造規格適合表が含まれる。

4 運転室及び運転台

建リフ構規第37条に適合とは、運転室又は運転台を有するかについて同条の規定に適合するか確認するものである。

建リフ構規第38条に適合とは、運転室及び運転台の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

5 雑則

建リフ構規第39条に適合とは、積載荷重の標示が同条の規定に適合するか確認するものである。

建リフ構規第40条に適合とは、各章の規定を適用するのが困難なため、適用除外を申請して別条件で承認を得ているものについて、その別条件の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表、都道府県労働局に届け出た適用除外の内容が分かる書類が含まれる。

第8 ゴンドラ

1 構造部分等

(1) 材料

ゴンドラ構造規格(平成6年労働省告示第26号。以下「ゴ構規」という。)第1条に適合とは、ゴンドラの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるか組立図等により確認するものである。(構造部分の概要)組立図の詳細については、「ゴンドラ安全規則の施行について」(昭和44年10月23日付け基発第706号)を参照のこと。

ゴ構規第2条に適合とは、鋼材に係る計算に使用する定数(縦弾性係数等)が同条の表に掲げられている値であるか確認するものである。

なお、組立図等には、強度計算の基準、強度計算書等や使用する材料が記載されている書類が含まれる。また、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(2) 許容応力

ゴ構規第3条に適合とは、鋼材の計算に用いる許容応力の値が同条に示された式を基に計算して得た値か確認するものである。

ゴ構規第4条に適合とは、溶接部に係る許容応力の値を計算する際は、同条の表に掲げる係数を乗じて得た値か確認するものである。なお、同条第2項及び第3項は放射線試験に関する規定については、放射線検査が製造段階で行われることから、製造許可段階では確認を要さないものである。

ゴ構規第5条に適合とは、同条に掲げる材料又は溶接部に係る計算に使用する許容応力の値が厚生労働省労働基準局長が定めたものか確認するものである。

ゴ構規第6条に適合とは、同3条の許容応力の値の割増しが同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第7条に適合とは、同1条第2項で規定している木材の繊維方向の許容曲げ応力が、同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には強度計算書が含まれる。

(3) 荷重

ゴ構規第8条に適合とは、計算に使用する荷重が同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第9条に適合とは、同8条第2号の積載荷重の値が同条の式により計算して得た値か確認するものである。作業床の床面が区分されている場合の計算式として「ゴンドラ構造規格の適用について」を参照のこと。

ゴ構規第10条から第13条に適合とは、昇降慣性力(第10条)、走行慣性力(第11条)、風荷重(第12条)、地震荷重(第13条)の値が同各条に掲げる条件を基に計算して得た値か確認するものである。

なお、強度計算の基準等には強度計算書が含まれる。

(4) 強度

ゴ構規第14条に適合とは、同条に掲げる荷重の組合せによる計算で算出された応力が規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第15条に適合とは、作業床の床板等を構成する部材の応力は、同条に掲げる条件を基に計算しているか確認するものである。

ゴ構規第16条に適合とは、構造部分の剛性が同条の規定に適合するかを確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書や構造規格適合表が含まれる。

(5) 安定度

ゴ構規第17条に適合とは、同条に掲げる条件で計算した安定度が規定に適合するか確認するものである。

なお、強度計算の基準等には、強度計算書が含まれる。

(6) 作業床等

ゴ構規第18条から第20条に適合とは、作業床(第18条)、金具等(第19条)、車輪止め等(第20条)の仕様が同各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には強度計算の基準、強度計算書や構造規格適合表が含まれる。

2 機械部分

(1) ブレーキ

ゴ構規第21条、第22条に適合とは、昇降装置等のブレーキ(第21条)、走行ブレーキ(第22条)の仕様が各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造、作動説明書やブレーキ能力計算書、構造規格適合表が含まれる。

(2) ドラム等

ゴ構規第23条に適合とは、昇降装置等のドラム及びシーブと使用するワイヤロープのD/dが同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第24条に適合とは、昇降装置等の溝付きドラムの溝にワイヤロープが巻き込まれる方向と当該溝に巻き込まれるときの当該ワイヤロープの方向との角度及びそれ以外のドラムに係るフリートアングルが同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第25条に適合とは、ワイヤロープとドラム等との緊結方法が同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第26条は、ドラムやシャフト、ピン等の強度が同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表が含まれる。

(3) 安全装置等

ゴ構規第27条、第28条に適合とは、ワイヤロープを用いる昇降装置等の巻過防止装置の仕様について各条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第29条に適合とは、水圧又は油圧を動力として用いる昇降装置等の安全弁について同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第30条に適合とは、作業床の下降を制御する装置について同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第31条に適合とは、作業床の傾きを容易に矯正する機構について同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第32条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分で労働者に危険を及ぼすおそれがある箇所の保護について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造、作動説明書や油圧系統図、構造規格適合表が含まれる。

(4) 電気機器等

ゴ構規第33条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、接地した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれのあるものについて同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置について同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第35条、第36条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には電気回路図や構造規格適合表が含まれる。

3 加工

ゴ構規第37条に適合とは、溶接の仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。また、構造部分に使用するアルミニウム合金及び第一条第一項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が構造部分に使用することを認めた材料(鋼材及びアルミニウム合金を除く。)を溶接する場合はその溶接条件を確認するものである。

ゴ構規第38条及び第39条に適合とは、穴あけ(第38条)及び緩み止め等(第39条)の方法について各条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表や厚生労働省労働基準局長が定めた溶接条件表が含まれる。

4 ワイヤロープ等

ゴ構規第40条に適合とは、作業床のつり下げに用いるロープについて同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第41条に適合とは、ワイヤロープについて同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第42条に適合とは、ワイヤロープが管等で覆われている場合について同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第43条に適合とは、繊維ロープの仕様について同条の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には強度計算の基準、強度計算書や構造規格適合表が含まれる。

5 雑則

ゴ構規第44条に適合とは、表示銘板等が同条の規定に適合するか確認するものである。

ゴ構規第45条に適合とは、各章の規定を適用するのが困難なため、適用除外を申請して別条件で承認を得ているものについて、その別条件の規定に適合するか確認するものである。

なお、組立図等には構造規格適合表や都道府県労働局に届け出た適用除外の内容が分かる書類が含まれる。

 

 

別紙2

製造時等検査の実施に当たっての留意事項

第1の1 ボイラーの構造検査

1 共通事項

(1) ボイラーの構造検査の申請があったときは、申請のあったボイラーが、ボイラーに該当するものであることを確認すること。

(2) 申請のあったボイラーについての製造許可(既に製造許可を受けているボイラー等と同一型式のものの場合にあっては、当該製造許可)に当たって、他の登録設計審査等機関が設計審査を行っていた場合、申請を受け付けず、設計審査を行った登録設計審査等機関に申請を行うよう説明すること。

(3) 構造検査における製造許可の確認については、次によること。

① 申請のあったボイラー等が、製造許可を受けているか、又は製造許可を受けているものと同一型式であるかを、製造許可書の写し等により確認すること。このため、構造検査の申請書には製造許可を受けていること又は製造許可を受けているものと同一型式のものであることが明らかにできる書類を添付する必要があること。

② 申請のボイラー等が製造許可を受けていないことが明らかになった場合は、検査を中止し、申請者に製造許可を受けるよう指導すること。製造許可を受けたものであるか疑問がある場合は、申請者に、製造許可を受けたものであることを所轄都道府県労働局が確認した文書の提出を求める、登録機関が所轄都道府県労働局に確認を行う等により確認すること。

③ 製造許可を受けている部品(鏡板等)を購入して製造する場合は、申請書に当該部品の製造許可の写しを添付すること、また、当該部品を使用することとして製造許可受けている場合はそのことがわかる書類を添付することが必要であること。

④ 溶接検査の対象とならない溶接部について、溶接の方法が、所轄都道府県労働局長の製造許可を受けている区分の溶接施行法によるものであることを確認すること。このため、申請書には所轄都道府県労働局長の製造許可を受けている溶接施行法の区分の一覧表等溶接の方法が許可を受けている範囲のものであることを示す書類を添付する必要があること。

2 書類審査

(1) 労働安全衛生法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める製造時等検査の方法(令和8年厚生労働省告示第121号。以下「製造時等検査告示」という。)別表第1の1の「1書類審査」の項目の検査に当たっては、次の事項に留意すること。

① ボイラー明細書、強度計算書、構造図等により、申請のボイラーの構造がボイラー構造規格(平成15年厚生労働省告示第197号。以下「ボ構規」という。)の規定に適合していることを確認すること。

② ボイラー本体等の強度計算のほか、使用材料の適否、附属品の取付け位置の適否、安全弁に必要な吹出し量の計算等を確認すること。

③ ボ構規の適用に関し、ボ構規第86条の特例等(例示基準にない材料の使用を含む。)を受けているものについては、当該特例等に当たって付された条件に適合していることを確認すること。申請者は、特例等については事前に都道府県労働局から認定、承認、了解等を受けることが必要であること。

(2) 申請書には、ボ構規等に適合していること等を示す次の書面(溶接検査の申請書に添付したものを除く。)を添付することが必要であること。ただし、申請時点で未定であるものは、検査終了までに提出することで差し支えないこと。

① 製造許可書又はその写し

② ボイラー本体及び附属設備の構造(形状、寸法、附属品等の取付け位置等)を示した図面

③ 強度計算書

④ 主要材料の種類を示した書面

⑤ ミルシート等

⑥ 溶接継手の構造(接手の種類、寸法等)を示した図面

⑦ 溶接施行法が製造許可を受けていることを示す書類

⑧ 溶接を行う者が所定の資格を有することを示す書類

⑨ 水圧試験圧力の計算書

⑩ 安全弁等の吹出し量の計算書

⑪ 安全弁等及び水面測定装置の種類、構造等を示した書面

⑫ 移動式ボイラーにあっては、附属品の仕様を示した書面

⑬ 都道府県労働局長からボ構規第86条の規定による適用の特例等の認定等(材料の確認を含む。)を受けているときは、その内容、条件等を記載した書類

⑭ 必要な場合、申請のボイラーがボイラーに該当するものであることを示した書面

(3) 登録設計審査等機関は、適正な検査の実施のため、必要に応じ、申請者に(2)の書面以外の書面の提供を求めるものとすること。

3 材料検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の1の「2材料検査」の項目の検査に当たっては、材料の確認方法として、ミルシートによるほか、フランジ、ボルト等に付された刻印によることがあること。また、ミルシート等による確認は、次のとおりとすること。

① ミルシート等による確認は、ボ構規に規定する主要材料であって、次のいずれかに該当するものについて行うこと。

ア 胴、鏡板・管板、炉筒・火室、水管・煙管、管寄せ、過熱器、節炭器、気水分離器、セクション、ふた板、ステー、ふた板締付けボルト及び管に使用するもの(ふた板締付けボルトは、掃除穴、検査穴等の小径のふた板に使用するものを除き、胴フランジ、大径のフランジ等の締付けに使用するものを含む。)

イ ボ構規の例示基準で示されている材料以外で都道府県労働局においてその使用が認められたもの

ウ 脆性破壊のおそれのある温度又はクリープ損傷の発生のおそれのあるクリープ領域で使用されるもの

エ 材料に係る規格に機械的性質が規定されていないもの

② 設計図書に記載された材料の使用について疑義があるとき、構造上重要であり、材料の確認が必要であるとき、材料の管理が不十分であると認められるとき等、適正な材料検査のために必要なときは、登録設計審査等機関は、申請者にミルシート等の提出又は提示を求めるものとすること。

③ 申請者は、①の材料以外の材料についても、申請書類にミルシート等を添付して差し支えないこと。

④ 申請者は、申請書類にミルシートを添付しないものを含め、ボ構規の主要材料に該当する材料については必要なミルシート等を整備するとともに、材料の種類が適正に識別できるよう管理を行う必要があること。

(3) ①の材料以外の主要材料については、構造図等の設計図書に記載された材料の種類等により、ボ構規の規定に適合したものであることを確認すること。

(4) 溶接検査において確認を行った材料については、重ねて材料検査を行う必要はないこと。

(5) 使用材料が明細書等に記載されているものと異なる場合であっても、当該材料がボ構規に適合しているものであれば、記載事項を修正することで差し支えないこと。

4 外観検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の1の「3外観検査」の項目の検査のうち、(1)の寸法測定等については、次によること。

① 寸法の測定は検査員が行うほか、申請者が行う測定に立ち会う、申請者の行った測定の記録を利用しつつ寸法を確認するといった方法があること。

② 既存のボイラーを改修し、製造するものの場合は、改修部分以外の部分の検査については、過去に受けた検査の検査済の印のある明細書を活用して確認することとして差し支えないこと。

(2) 同項(2)の工作上の措置及び欠陥等の確認については、次によること。

① 曲げ加工等を行った部分に所定の熱処理が行われているか確認すること。

② 胴の真円度、鏡板の公差については、検査員が目視により確認するとともに、受検者が測定した結果又は鏡板等の部品を製造したメーカーの検査記録を確認することでよいこと。

③ 胴及び炉筒の一部に平らな部分が残る等板曲げ工作が不良と認められるものについては、その付近の割れの有無を確認すること。

④ 管端については、長手方向の割れ等の有無を確認すること。

⑤ マンホール、掃除穴等で折込みフランジによって補強したものについては、成形不良、端部の割れ等の有無を確認すること。

⑥ 管の取付けがころ広げにより行われていること等管の取付部がボ構規第41条の規定に適合していることを確認すること。

⑦ 溶接検査において検査を行っていない溶接部については、溶接検査の方法及び判定基準に従い検査を行うこと。この場合の検査は次によること。

ア 材料検査については、本表の2の材料検査又は溶接検査の材料検査と併せて行うこととして差し支えないこと。

イ 開先検査については、省略して差し支えないこと。なお、溶接施工後、突合せ溶接における継手面の食違い及び厚さの異なる板の突合せ溶接がボ構規の規定に適合したものであることを確認する必要があること。

ウ 機械試験については、立会いを要しないこと。

⑧ 既存のボイラーを改修し、製造するものの場合は、改修部分の腐食等の損傷について確認すること。

⑨ 被覆物が取り付けられているときは、外観検査の実施に支障がない場合を除き、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

(3) 判定基準に適合しないものには次のようなものがあること。

① 耐圧部の厚さがボ構規の規定に適合しないもの

② 胴、炉筒等の真円度又は鏡板の丸みの公差がボ構規の規定に適合しないもの

③ 胴、鏡板等の圧力を受ける部分、鋳鉄製ボイラーのセクション等に割れのあるもの

④ ラミネーション、ブリスター又ははがれのあるもの

⑤ 強度に著しい影響を及ぼす工作上の欠陥又は使用に伴う損傷があるもの

⑥ 安全弁等の附属品の取付穴がないもの又はボ構規の規定に適合しないもの

(4) 同項(1)のボイラーの各部の寸法が、設計確認で確認した明細書、構造図等と異なる場合であっても、現物の構造がボ構規の規定に適合しているものであれば、明細書、構造図等を修正することで差し支えないこと。

(5) 同項(3)の安全弁等の附属品の取付け位置について、その位置が書類審査で確認した構造図と異なる場合であっても、ボ構規の規定に適合しているものであれば、構造図を修正することで差し支えないこと。

5 水圧試験

(1) 製造時等検査告示別表第1の1の「4水圧試験」の項目の検査は、次によること。

① 水圧試験は、ボ構規第61条に定めるところにより行うこと。

② 水圧試験においては、水圧力を所定の試験圧力まで徐々に上昇させ、そのままの状態で30分以上保持すること。なお、この保持の時間の間、検査を行う者が立ち会っている必要はないこと。

③ 水圧力は、所定の試験圧力の6%増を超えないようにすること。

④ 水圧試験に使用する水の温度は、結露を発生させないものとすること。

⑤ 水圧試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること。

⑥ 水圧等の値を計測する圧力計は、最大指示値が水圧試験圧力の1.5倍以上3倍以下であるものを、ボイラーの見やすい位置に取り付けさせること。ブルドン管式の圧力計と同等以上の精度を有するものであれば、電子式のものでも差し支えないこと。なお、圧力計測の精度を確保する方法の一つとして複数の圧力計を用いる方法があること。

⑦ 水圧試験等に使用する閉止板、フランジ締付けボルト等は、十分な強度を有するものを使用させること。

⑧ 漏れの確認は、直接目視によるほか、必要に応じ、ファイバースコープ等を用いて行うこと。

⑨ 漏れの確認のため必要な場合は、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。

被覆物除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

⑩ 水圧試験に伴う危険防止措置の実施について留意すること。

(2) ボ構規第61条第3項又は第93条第3号の規定に基づく水圧試験について確認すること。この確認は、製造者、申請者等において行った水圧試験の結果を活用して行うことができること。

(3) 判定基準に適合しないものには次のようなものがあること。

① 局部的なふくらみ、伸び又は著しい変形があるもの

② 溶接部等から漏れがあるもの

6 備考

(1) 製造時等検査告示別表第1の1の「備考」における特例の認定を受けたボイラーの構造検査に当たっては、2(1)③に掲げる情報が記載された書類が必要であり、当該書類により特例等に係る条件への適合について確認すること。

(2) 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けているボイラーで、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

(3) 耐圧部の構造がボ構規第1編第2章又は第2編の規定に適合しない場合、最高使用圧力を低下させることによりボ構規の規定に適合させることができるときは、最高使用圧力を当該低下した値とすることにより合格として差し支えないこと。

第1の2 ボイラーの溶接検査

1 共通事項

(1) 溶接検査の申請があったときは、申請のあったボイラーが、それぞれボイラーに該当するものであることを確認すること。

(2) 溶接検査の申請があったときは、申請のあったボイラー等の溶接が溶接検査の対象となるものであることを確認すること。

(3) 申請のあったボイラー等についての製造許可(既に製造許可を受けているボイラー等と同一型式のものの場合にあっては、当該既に受けた製造許可)に当たり他の登録設計審査等機関が設計審査を行った場合、申請を受け付けず、設計審査を行った登録設計審査等機関に申請を行うよう説明すること。

(4) 材料検査等に先立ち、溶接方法がボ構規又は圧力容器構造規格(平成15年厚生労働省告示第196号。以下「圧構規」という。)の規定に適合したものであることを溶接明細書等により確認すること。

(5) ボ構規等の溶接に関係する規定の適用に関し、ボ構規第86条又は圧構規第70条の特例等(例示基準にない材料の使用を含む。)を受けているものについては、その内容が分かる書類を申請書に添付することが必要であること。

2 材料検査

製造時等検査告示別表第1の2の「1材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の1ボイラーの構造検査の3(1)から(5)と同様であること。

3 開先検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の2の「2開先検査」の項目の検査は、次によること。

① 開先の形状を確認し、構造図等に記載されたものと齟齬がないことを確認すること。

② 突合せ溶接における継手面の食違い及び厚さの異なる板の突合せ溶接が、ボ構規の規定に適合したものであることを確認すること。

③ 胴の長手継手の端部には、機械試験の試験板が取り付けられていることを確認すること。

④ 胴の周継手又はドーム等の取付け部の溶接については、周継手用の試験板が準備されていることを確認すること。ただし、これらの溶接が長手継手の溶接と同一条件で行われる場合には、この試験板を省略することができること。

⑤ 開先検査を省略した場合の継手面の食違い等の検査は、外観検査により行うものとし、目視等によるほか、申請者が行った開先部の検査の記録、写真等で確認することとして差し支えないこと。

(2) 別途示される条件に該当する申請者については、開先検査を省略することができること。

4 外観検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の2の「3外観検査」の項目の検査のうち、(1)の寸法測定等については、次によること。

① 必要に応じ拡大鏡を用いる等により、割れ、アンダカット、オーバーラップ、クレータ等の溶接工作上の欠陥がないか確認すること。

② 重ね溶接部で、板の境界部の空気が膨張するおそれのあるものについては、重ね部に空気抜きが設けられていることを確認すること。

(2) 同項(2)の余盛の検査については、次によること。

① 余盛りの削り方が溶接明細書の記載内容に従って行われていることを確認すること。

② 余盛りが、板の面からなめらかに盛り上げて最大厚さに達していることを確認すること。

(3) 同項(3)の溶接後熱処理については、温度―時間曲線等により。ボ構規の規定に従って行われていることを確認すること。

(4) 溶接を行った者については、次により必要な資格を有することを確認すること。

① 溶接を行った者をボイラー溶接明細書、溶接を行った溶接士のリスト、溶接記録等により把握し、申請者の作成したボイラー溶接士一覧等により、必要な資格を有する者が溶接を行ったものであることを確認すること。この際、溶接を行った者について、資格が疑わしいときを除き、免許の提示まで求める必要はないこと。

② 必要な資格を有しない者が溶接を行ったと認められた場合は、検査を中止すること。

(5) 必要な場合、ボ構規第61条第3項第1号の規定に基づく水圧試験が同項の規定に従って実施されていることを確認すること。この確認については、製造者、申請者等において行った水圧試験の結果を活用して行うことができること。

(6) 判定基準に適合しないものには次のようなものがあること。

① 裏波溶接において裏波がでていないもの

② 割れ、アンダカット、オーバーラップ、クレータ、スラグの巻込み、ブローホール等の有害な欠陥があるもの

③ 余盛の高さがボ構規の規定に適合しないもの

④ 溶接後熱処理がボ構規の規定に適合しないもの

5 機械試験

(1) 製造時等検査告示別表第1の2の「4機械試験」の項目の検査は、次によること。

① 引張試験については機械試験の結果により、曲げ試験については試験後の曲げ試験片により適否を確認するものであること。

② 機械試験の実施には、原則として、検査を行う者が立ち会うこと。

③ 機械試験が、工業試験場等公的機関により行われる場合には、試験に立ち会うことなく、その試験成績書により適否を確認することでよいこと。

④ 別途示される条件に該当する申請者については、機械試験の立ち合いを省略することができること。

6 放射線検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の2の「5放射線検査」の項目の検査に当たっては、次によること。

① 放射線検査の方法が、ボ構規の規定に従い実施されていることを確認すること。

② 放射線透過写真によりブローホール、スラグの巻込み、溶込み不足等を確認し、ボ構規の規定に適合していることを確認すること。

7 その他等

(1) 製造時等検査告示別表第1の2の「6その他」の項目の検査に当たっては、次によること。

① 構造検査の申請に先立ち溶接検査の申請があったときは、申請のあったボイラー等が、製造許可を受けているか、又は製造許可を受けているものと同一型式であるかを、確認すること。この確認等については、第1の1ボイラーの構造検査の1(3)と同様であること。構造検査の一環としてこの確認を行う場合は、重ねて行う必要はないこと。

② 申請があったボイラー等の溶接の方法が、所轄都道府県労働局長の製造許可を受けている区分の溶接施行法によるものであることを確認すること。このため、申請書には所轄都道府県労働局長の製造許可を受けている溶接施行法の区分の一覧表等溶接の方法が許可を受けている範囲のものであることを示す書類を添付する必要があること。

(2) 製造時等検査告示別表第1の2の「備考」における特例の認定を受けたボイラーの構造検査に当たっては、1(3)に掲げる情報が記載された書類が必要であり、その内容が分かる書類を申請書に添付することが必要であり、当該書類に従って特例等に係る条件への適合について確認すること。

(3) 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けているボイラーで、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

第1の3 ボイラーの使用検査

1 共通事項

(1) ボイラーの使用検査の申請があったときは、申請のあったボイラーが、ボイラーに該当するものであることを確認すること。

(2) 製造時等検査告示第3号の証明書が添付された場合のボイラーの使用検査については、次によること。

① 指定外国検査機関の作成した証明書が添付されている場合は、証明書を活用して検査を行うこと。

② 証明書に記載された検査日が有効期間内にない場合、証明書作成者が名簿にない場合等は、証明書を活用して検査を行うことはできないこと。これらの場合を含め、証明書に不備、誤り等があって当該証明書を活用することができない場合でも、そのことをもって不合格とするものではなく、証明書がないものとして使用検査を行って差し支えないこと。

③ 指定外国検査機関の検査の一部に不備があった場合でも、適正に検査が実施されていると認められる部分については、当該証明書を活用して検査を行って差し支えないこと。

④ 申請書に添付する証明書は原本ではなく写しで差し支えないこと。この際、当該写しが原本と相違ない旨の証明も要しないこと。

⑤ 証明書が有効なものであっても、使用材料が都道府県労働局の了解、認定等を得たものでない場合は、都道府県労働局の了解等を受けるまでは申請を受理しないか、又は、検査を保留すること。

⑥ 証明書が発行されてから相当時間が経過しているものについては、腐食の発生の有無等に留意すること。

2 書類審査

(1) 製造時等検査告示別表第1の3の「1書類審査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の1ボイラーの構造検査の「2書類審査」と同様であること。

(2) 使用検査申請書に添付する書面については、(1)のほか、溶接部に係る検査のために機械試験の結果、放射線検査の結果、溶接後熱処理の結果等が必要であること。

(3) 過去に受けた検査の資料(構造検査済若しくは使用検査済の印が押印されているボイラー明細書又はボイラー溶接検査済のボイラー溶接明細書、それらに添付された構造図及び強度計算書等)があるときは、それとの照合により確認することとして差し支えないこと。

3 材料検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の3の「2材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の1ボイラーの構造検査の「3材料検査」と同様であること。

(2) 過去に受けた検査の資料(構造検査済若しくは使用検査済の印が押印されているボイラー明細書又は溶接検査済のボイラー溶接明細書、それらに添付された構造図及び強度計算書等)があるときは、それとの照合により確認することとして差し支えないこと。

4 外観検査

(1) 製造時等検査告示別表第1の3の「3外観検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の1ボイラーの構造検査の「4外観検査」及び第1の2ボイラーの溶接検査の「4外観検査」と同様であること。

(2) 過去に設置されたことがあるボイラー又は輸入したボイラーで証明書が活用できないものにあっては、割れ、腐食、過熱等の異常の有無及びステー、管等が確実に取り付けられていることを目視、ファイバースコープ、超音波厚さ計等により確認すること。

(3) 過去に受けた検査の資料(構造検査済若しくは使用検査済の印が押印されているボイラー明細書又は溶接検査済のボイラー溶接明細書、それらに添付された構造図及び強度計算書等)があるときは、可能な場合はそれを活用して確認することとして差し支えないこと。

5 水圧試験

(1) 製造時等検査告示別表第1の3の「4水圧試験」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の1ボイラーの構造検査の「5水圧試験」と同様であること。

(2) 水圧試験を行うときに、ボイラー等に被覆物が取り付けられているときは、漏れ等の確認に支障がない場合を除き、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

6 溶接部

(1) 製造時等検査告示別表第1の3の「5溶接部」の判定基準は、製造時等検査告示別表第1の2の判定基準と同様であること。

(2) 使用を廃止したボイラーを再び設置する場合等においては、過去に受けた検査の資料(溶接検査済の印が押印されているボイラー溶接検査明細書及びそれに添付された書面)がある場合は、溶接を行った者の資格を含め当該明細書等と照合することにより確認することとして差し支えないこと。

(3) 輸入したボイラーについては、溶接部の機械試験成績、溶接施行方法に関する証明書、溶接後熱処理の記録及び透過写真によりボイラーの溶接検査に準じて確認すること。

7 備考

第1の1ボイラーの構造検査の「6備考」については、ボイラーの使用検査において同様であること。

第2の1 第一種圧力容器の構造検査

1 共通事項

第1の1ボイラーの構造検査の「1共通事項」については、第一種圧力容器の構造検査において同様であること。

2 書類審査

(1) 製造時等検査告示別表第2の1の「1書類審査」の項目の検査に当たっては、次の事項に留意すること。

① 第一種圧力容器明細書、強度計算書、構造図等により、申請の第一種圧力容器の構造が圧構規の規定に適合していることを確認すること。

② 第一種圧力容器本体等の強度計算のほか、使用材料の適否、附属品の取付け位置の適否、安全弁に必要な吹出し量の計算等を確認すること。

③ 圧構規の適用に関し、圧構規第70条の特例等(例示基準にない材料の使用を含む。)を受けているものについては、当該特例等に当たって付された条件に適合していることを確認すること。申請者は、特例等については事前に都道府県労働局から認定、承認、了解等を受けることが必要であること。

(2) 申請書には、ボ構規等に適合していること等を示す次の書面(溶接検査の申請書に添付したものを除く。)を添付することが必要であること。ただし、申請時点で未定であるものは、検査終了までに提出することで差し支えないこと。

① 製造許可書又はその写し

② 第一種圧力容器の構造(形状、寸法、附属品等の取付け位置等)を示した図面

③ 強度計算書

④ 主要材料の種類を示した書面

⑤ ミルシート等

⑥ 溶接継手の構造(接手の種類、寸法等)を示した図面

⑦ 溶接施行法が製造許可を受けていることを示す書類

⑧ 溶接を行う者が所定の資格を有することを示す書類

⑨ 水圧試験又は気圧試験の圧力の計算書

⑩ 安全弁の吹出し量等の計算

⑪ 安全弁等の安全装置の種類、構造等を示した書面(安全弁等を設けない場合はその根拠を記載した書面)

⑫ ふたの急速開閉装置を設けるときは、その構造及び機能並びにふたのクラッチ部の形状及び構造を示した書面

⑬ 移動式第一種圧力容器にあっては、附属品の仕様を示した書面

⑭ 都道府県労働局長から圧構規第70条の規定による適用の特例等の認定等(例示基準にない材料の使用を含む。)を受けているときは、その内容、条件等を記載した書類

⑮ 必要な場合、申請の第一種圧力容器が第一種圧力容器に該当するものであることを示した書面

(3) 登録設計審査等機関は、適正な検査の実施のために必要なときは、(2)の書面以外の書面の提供を求めるものとすること。

3 材料検査

(1) 製造時等検査告示別表第2の1の「2材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の1ボイラーの構造検査の「3材料検査」(3(1)を除く。)と同様であること。また、ミルシート等による確認は、圧構規に規定する主要材料であって、次のいずれかに該当するものについて行うこと。

① 胴、鏡板・管板、管寄せ、ふた板、ステー、ふた板締付けボルト及び管に使用するもの(ふた板締付けボルトは、掃除穴、検査穴等の小径のふた板に使用するものを除き、胴フランジ、大径のフランジ等の締付けに使用するものを含む。)

② 圧構規の例示基準で示されている材料以外で都道府県労働局においてその使用が認められたもの

③ 脆性破壊のおそれのある温度又はクリープ損傷の発生のおそれのあるクリープ領域で使用されるもの

④ 材料規格に機械的性質が規定されていないもの

⑤ のぞき窓のガラス

4 外観検査

(1) 製造時等検査告示別表第2の1の「3外観検査」の項目の検査のうち、(1)の寸法測定等については、次によること。

① 寸法の測定は検査員が行うほか、申請者が行う測定に立ち会う、申請者の行った測定の記録を利用しつつ寸法を確認するといった方法でよいこと。

② 既存の第一種圧力容器を改修し、製造するものの場合は、改修部分以外の部分の検査については、過去に受けた検査の検査済の印のある明細書を活用して確認することとして差し支えないこと。

(2) 同項(2)の工作上の措置及び欠陥等の確認については、次によること。

① 曲げ加工等を行った部分に所定の熱処理が行われているか確認すること。

② 胴の真円度、鏡板の公差については、検査員が目視により確認するとともに、受検者が測定した結果又は鏡板等の部品を製造したメーカーの検査記録を確認する方法があること。

③ 胴の一部に平らな部分が残る等板曲げ工作が不良と認められるものについては、その付近の割れの有無を確認すること。

④ 管端については、長手方向の割れ等の有無を確認すること。

⑤ 管の取付部が圧構規第35条の規定に適合していることを確認すること。

⑥ 溶接検査において検査を行っていない溶接部については、溶接検査の方法及び判定基準に従い検査を行うこと。この場合の検査は次によること。

ア 材料検査については、本表の2の材料検査又は溶接検査の材料検査と併せて行うこととして差し支えないこと。

イ 開先検査については、省略して差し支えないこと。なお、溶接施工後、突合せ溶接における継手面の食違い及び厚さの異なる板の突合せ溶接が圧構規の規定に適合したものであることを確認する必要があること。

ウ 機械試験については、立会いを要しないこと

⑦既存の第一種圧力容器を改修し、製造するものの場合は、改修部分の腐食等の損傷について確認すること。

⑧被覆物が取り付けられているときは、外観検査の実施に支障がない場合を除き、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

(3) ジャケット付容器、固定管板式熱交換器等で、最終組み立て後に溶接部分の全部または一部の状況を目視できなくなるものについては、原則として、内部の胴等の溶接後及び外側の他の耐圧部材の溶接取付け後に外観検査を行うこと。ただし、通常の目視検査によることが困難な場合等通常の目視検査によらないことに合理性がある場合においては、検査員の指示の下、ビデオカメラ等を用いて目視による検査(遠隔目視検査)を行って差し支えないこと。

(4) 第1の1ボイラーの構造検査の4(2)⑦から⑨までについては、第一種圧力容器の構造検査についても同様であること。

5 水圧試験

(1) 製造時等検査告示別表第2の1の「4水圧試験」の項目の検査のうち、水圧試験は、次によること。

① 水圧試験は、圧構規第63条に定めるところにより行うこと。

② 水圧試験においては、水圧力を所定の試験圧力まで徐々に上昇させ、そのままの状態で30分以上保持すること。なお、この保持の時間の間、検査を行う者が立ち会っている必要はないこと。

③ 水圧力は、所定の試験圧力の6%増を超えないようにすること。

④ 水圧試験に使用する水の温度は、結露を発生させないものとすること。

⑤ 水圧試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること。

⑥ 水圧等の値を計測する圧力計は、最大指示値が水圧試験圧力の1.5倍以上3倍以下であるものを、第一種圧力容器の見やすい位置に取り付けさせること。ブルドン管式の圧力計と同等以上の精度を有するものであれば、電子式のものでも差し支えないこと。なお、圧力計測の精度を確保する方法の一つとして複数の圧力計を用いる方法があること。

⑦ 水圧試験等に使用する閉止板、フランジ締付けボルト等は、十分な強度を有するものを使用させること。

⑧ 漏れの確認は、直接目視によるほか、必要に応じ、ファイバースコープ等を用いて行うこと。

⑨ 漏れの確認のため必要な場合は、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。

被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

⑩ 水圧試験に伴う危険防止措置の実施について留意すること。

(2) 圧構規第63条第3項の規定に基づく気圧試験は、次によること。

① 気圧試験は、圧構規第63条第3項の規定に基づき、水圧試験によることが適当でないものに限り行うことができるものであること。

② 圧構規第56条第1項第6号の規定に基づき、溶接継手の全長について放射線検査が行われ、当該検査に合格しているものであることを確認すること。

③ 気圧試験は、圧構規第63条第3項に定める試験圧力について、同条第5項に定めるところにより行うこと。

④ 気体圧力は、所定の試験圧力を超える圧力を極力小さくするようにすること。

⑤ 気圧試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること。

⑥ 気圧等の値を計測する圧力計は、最大指示値が気圧試験圧力の1.5倍以上3倍以下であるものを、第一種圧力容器の見やすい位置に取り付けさせること。ブルドン管式の圧力計と同等以上の精度を有するものであれば、電子式のものでも差し支えないこと。なお、圧力計測の精度を確保する方法の一つとして複数の圧力計を用いる方法があること。

⑦気圧試験等に使用する閉止板、フランジ締付けボルト等は、十分な強度を有するものを使用させること。

⑧ 漏れの確認は、漏れ音、指示圧力の低下、石鹸水の塗布等により行うこと。

⑨ 漏れの確認のため必要な場合は、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。

被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

⑩ 気圧試験に伴う危険防止措置の実施について留意すること。

(3) 第1の1ボイラーの構造検査の5(3)については、第一種圧力容器の構造検査についても同様であること。

6 備考

第1の1ボイラーの構造検査の「6備考」については、第一種圧力容器の構造検査についても同様であること。

第2の2 第一種圧力容器の溶接検査

1 共通事項

第1の2ボイラーの溶接検査の「1共通事項」については、第一種圧力容器の溶接検査において同様であること。

2 材料検査

製造時等検査告示別表第2の2の「1材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の2ボイラーの溶接検査の「2材料検査」と同様であること。

3 開先検査

製造時等検査告示別表第2の2の「2開先検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の2ボイラーの溶接検査の「2開先検査」と同様であること。

4 外観検査

(1) 製造時等検査告示別表第2の2の「3外観検査」の項目の検査のうち、(1)の寸法測定等については、必要に応じ拡大鏡を用いる等により、割れ、アンダカット、オーバーラップ、クレータ等の溶接工作上の欠陥がないか確認すること。

(2) 同項(2)の余盛の検査については、余盛りの削り方が溶接明細書の記載内容に従って行われていることを確認すること。

(3) 同項(3)の溶接後熱処理については、温度―時間曲線等によりボ構規の規定に従って行われていることを確認すること。

(4) 溶接を行った者については、次により必要な資格を有することを確認すること。

① 溶接を行った者をボイラー溶接明細書、溶接を行った溶接士のリスト、溶接記録等により把握し、申請者の作成したボイラー溶接士一覧等により、必要な資格を有する者が溶接を行ったものであることを確認すること。この際、溶接を行った者について、資格が疑わしいときを除き、免許の提示まで求める必要はないこと。

② 必要な資格を有しない者が溶接を行ったと認められた場合は、検査を中止すること。

(5) 必要な場合、ボ構規第61条第3項第1号の規定に基づく水圧試験が同項の規定に従って実施されていることを確認すること。この確認については、製造者、申請者等において行った水圧試験の結果を活用して行うことができること。

(6) 判定基準に適合しない場合については、第1の2ボイラーの溶接検査の「3材料検査」と同様であること。

5 機械試験

(1) 製造時等検査告示別表第2の2の「4機械試験」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1の2ボイラーの溶接検査の「3材料検査」と同様であること。

6 放射線検査

(1) 製造時等検査告示別表第2の2の「5放射線検査」の項目の検査に当たっては、次によること。

① 放射線検査の方法が、圧構規の規定に従い実施されていることを確認すること。

② 継手の全長の20%について放射線検査を行うものにあっては、放射線検査の対象に長手継手と周継手が交差する部分がすべて含まれていることを確認すること。

③ 放射線透過写真によりブローホール、スラグの巻込み、溶込み不足等を確認し、圧構規の規定に適合していることを確認すること。

(2) 放射線検査以外の非破壊試験については、当該試験の実施に立ち会い、試験方法及び試験結果が圧構規に適合していることを確認すること。ただし、申請者が非破壊検査を実施する機関に依頼して実施する場合で、非破壊検査の実施者が日本産業規格に定める資格を有する者である場合は、検査結果の記録により確認することとして差し支えないこと。

7 その他等

(1)製造時等検査告示別表第2の2の「6その他」及び「備考」については、第1の2ボイラーの溶接検査の「7その他等」と同様であること。

第2の3 第一種圧力容器の使用検査

1 共通事項

第1の3第一種圧力容器の使用検査の「1共通事項」については、第一種圧力容器の使用検査において同様であること。

2 書類審査

(1) 製造時等検査告示別表第2の3の「1書類審査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第2の1第一種圧力容器の構造検査の「2書類審査」と同様であること。

(2) 使用検査申請書に添付する書面については、(1)のほか、溶接部に係る検査のために機械試験の結果、放射線検査の結果、溶接後熱処理の結果等が必要であること。

(3) 過去に受けた検査の資料(構造検査済若しくは使用検査済の印が押印されている第一種圧力容器明細書又は溶接検査済の第一種圧力容器溶接明細書、それらに添付された構造図及び強度計算書等)があるときは、それとの照合により確認することとして差し支えないこと。

3 材料検査

(1) 製造時等検査告示別表第2の3の「2材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第2の1第一種圧力容器の構造検査の「3材料検査」と同様であること。

(2) 過去に受けた検査の資料(構造検査済若しくは使用検査済の印が押印されている第一種圧力容器明細書又は溶接検査済の第一種圧力容器溶接明細書、それらに添付された構造図及び強度計算書等)があるときは、それとの照合により確認することとして差し支えないこと。

4 外観検査

(1) 製造時等検査告示別表第2の3の「3外観検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第2の1第一種圧力容器の構造検査の「4外観検査」及び第2の2第一種圧力容器の溶接検査の「4外観検査」と同様であること。

(2) 過去に設置されたことがある第一種圧力容器又は輸入した第一種圧力容器で証明書が活用できないものにあっては、割れ、腐食、過熱等の異常の有無及びステー、管等が確実に取り付けられていることを目視、ファイバースコープ、超音波厚さ計等により確認すること。

(3) 過去に受けた検査の資料(構造検査済若しくは使用検査済の印が押印されている第一種圧力容器明細書又は溶接検査済の第一種圧力容器溶接明細書、それらに添付された構造図及び強度計算書等)があるときは、可能な場合はそれを活用して確認することとして差し支えないこと。

5 水圧試験

(1) 製造時等検査告示別表第2の3の「4水圧試験」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第2の1第一種圧力容器の構造検査の「5水圧試験」と同様であること。

(2) 水圧試験を行うときに、第一種圧力容器等に被覆物が取り付けられているときは、漏れ等の確認に支障がない場合を除き、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

6 溶接部

(1) 製造時等検査告示別表第2の3の「5溶接部」の判定基準は、製造時等検査告示別表第2の2の判定基準と同様であること。

(2) 使用を廃止した第一種圧力容器を再び設置する場合等においては、過去に受けた検査の資料(溶接検査済の印が押印されている第一種圧力容器溶接検査明細書及びそれに添付された書面)がある場合は、溶接を行った者の資格を含め当該明細書等と照合することにより確認することとして差し支えないこと。

(3) 輸入した第一種圧力容器については、溶接部の機械試験成績、溶接施行方法に関する証明書、溶接後熱処理の記録及び透過写真により第一種圧力容器の溶接検査に準じて確認すること。

7 備考

第2の1第一種圧力容器の構造検査の「6備考」については、第一種圧力容器の使用検査についても同様であること。

第3 移動式クレーン

1 書類審査

製造検査の受検には、クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号。以下「ク則」という。)第55条第5項の規定により、移動式クレーン製造検査申請書のほか、移動式クレーン明細書、移動式クレーンの組立図及び構造部分の強度計算書の提出が必要となる。このうち組立図は、「クレーン等安全規則の一部を改正する省令の施行について」(昭和46年9月7日付け基発第621号)に示されているが、製造許可における設計審査に必要なものと同等であり、具体的には下記イからチである。

イ 移動式クレーンの外観及び主要寸法

ロ ク則別表の右欄に掲げる構造部分の概要(全体の形状及び寸法並びに構成部材の種類、材質、寸法及び継手の方式がわかる程度)

ハ つり上げ装置、走行装置、旋回装置等の概要(ドラムの形状及び寸法、シーブの形状及び寸法、動力伝導装置の主要寸法等がわかる程度)

ニ 安全装置及びブレーキの型式並びに配置

ホ 原動機の配置

ヘ つり具の形状及び寸法

ト 運転する位置

チ 台車または台船の外観及び主要寸法

書類審査に当たっては、必要に応じて、過負荷防止装置に係る型式検定合格証の写し又は検定番号がわかる書面、定格総荷重表及び移動式クレーン構造規格(平成7年労働省告示第135号。以下「移ク構規」という。)第44条の適用除外を受けたことを示す書類を求め、審査することが考えられる。またこれら以外に、審査・検査をする上で必要となる書類・情報を求めて審査・検査することが考えられる。

書類審査にて移ク構規第2条から第43条までの適合状態を確認するとは、製造時等検査告示別表3等に記載した内容について確認するものとする。このうち、一部検査内容について、次項以降の実機での確認に代えることができる。また実機で確認するものを書類での確認に代えることができる。

本基準は製造検査のほか、簡素化が適用された製造検査及び使用検査(輸入、製造検査後未設置で2年以上経過、廃止後再使用)に適用される。

移ク構規第44条の適用除外の対象であるか、又は第45条の適用除外が適用されているかを書面により確認する。該当する場合、第44条の適用除外に該当する項目(第16条、下部走行体のブレーキ、第30条、第36条)は検査不要となる。

2 材料検査

移ク構規第1条に適合とは、クレーンの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくは「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるか組立図等により確認するものである。(全体の形状及び寸法、構造部材の種類、材質、寸法及び継手の方法並びに控えの形状及び寸法がわかる程度)

これらの材料が強度計算書に記載されている材料か、照合する必要があること。また、「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるかを、書面により確認する必要がある。

材料をミルシートにより確認する場合、以下の点に留意する。

(1) 材料が規格値内、又は「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」ものの範囲内であることを確認する。

(2) 実際に使用している部材がミルシートと一致することを確認する。塗装されている等の理由で直接確認できない場合、製造者の検査記録等を確認する等の方法で確認できる。

(3) 「ミルシート等により確認」の「等」には、指定外国検査機関の作成したデータに基づく証明、当該材料を製造するものとの契約書が含まれ、使用検査においては過去の製造検査の結果が含まれる。

(4) ミルシートを申請書に添付することに代え、検査時等に提示し確認を受けることができる。

3 外観検査

(1) 構造部分等

移ク構規第12条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。

構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要があり、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。

外観検査の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断される必要がある。

製造検査における外観検査には、以下の確認方法を含まれる。以下「3外観検査」(2)から(9)まで、「4動作試験」から「6安定度試験」までの検査項目において同じ。

① 「移動式クレーンに係る製造検査の簡素化について」(平成9年12月19日付け基発第763号)に示された、各ジブの状態における外観及び作動状態の自主検査の結果を確認するもの

② 製造したものが行った社内検査表等の確認をするもの(主に都道府県労働局からの求め等により活用されてきたもの。)

その他、ク則及び移ク構規における構造部分には該当しないが、強度が必要とされる部分について検査する。ここでいう検査すべき部分については、例えば以下の箇所(※)があるが、移動式クレーンの構造次第では、この例によらず必要なものは検査の対象にする必要がある。

※マスト、Aフレーム、ブライドル等のジブ支持機構、旋回フレーム特にジブフート部、クローラフレーム、シュー、トラックフレーム、ホイルフレーム、台船、アウトリガー、フロート、ジブ倒れ止め装置

台船に関しては、台船各部の腐食等の有無、クレーンを搭載する架台の固定方法の適否、クレーン基礎と架台又は台船との緊結状態の適否を確認する。この確認方法には、3(2)①から⑤までの方法が含まれる。

移ク構規第38条に適合とは、製造時の各項の適合状況に加え、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

移ク構規第39条に適合とは、リベット穴、ボルト穴にかえり及び割れがないことをいう。この際、検査の方法の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

ボルト穴等の確認をする場合、既に締結されている箇所を目視で確認し必要がある場合、外させて確認する。一方、通常分解することがないボルトについて外す必要はないが、ジブの入れ替え等で外すことがあるボルトについては、確認のために必要に応じて外させる。

(2) ブレーキ等

① 共通事項

この検査項目の確認方法として、あ又はいの場合に、i又はiiの方法を用いることができる。ここでいう「試験データ、点検等の記録」とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データを指す。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

i 移動式クレーンを製造した者、輸入した者、設置した者若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

なお、廃止後再使用又は有効期限切れの使用検査においては、併せて労働安全衛生法第五十三条の三において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める性能検査の方法(令和8年厚生労働省告示第93号。以下「性能検査告示」という。)別表第4の検査の方法等を参照する。以下(9)までにおいて同じ。

② ブレーキ

ブレーキ部分の外観検査において移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないことをいう。著しい摩耗等の確認方法の例として、以下の点を確認する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上あること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

③ その他の装置等

移ク構規第17条のうちブレーキ以外の以下の装置等(※)について、目視、距離測定装置等により、潤滑油・作動油・冷却水の量の適否や、著しい漏れ、異音、振動、排気の異常、配管のつぶれ等の異常の有無について確認する。

※原動機(走行のため以外の原動機を含む。)、動力伝達装置、クラッチ、操縦装置、(つり上げ装置)、旋回装置、走行装置、起伏装置・起伏シリンダ、(伸縮装置)、ドラムロック、油圧機器及び油圧配管・

(3) ドラム等

移ク構規第20条から第23条までに適合とは、ドラム等に著しい摩耗がないこと、巻上用歯車に著しい摩耗、損傷がないこと、ドラム等についてき裂及び損傷がないこと、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ドラム、シャフト、ピン等の状態及び取付け状態に著しい摩耗、損傷等がないことをいう。

また、巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、巻上げ用歯車の第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じておらず、これらの歯車の表面に硬化層を有することを測定により確認する方法がある。

さらに、シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないことを、測定等により確認する方法がある。

このほか、この検査項目の確認方法として、(2)①に掲げる方法が含まれる。

(4) 安全装置等

移ク構規の各条に適合とは、各条における装置について、巻過防止装置等(24条~26条)、過負荷防止装置(27条)、安全弁等(28条)、警報装置(30条)、傾斜角指示装置(31条)、外れ止め装置(32条)、前照燈等(33条)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落、緩みがないこと、回転部分の防護(29条)がなされていること、操作回路(34条)が正常に作動することをいう。

また、過負荷防止装置が型式検定合格品であるかは、検定合格の銘板により確認する。

製造検査において、メーカーの生産工程の都合により検定合格の銘板が表示されていない場合は、型式検定合格証の写し、検定番号が確認できる書面等により確認し、出荷までに銘板の表示がされることを確認する。

絶縁性を要する箇所に係る絶縁抵抗を測定する場合の基準として、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。

さらに、この項目の確認方法として(2)①に掲げる方法が含まれ、この方法を使うことができる場合として、例えば絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。

(5) 操作部分等

移ク構規第35条に適合とは、操作部分の視野が確保されていること、表示がされていること、損傷、摩耗、緩みがないことをいう。

移ク構規第36条に適合とは、運転室の視野が確保されており、転落しない構造としているもの、前面ガラスが安全ガラスとなっていて自動式の窓ふき機を備えており、損傷等がなく正常に機能するものをいう。

製造検査において、メーカーの生産工程の都合により移ク構規第35条第2項の操作部分の表示がされていない場合、出荷までに表示がされることを確認する。

(6) 伸縮装置

移ク構規第37条に適合とは、規格に定めるジブの伸縮順序に適合するもの、又はただし書に規定された過負荷防止装置等により安全性が確保されていることをいう。

(7) ボルト等

移ク構規第40条に適合とは、緩み止め又は抜け止めが施されていること、高力ボルトを用い管理がされている場合を含め、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(8) ワイヤロープ及びつりチェーン

移ク構規第41条及び第42条に適合とは、設計上のワイヤロープ又はつりチェーンが用いられていること、ワイヤロープ及びつりチェーンの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻が移ク構規の規定に適合することをいう。

この項目の確認方法として、(2)①に掲げる方法が含まれ、この方法を使うことができる場合として、伸縮ワイヤロープが外観から見えないときにロープの交換記録、点検等の記録を確認する場合がある。

また、ラチスジブをはじめジブの長さによって捨て巻の確認が困難であるとき等には、現在使用しているワイヤロープの長さが適切であるかを確認する方法がある。

(9) フック等

フックの損傷等を確認する方法の例として、以下①から④までの方法がある。

① フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える口の開き、損傷等がないことを確認すること

② (4)のうち外れ止め装置(32条)の確認方法

③ 浸透探傷試験

④ (2)①に掲げる方法

(10) 定格荷重表示

移ク構規第43条第1項に適合とは、運転者及び玉掛者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示されていることをいう。

製造検査において、メーカーの生産工程の都合により表示がされていない場合、出荷までは表示されることを確認する。以下(11)及び(12)において同じ。

(11) 銘板

移ク構規第43条第2項に適合とは、製造者名、製造年月及びつり上げ荷重が表示されていることをいう。

(12) その他

移ク構規第43条第3項に適合とは、警告が明確に表示されていることをいう。

4 動作試験

この項目の試験は、運転の方式が複数である移動式クレーンにあっては、それぞれの方法の動作を確認する。

移ク構規第12条に適合とは、3(1)における構造部分等の部分が異常なく動作するものをいう。

移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等がなく、正常に動作しているものをいう。

移ク構規第19条第2項及び第3項に規定するつり上げ装置等のブレーキのトルクについては、「5荷重試験」にて確認する。

移ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作するものをいう。

移ク構規第24条及び第25条第1項に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させることをいう。

移ク構規第26条に適合とは、第24条の巻過ぎを防止するための警報装置において、所定の位置で作動し、警音を発することをいう。

移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が正常に動作していることをいう。

移ク構規第30条(警報装置)、第31条(傾斜角指示装置)、第32条(外れ止め装置)、第33条(前照燈等)、第35条(つり上げ装置等の操作部分)、第37条(伸縮装置)の各条に適合とは、それぞれの装置・機器等が、移ク構規に定められたとおりに維持され正常に動作することをいう。

ク則第65条に適合とは、製造時等検査告示別表第3の「4動作試験」(2)①について、つり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面が接触するおそれのある物(ジブを除く。)が0.25m以上(直働式の巻過防止装置にあっては、0.05m以上)となるよう調整されていることをいう。

5 荷重試験

この項目の試験は、運転の方式が複数である移動式クレーンにあっては、それぞれの方法で試験を行うものとする。「6の安定度試験」において同じ。

移ク構規第12条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、き裂、変形及び損傷がないことをいう。

移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等が無く、正常に動作していることをいう。

移ク構規第19条第2項及び第3項に規定するつり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験にて確認する。

移ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作すること、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、異常な振動、衝撃、音響、き裂、変形及び損傷がないことをいう。

移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が作動したときの試験荷重の値が定格荷重の値の110%以下であることをいう。

6 安定度試験

この項目の安定度試験は、ク則第55条に規定する方法により行う。

移ク構規第13条、第14条及び第16条の適合は、書類審査又は社内検査表等により確認する。

浮きクレーンについては、台船の形状等によりの安定度が変わることから、安定度に係る計算書を提出させて確認する。また、浮きクレーンについては、安定度試験を荷重試験と合わせて実施しても差し支えない。

7 備考

移ク構規第45条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

第4 ゴンドラ

1 書類審査

製造検査の受検には、ゴンドラ安全規則(昭和47年労働省令第35号)第4条第4項の規定により、ゴンドラ製造検査申請書のほか、ゴンドラ明細書、ゴンドラの組立図及びアームその他の構造部分の強度計算書を提出する必要がある。このうち組立図は、製造許可における設計審査に必要なものと同等であり、具体的には下記イからホである。

イ ゴンドラの外観及び主要寸法

ロ 構造部分の概要

ハ 昇降装置、走行装置等の概要

ニ 安全装置及びブレーキの型式及び配置

ホ 作業床の形状及び主要寸法

書類審査に当たって、これら以外に審査・検査をする上で必要となる書類・情報を求め、審査することが考えられる。

書類審査にてゴンドラ構造規格(平成6年労働省告示第26号。以下「ゴ構規」という。)第2条から第44条までの適合状態を確認するが、詳細は、次項以降の検査項目及び判断基準、解説に記載した内容について確認するものとする。

このうち一部検査内容について、次項以降の実機での確認に代えることができる。また、実機で確認するものを書類での確認に代えることができる。

また、ゴ構規第45条の適用除外の対象であるかを書面により確認する。

2 材料検査

ゴ構規第1条に適合とは、ゴンドラの構造部分の材料が、同条に示す日本産業規格に適合した鋼材若しくはアルミニウム合金材、「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるか組立図により確認するものである。(ゴンドラの外観及び主要寸法)

また、これらの材料が強度計算書に記載されている材料か、照合する必要があるとともに、「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」材料であるかを、書面により確認する必要がある。

材料をミルシートにより確認する場合、以下の(1)から(4)までの点に留意する。

(1) 材料が規格値内、又は「これらと同等以上」の材料であると認められたもの、又は「厚生労働省労働基準局長が認めた」ものの範囲内であることを確認する。

(2) 実際に使用している部材がミルシートと一致することを確認する。なお、塗装されている等の理由で直接確認できない場合、製造者の検査記録等を確認する等の方法で確認できる。

(3) 「ミルシート等により確認」の「等」には、厚生労働大臣が指定した外国検査機関の作成したデータに基づく証明、当該材料を製造するものとの契約書が含まれ、使用検査においては過去の製造検査の結果が含まれる。

(4) ミルシートを申請書に添付することに代え、検査時等に提示し確認を受けることができること。

3 外観検査

(1) 構造部分

ゴ構規第1条第3項に適合とは、構造部分に使用する木材について、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がないことをいう。

ゴ構規第16条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。ここでいう構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。

なお、構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要があり、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。

外観検査の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断される必要がある。

ゴンドラの製造検査の各検査・試験においては、製造したものが行った社内検査表等(従前、都道府県労働局からの求め等により活用されてきたもの)を確認する方法が含まれる。以下「3外観検査」(8)、「4動作試験」「5荷重試験」までの検査項目で同じ。

ゴ構規第37条に適合とは、製造時の各項の適合状況に加え、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

ゴ構規第38条に適合とは、リベット穴及びボルト穴にかえり及び割れがないことをいう。この項目の確認方法の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

ボルト穴等の確認をする際、既に締結されている箇所を目視で確認する必要がある場合、外させて確認する。この際、通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあるものについては、確認のために必要に応じて外させる。

(2) 作業床等

ゴ構規第18条に適合とは、作業床について床板材がすき間なく、枠に確実に固定され、周囲には所定の覆い又は手すりが設けられていることをいう。

ゴ構規第19条に適合とは、ゴンドラには墜落制止用器具その他の命綱を取り付けるための金具等が備えられていることをいう。

ゴ構規第20条に適合とは、軌道式のゴンドラについて、軌道の端部に緩衝装置若しくは緩衝材、又はレールの端部に所定の車輪止めを備えることをいう。また、同条第2項は軌道を切り替えることのできる構造の軌道式ゴンドラについて、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道の切り替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造となっていることをいう。

ゴ構規第20条の適合の確認に当たっては、部材及び接合部に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食が生じていないことを確認するものであり、確認方法に浸透探傷試験が含まれる。

製造者の工場内に設置されている検査用設備のレールなど、実際の作業に使われるために設置されたレールでないものは、外観検査の対象にならない。

(3) ブレーキ

① 共通事項

この検査項目の確認方法として、あ又はいに掲げる場合、以下のi又はiiの方法を用いることができる。ここでいう試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

i ゴンドラを製造したもの、輸入したもの、設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

また、廃止後再使用又は有効期限切れの使用検査においては、性能検査告示別表第4の検査の方法等を参照する。以下(8)までにおいて同じ。

② ブレーキ

ブレーキ部分の外観検査においてゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないことをいう。著しい摩耗等を確認する方法の例として、以下の点を確認する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上あること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

・爪又は爪車に亀裂又は摩耗がないこと

(4) ドラム等

ゴ構規第23条から第26条までに適合とは、ドラム等の直径、昇降装置用歯車の摩耗等、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ドラムやシャフト、ピン等の取り付け状態に異常がないことをいう。

昇降装置用歯車に著しい摩耗等がないことを確認する方法の例として、以下①又は②を測定して確認する方法がある。

① 昇降用歯車の第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

② 走行用の歯車の第1段の歯車の第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の40%を超える摩耗がそれぞれ生じておらずこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

また、シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないことを確認する方法がある。

さらに、この検査項目の確認方法として、(3)①の方法が含まれる。

その他、この検査項目のうち回転軸、軸接手等について、接触防止のための覆い、囲いの有無、変形、摩耗、油切れ等の有無や取付け状態を検査する。

(5) 安全装置等

ゴ構規第27条から第30条に適合とは、各条における装置について、巻過防止装置等(第27、第28条)、安全弁等(第29条)、速度制御装置(第30条)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落、緩みがないことをいう。

ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構を備えるものをいう。

ゴ構規第32条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分に覆い、囲い等がなされていることをいう。

ゴ構規第33条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、接地した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれのあるものについて同条各号の定めるところにより電路に接続されているものをいう。

ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置の仕様について同条の規定に適合するものをいう。

ゴ構規第35条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について操作者が容易に操作できる位置に設けられており、更に操作部分にはゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開閉の状態等が表示されているものをいう。

ゴ構規第36条に適合とは、制御装置の操作部分が2以上ある場合、同時操作が行われない構造となっているものをいう。

絶縁性を要する箇所に関する絶縁抵抗を測定する場合の基準として、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。

さらに、この検査項目の確認方法として(3)①に掲げる方法が含まれ、この方法を使うことができる場合として、例えば絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。

その他、安全装置、電気機器等のうち、電動機等における損傷状態、取付状態、作動状態等や、インターフォン、信号装置等機外の者に連絡するための装置の異常の有無を確認する。

(6) ボルト等

ゴ構規第39条に適合とは、緩み止め又は抜け止めが施されていること、高力ボルトを用い管理がされている場合を含め、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(7) ワイヤロープ等

ゴ構規第40条及び第41条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ安全率が確保されていること、ワイヤロープの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻がゴ構規の規定に適合することをいう。

ゴ構規第42条に適合とは、ワイヤロープが管等で覆われている場合には、ワイヤロープが容易に点検できる構造になっているものをいう。

ゴ構規第43条に適合とは、ライフラインとして使用する繊維ロープの安全率等の仕様がゴ構規に適合しており、外観検査において、腐食又は著しい損傷がないことをいう。

捨て巻の確認が困難であるときには、適切な長さのワイヤロープを使用しているか確認する方法がある。

(8) 走行レール等

走行レール、アウトリガー等について外観検査を行い、当該ゴンドラの使用に支障となるものがないことを確認するものである。

レールが検査の対象にならない場合、ゴ構規第20条は判定基準の対象外である。

これには、実際に作業に使われるために設置されたレールではないレールであって、例えば製造者の工場内に設置されている検査用設備としてのレールの場合が該当する。

その他、走行車輪に関する損傷状態、取付状態、作動状態等を確認する。

(9) 積載荷重の表示

ゴ構規第44条に適合とは、積載荷重、製造年月日及び製造者名がゴンドラの見やすい位置に表示されているものをいう。

4 動作試験

ゴ構規第16条に適合とは、3(1)における構造部分が異常なく動作するものをいう。

ゴ構規第20条に適合とは、軌道式のゴンドラについて、軌道の端部に緩衝装置若しくは緩衝材、又はレールの端部に所定の車輪止めを備えることをいう。また、同条第2項は軌道を切り替えることのできる構造の軌道式ゴンドラについて、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道の切り替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造となっていることをいう。

ゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等がなく、正常に動作しているものをいう。なお、第21条第2項の昇降装置等のブレーキのトルクについては荷重試験で確認する。

ゴ構規第26条に適合とは、昇降装置等を構成する部品が異常なく動作するものをいう。

ゴ構規第27条及び第28条に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させることをいう。なお、巻過防止装置等について「ゴンドラ構造規格の適用について」(平成6年7月12日付け基発第452号)に示された以下の解釈を併せて参考にする。

(1) ワイヤロープを用いる昇降装置の「巻過防止装置」の停止位置については、作業床の最上部と当該最上部と接触するおそれがあるアーム、シーブ等の下面との間隔が0.2m以上となるよう指導すること

(2) 「巻過ぎを防止するための警報装置」とは、ワイヤロープが巻過ぎの状態となる前に、音により自動的にその旨を運転者に警報する装置をいうこと

これらに加え、巻過防止装置が作動したとき、又は巻過ぎを防止するための警報装置が作動しはじめたときに、ゴンドラの搭乗者が周囲に接触するのを防止するため、作業床の上面、アーム先端のシーブ、デッキ型ゴンドラの突りょう、モノレール型ゴンドラのトロリー等、搭乗者が接触するおそれのある物との間隔が2m以上確保されているかどうかを、併せて検査する。

ゴ構規第30条に適合とは、速度制御装置について同条各号の規定により速度を自動的に制御又は自動的に制止するものをいう。

ゴ構規第30条の試験では、実機で許容降下速度以上の速度を出すことが困難な場合、例えば速度検出器に直接信号を与えて疑似的に許容降下速度を超える状態にして確認する方法がある。

ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構の動作が確認できるものをいう。

ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置について操作者が手を放した際に自動的にゴンドラの作動を停止させる構造の動作が確認できるものをいう。

ゴ構規第35条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について操作者が容易に操作できる位置に設けられており、更に操作部分にはゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開閉の状態等が表示されているものをいう。

ゴ構規第36条に適合とは、制御装置の操作部分が2以上ある場合、同時操作が行われない構造となっているものをいう。

逸走防止装置とは、ゴ構規第20条の車輪止め又は第22条の走行を制動するためのブレーキをいう。

運転の方式が複数であるゴンドラにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。その他、昇降、走行、昇降とアームの伸縮等の各作動間にインターロック装置があるときはその作動状態について検査する。

5 荷重試験

ゴ構規第16条に適合とは、荷重試験後に3(1)における構造部分を確認し、き裂や変形、損傷が無いことをいう。

ゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等が無く、正常に動作しているものをいう。なお、第21条第2項の昇降装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験にて確認する。

ゴ構規第26条に適合とは、昇降装置等を構成する部品が異常なく動作するものをいう。

ゴ構規第30条に適合とは、速度制御装置について同条各号の規定により速度を自動的に制御又は自動的に制止するものをいう。

ゴ構規第30条の試験のうち、実機で許容降下速度以上の速度を出すことが困難な場合、例えば速度検出器に直接信号を与えて疑似的に許容降下速度を超える状態にして確認する方法がある。

ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構の動作が確認できるものをいう。

6 備考

ゴ構規第45条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

 

 

別紙3

性能検査の実施に当たっての留意事項

第1の1 ボイラーの開放検査

Ⅰ 共通事項

1 ボイラーの性能検査は、ボイラーの損耗、変形等の状態を検査するものであり、特に破裂等の重大な事故の発生の防止の観点から、ボイラーの構造的健全性を損なうおそれのある割れ、腐食等の損傷を重点に検査を行うものであること。

2 労働安全衛生法第五十三条の三において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める性能検査の方法(令和8年厚生労働省告示第93号。以下「性能検査告示」という。)別表1の1の判定基準について、記載されたボイラー構造規格(平成15年厚生労働省告示第197号。以下「ボ構規」という。)関係条文に関し、現に存するボイラーの関係条文については旧ボ構規等によることができる等の経過措置が定められている場合、旧ボ構規等により検査を行うこととなることに留意すること。その場合、判定基準は、判定基準に記載したボ構規の条文を旧規格の相当する条文に読み替えて適用するものとすること。

3 令第20条第5号のボイラーの開放検査の実施に当たっては、ボイラー整備士が整備したものであるか確認すること。整備を行った者が無資格であることが判明した場合、受検者及び整備を行った事業者に対して有資格者に整備を行わせるよう指導すること。また、無資格者による整備が繰り返されたとき等改善が見られないときは、性能検査結果報告書にその旨記載することにより所轄労働基準監督署長に報告すること。

なお、整備を行った者が無資格であった場合、そのことを理由に性能検査を不合格とする必要はないものであること。このほか、ボイラー整備士による整備の徹底のため、性能検査等の機会をとらえて受検者、整備を行う事業者に整備はボイラー整備士に行わせるよう指導すること。

Ⅱ 本体の検査

1 性能検査告示別表第1の1の「1本体の検査」の項目の検査のうち、水圧等による漏れ試験については、次によること。

① 試験圧力は、原則として、ボイラーの最高使用圧力とするが、鋳鉄製温水ボイラーで使用圧力が最高使用圧力を超えるおそれのない膨張タンクを有するもの等それが適当でないものにあっては、常用の圧力によることができること。

② 試験に用いる流体は、水でなく熱媒等の液体若しくは窒素等の気体又は液体と気体の併用でよいこと。ただし、気体を使用する場合は、破裂による被害を防止するため、安全確保により注意が必要であること。

③ 水圧試験に使用する水の温度は、結露を発生させないものとするか、又は、水を入れた後結露がなくなるまで保持すること。

④ 試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること

⑤ 試験圧力の保持時間は30分以上とするが、ある程度安定した圧力の状態が30分以上保持されていればよく、検査員が保持時間の間立ち会って監視している必要はないこと。

2 性能検査告示別表第1の1の「1本体の検査」の項目の検査のうち、被覆物の除去については、次によること。

① 被覆物には、塗装、内部のライニング等が含まれること。

② 被覆物を取り除く必要がある場合としては、漏れ又は漏れの痕跡が見られる場合等があること。

③ 登録性能検査機関が被覆物を取り除くことの必要性を認め、それを受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

2 本体の割れ及び漏れ

(1) 「1.1本体の割れ及び漏れ」(1)の割れ、漏れの確認については、次によること。

① 本体の溶接部のほか、締付けボルト、煙管若しくは水管の管端、ステーの溶接取付け部、ステーボルトのねじ込み穴、鋳鉄製ボイラーのセクション及びニップルの割れ、漏れを確認すること。

② 割れが見られたときは、割れ部分の削除等何らかの対応措置が必要であること。

③ 管取付け部、溶接継手及び穴について漏れの痕跡の有無を確認すること。

④ 必要な場合、被覆物を取り除くよう要請すること。

⑤ 漏れが見られた場合は、その箇所によって割れ等の発生を疑い、より詳細な検査を行うことが必要となること。

(2) 「1.1本体の割れ及び漏れ」(2)の割れの疑いのある場合の確認については、次によること。

① 割れの確認のための非破壊検査法としては、浸透探傷試験、磁粉探傷試験等があること。

② 非破壊試験を行う場合、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行う非破壊試験に立ち会う、受検者が行った試験結果を確認する等によることで差し支えないこと。

③ 非破壊検査を行う者は、当該非破壊検査についての資格を有する者等必要な知識・技術を有する者が望ましいこと。

④ 非破壊検査等の「等」には水圧等による漏れ試験があること。

(3) 「1.1本体の割れ及び漏れ」(2)の水圧等による漏れ試験については、次によること。

① 鋳鉄製ボイラー及び貫流ボイラーについては、(1)の方法により試験を行うこと。

② 多管式貫流ボイラーで、管寄せのふた板が溶接構造でなく、ふた板等を開放することにより目視検査等を行うことができるものについて開放して検査を行うときは、試験を行う必要はないこと。

③ 鋳鉄製ボイラーのうち復水率の低いものは、数年から10年に1回程度とするなど構造、使用条件等に応じて、また、貫流ボイラー(②により開放するものを除く。)については毎年、試験の実施と併せてプラグを取り外す等により内部を開放し、内部の清掃等を行うよう指導すること。この開放の際の内部の状況の確認等は、可能な範囲で行うことでよくファイバースコープ、鏡の使用、整備を行った者が撮影した内部の写真等によることでよいこと。

(4) 「1.1本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しない割れには、次のようなものがあること。

① 耐圧部における溶接継手(熱影響部を含む。)の割れ

② 管板、鏡板又は炉筒の縁曲げ部の割れ

③ マンホール、検査穴又は掃除穴の縁に生じた割れ

④ 管ステーの割れ

⑤ 板の端の割れ

⑥ 溶接したたき口付近の割れ

⑦ 締付けボルトの割れ

⑧ 煙管又は水管の管端等の割れ

⑨ 鋳鉄製ボイラーのセクション及びニップルの割れ

⑩ ガセットステーの溶接取付部の割れ。

⑪ ステーボルトのねじ込み穴の割れ

(5) 次の割れは、「1.1本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しているとして差し支えないこと。

① 割れが認められなくなるまで削除した後の厚さが、ボ構規の規定を満たしているとき。

② 煙管又は水管の管端の割れで、漏れがなく、かつ、割れが拡管部又は管板まで達していないとき(開放検査周期認定を受けているボイラーを除く。)

(6) 割れによらない漏れがあった場合、その原因を究明し、フランジ等からの漏れであれば、フランジの締付け状態、ガスケットの損傷及びフランジ面の腐食を確認する等漏れを止めるための適切な措置が必要であること。

3 本体の腐食及び摩耗

(1) 「1.2本体の腐食及び摩耗」(1)の検査については、次によること。

① 本体内外部のほか、ステー、掃除穴、検査穴等、マンホール、掃除穴、検査穴のふた板又は締付け金具及び煙管又は水管の腐食を確認すること。

② 鏡板若しくは炉筒のフランジ又は火室水脚部下周の曲がり部、ステー取付け部等のグルービングを確認すること。

③ 廃熱ボイラーの管ステー若しくはその取付部、煙管又は水管のガス接触部の摩耗を確認すること。

(2) 「1.2本体の腐食及び摩耗」(2)の厚さ測定は、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行う非破壊試験に立ち会う、受検者が行った測定結果を確認する等によることで差し支えないこと。

(3) 腐食等により、部材の板厚等が減少し、ボ構規の規定を満たさないものは「1.2本体の腐食及び摩耗」の判定基準に適合しないこと。

(4) (3)に関わらず、次の①から③のいずれかに該当するピッチングは、「1.2本体の腐食及び摩耗」の判定基準を満たすものとして取り扱って差し支えないこと(開放検査周期認定を受けているボイラーを除く。)。この場合においては、その状況に応じ補修措置、腐食減肉がそれ以上進行しないようにするための措置等を講じるよう指導すること。

① 胴等に発生した孤立した単独のピッチングの場合、応力集中のない部分に発生したもので、直径50mmの円の面積以下の大きさであり、減肉部の最小厚さが必要計算厚さの2分の1以上であるもの

② 胴等にピッチングが散在している場合、次のアからウまでの条件のすべてを満たすもの

ア ピッチングの下の残存厚さの最小値が、必要計算厚さの2分の1以上であること。

イ どの直径200mmの円内においても、腐れ代より深い部分のピッチングの面積の合計が4、500平方mmを超えないこと。

ウ どの200mmの長さの直線上においても、腐れ代より深い部分のピッチングの直径の合計が50mmを超えないこと。

③ 水管、煙管等におけるピッチングの場合、減肉部の残存厚さが必要計算厚さ(腐れ代又は付け代を除き、最小でも1mmとする。)以上であるもの

4 本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ

ラミネーションで、それを除去した後の板厚が、ボ構規の規定を満たしているときは、性能検査告示別表第1の1の「1.3本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ」の判定基準に適合しているとして差し支えないこと。

5 本体の過熱、膨出及び変形

(1) 本体の膨出、変形等については、ボ構規の規定による胴の真円度、管の厚さ等の基準に適合しているか否か、また、著しい膨出、わん曲、変形等が生じていないかを確認すること。なお、胴の真円度、管の厚さ等の測定は、過熱等による異常が目視により認められたとき等必要なときに実施することで足りるものであること。

(2) ボ構規第1編第2章において規定された胴及び炉筒の真円度並びに鏡板の公差の基準を満たすほか、膨出部等の厚さが必要厚さを満たすことも必要であること。

(3) (2)のほか、「1.4本体の過熱、膨出及び変形」の判定基準に適合しない変形等には次のようなものがあること。

① 火炎又は燃焼ガスに接触する胴底部の膨出で、その高さが著しく、焼損、割れのあるもの。

② 炉筒の変形で、改修が困難なもの。

③ 火室の変形で、継手、ステー等の取付部に過熱又は漏れがあるもの。

④ 焼上げ修繕をした炉筒が再膨出したもの。

⑤ 水管の著しい膨出で、取替え又は切継ぎ修繕が必要なもの。ただし、膨出が3mm未満で、膨出部に割れがなく、膨出部の厚さが必要厚さを満たすものを除く。

⑥ 水管又は煙管のわん曲で、燃焼ガスの通過が妨げられる等から取替えが必要なもの。

Ⅲ 燃焼装置

1 燃焼装置の検査においては、次の事項について確認すること。

① 燃焼室、炉壁及びバーナタイルの損傷の有無

② ガンタイプバーナ等のノズル先端又はロータリー式バーナの回転カップの汚れ、焼損及び油の漏れの有無

③ 点火電極棒の先端部の損耗の有無、間隔の適否及びがいしの割れの有無。

④ バーナ周辺の配線の絶縁物の割れ及びはく離並びにリード線等の端子のゆるみ及び汚れの有無。

⑤ 火格子及びストーカの損耗の有無。

⑥ バッフルの損傷の有無。

⑦ 空気調節機構のリンク機構の曲がり又はアクチュエーターの破損

2 「2燃焼装置」の判定基準に適合しないものとして、次のようなものがあること。

① 燃焼室、炉壁、バーナタイルのれんが等の損傷で、改修が必要なもの。

② 火格子又はストーカの損傷で、改修が必要なもの。

③ バーナ又は点火装置の破損又は変形で、取替え又は改修が必要なもの。

④ 空気調節機構のリンク機構曲がり又はアクチュエーターの破損があるもので、取替え又は改修が必要なもの。

3 複数のバーナを有するもので、そのバーナの中に不良のものがあった場合、他のバーナで正常な運転が可能なときは不合格とはしないこと。

Ⅳ 附属品及び附属装置

1 附属品については、あらかじめ必要な分解、整備等を行い項目ごとの検査の方法に示された内容に沿って検査が行え、判定基準に示された適否の判定が行える状態とされていることが必要であること。検査に当たっては、この分解、整備等が適切に行われていることを確認すること。なお、附属品の分解、整備等を含め、ボイラーの性能検査に向けた整備の実施については、一般社団法人日本ボイラ整備据付協会の策定した「ボイラー・圧力容器整備基準」(以下「整備基準」という。)が参考となること。また、本体の検査の際、各附属品の取付穴から、その内側につまりがないことを確認すること。

2 安全弁、逃がし弁及び逃がし管

(1) 安全弁等の検査については、次によること。

① 安全弁又は逃がし弁の検査については、別途示す方法によること。

② 安全弁若しくは逃し弁又は逃がし管の摩耗、腐食等の損傷の有無を確認すること。

③ 安全弁若しくは逃がし弁の前後又は逃がし管の途中にバルブ、コック等の閉止装置が取り付けられていないことを確認すること。

④ 逃がし管について、その径が適正か、及び、凍結が懸念されるものに保温措置がされているかを確認すること。

(2) 安全弁又は逃がし弁で判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 取替えが必要な著しい損耗があるもの。

② 熱媒ボイラーの安全弁の排気管で改善が必要となる損傷があるもの。

③ 吹出し圧力又は吹出し量が適正でないもの。

(3) 逃がし管で判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 逃がし管の途中に閉止装置があるもの。ただし、逃がし弁が併設されているものを除く。

② 逃がし管の内径(外径)が不足しているもの。

③ 凍結が懸念されるものに保温措置が施されていないもの。

3 圧力計、水高計及び温度計

(1) 力計等の検査においては、次の事項を確認すること。

① 圧力計等の残針等の異状の有無。

② 圧力計又は水高計の目盛への当該ボイラーの最高使用圧力の表示。

③ 圧力計又は水高計の取付け方法の適否。

④ 圧力計等の最大指示値の適否。

⑤ 圧力計等のサイホン管、連絡管等のつまりの有無

(2) 「3.2圧力計、水高計及び温度計」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 圧力計等に最高使用圧力の表示がないもの。

② 圧力計等の残針が大きいもの。(器差が正負1目盛の値(1目盛の値が0.02MPa未満のときは0.02MPa)を超えるもの)

③ サイホン管等がないもの。ただし、温水温度80℃以下の場合を除く。

④ 最大指示値が適正でないもの。

4 水面計、水柱管等

(1) 水面計等の検査については、次によること。

① 水面計等に損傷、ガラスの損耗、汚れ、つまり等がないことを確認すること。

② 蒸気ボイラーの常用水位が、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示されていることを確認すること。

③ 燃焼ガスに触れる連絡管が耐熱材料で防護されているか確認すること。

(2) 判定基準に適合しないものとしては損傷、変形、汚れ等により機能不良であるものがあること。

5 蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置

(1) 蒸気止め弁等の検査においては、次の事項について確認すること。

① 蒸気止め弁、吹出し弁等に著しい損耗等がないこと。

② 複数の蒸気ボイラーの吹出し管が独立していること。

③ 給水内管について、給水の噴出穴及び内部につまりがないこと。

④ 燃焼ガスに触れる給水管及び吹出し管が耐熱材料で防護されていること。

⑤ 温水ボイラーの返り管の凍結防止のための保温措置。

(2) 「3.4蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 蒸気止め弁、給水弁等で弁の損耗が著しいもの

② 吹出し弁、吹出しコックの損耗が著しいもの

③ 複数の蒸気ボイラーの吹出し管が吹出し弁又は吹出しコックから先の部分で共通となっているもの。

④ 給水内管の取外しができない構造のもの

6 自動制御装置

(1) 自動制御装置の検査については、次によること。

① 水位検出器については、次の事項について確認すること。

ア フロート式にあっては、ベローズの割れ又は漏れ、水銀スイッチの変色の有無及びマイクロスイッチの損傷の有無並びにフロートの変形、へこみ等の損傷の有無

イ 電極式にあっては、絶縁がいしの汚れ及び割れの有無

② 火炎検出器については、受光面等の損傷及び汚れの有無について確認すること。

③ 温水温度調節器(温水温度制限器を含む。)を有する場合、感温部が保護管に完全に挿入されていることを確認するとともに、次に掲げる事項を確認するようにすること。

ア 感温部の導管の折れ、つぶれ及び腐食の有無

イ 保護管の表面スケール等の付着及び腐食の有無

④ オンオフ式蒸気圧力制限器を有する場合、次に掲げる事項を確認するようにすること。

ア 水銀スイッチの変色等の異状の有無

イ マイクロスイッチの損傷の有無

ウ 蒸気の漏れ等による器内の汚れの有無

⑤ 比例式蒸気圧力調節器を有する場合、次に掲げる事項を確認するようにすること。

ア すべり抵抗器の抵抗線の断線及び焼損の有無

イ ワイパの変形の有無

ウ 蒸気の漏れ等による器内の汚れの有無

(2) 「3.5自動制御装置」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 水位検出器の水銀スイッチ、マイクロスイッチ、ベローズ、電極、絶縁がいし等の部品に損傷があるもの

② 火炎検出器が損傷、劣化しているもの

③ 燃料遮断弁で損傷等により機能が不良なもの

7 過熱器及び節炭器

(1) 過熱器等の検査については、管寄せ及び過熱器管又は節炭器管の腐食、摩耗の状況並びに過熱器の過熱による変色、変形等の状況について確認すること。

(2) 過熱器及び節炭器について、ボ構規の強度等の基準を満たす必要があること。

Ⅴ その他

1 ボイラー室等の検査については、次によること。

① ボイラー室の出入口の数、据付位置及びボイラーと可燃物との距離について確認すること。ただし、据付位置等が前年から変更がない場合は、確認を省略して差し支えないこと。

② ボイラーの据付状態について、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること。

③ 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていることを確認すること。

④ ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号。以下「ボ則」という。)第22条の排ガス監視措置が講じられていないことを認めたときは、必要な措置を講じるよう助言すること

2 「4その他」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 据付状態が著しく変動しているもの

② 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていないもの

Ⅵ 備考等

1 ボ構規第86条の規定による適用の特例等、都道府県労働局長による特例の認定等を受けているかを受検者に確認し、適用の特例等を受けているときは、書類等によりその内容を確認するとともに、当該特例の内容、特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。

2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けているボイラーで、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

3 開放検査周期認定に係る確認

(1) 開放検査周期認定ボイラー等の認定については、「ボイラー等の開放検査周期に係る認定制度について」(令和3年3月29日付け基発0329第8号。以下「開放検査周期通達」という。)により行うこととされているが、開放検査周期通達では、認定を受けるためのボイラー等、事業場等の要件(以下「開放検査周期認定要件」という。)が定められている。ボイラーの性能検査においては、ボイラーが開放検査周期認定要件に適合していること等についても確認を行うものであること。なお、開放検査周期認定要件への適合の確認の結果、不適合が認められた場合は、開放検査周期通達に基づき所轄署長に報告すること。不適合が認められたとしても、直ちに性能検査の結果を不合格とするものではないこと。

(2) 開放検査周期認定ボイラーに対する開放検査においては、認定を受けている開放検査周期の区分に応じ、開放検査周期通達による開放検査周期認定要領(以下「認定要領」という。)のⅣの第2の2、第3の2又は第4の4の経年損傷の防止対策及びⅣの第2の3、第3の3又は第4の5の余寿命の評価について、開放検査周期認定要件に適合しているか確認すること。

(3) (2)のうち開放検査周期12年の認定を受けているボイラー等については、認定要領のⅣの第4の3の対象とするボイラー等の制限について、開放検査周期認定要件に適合しているか確認すること。

(4) (2)及び(3)については、認定要領のⅤの第3の3の(1)、第4の3の(1)又は第5の3の(1)に従い、開放検査周期認定ボイラー等を有する事業場(以下「認定事業場」という。)が行った検査等のデータ等により確認をするほか、ボイラー等の外観検査において目視等により確認するものとすること。認定事業場の検査等のデータ等による確認は、後日提出されたものについて行うことで差し支えないこと。

4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。

5 腐食等により、耐圧部の残厚がボ構規第1編第2章又は第2編に適合しない場合には、最高使用圧力を低下させる措置を講じることを条件に当該規格に適合していることを確認できれば、有効期間を更新しても差し支えないこと。

第1の2 ボイラーの非開放検査

Ⅰ 共通事項

1 ボイラーの非開放検査の趣旨は、第1の1ボイラーの開放検査のⅠの1と同様であること。また、実機の検査にあたり、厚さ測定値を含む自主検査の記録、日常点検記録、自動制御装置の作動テスト記録等を活用すること。

2 性能検査告示別表1の2の判定基準について、第1の1ボイラーの開放検査のⅠの2と同様であること。

Ⅱ 本体の検査

1 性能検査告示別表第1の2の「1本体の検査」のうち、外面に被覆物がある場合は、可能な範囲で外面の状況を確認するものとし、漏れが見られる等割れ等が疑われる場合を除き、被覆物を取り除いて検査を行う必要はないこと。

2 本体の割れ、腐食等

(1) 「1.1本体の割れ、腐食等」(2)については次によること。

① 開放検査周期認定要領に定められた要件に適合するよう策定した厚さ測定を含む保全管理の基準に従い実施した厚さ測定記録により、本体の厚さを確認するとともに、最も腐食のおそれのある部分の厚さ測定を行い確認すること。

② 「最も腐食のおそれのある部分」は、自主検査結果等から受検者が最も余寿命が短いと考える部分とするものとし、当該部分が外部から厚さ測定が行えない箇所である場合は、当該部分の減肉の進行が推定できるような箇所を選定し、その箇所の腐食の状況を把握することにより適否の判断を行うものとする。

③ 腐食のおそれがないこと等を理由に、保全管理の基準において、運転時又は停止時に厚さ測定を行うこととされていないボイラーについてはこの厚さ測定は要しないこと。

(2) 「1.1本体の割れ、腐食等」の判定基準について、外面の腐食等だけでなく、超音波厚さ計による厚さ測定の結果、内面の腐食等により板の厚さ等がボ構規の規定に適合しなくなったことが明らかになった場合もこの判定基準を満たさないものであること。

3 本体の漏れ

(1) 性能検査告示別表第1の2の「1.2本体の漏れ」の検査について、本体から漏れが見られたときで、その状況により割れ、腐食等の発生が疑われるときは開放して検査を行う必要があること。また、マンホール、掃除穴、フランジ接合部等からの漏れについては、開放して検査を行うことを含めその原因を究明し、著しい漏れについてはそれを止めるための措置を講じる必要があること。

(2) 本体から漏れが見られたときで、その原因が割れ、腐食等である場合は、性能検査告示別表第1の2の「1.1本体の割れ、腐食等」の検査の方法及び判定基準によりこと。

4 本体の過熱、膨出及び変形

目視で判断できるような過熱、膨出又は変形がないことを確認することとし、明らかにそれらが認められる場合は、その原因を究明するよう受検者に指示し、必要な場合は、開放して検査を行うこと。

Ⅲ 燃焼装置

1 性能検査告示別表第1の2の「2燃焼装置」の検査について、のぞき窓からのバーナ等の損傷の確認は、可能な範囲で目視により行うことで足りるものであること。

2 燃焼装置について損傷等が見られた場合、燃焼状態に異常がなければ、受検者に当該損傷等の原因、それによる影響、異常の発生の可能性等について検討し、必要な措置を取るよう指示すること。また、燃焼状態に異常が認められたときは、適切な時期に運転を停止し、異常の原因を調査し、その結果に応じて改修等の措置を行うよう指示すること。

3 「2燃焼装置」の判定基準のうち、「改修が必要な損傷等」とは燃焼の異常が生じているもの、異常の発生につながる損傷等があるもの等でそのままでは運転の継続が不適当であるものをいうこと。

4 損傷等が認められた場合で、検査の方法に示した対応がとられず、運転の継続が不適当と判断された場合は不合格となること。

Ⅳ 附属品及び附属装置

1 性能検査告示別表第1の2の「3附属品」の判定基準については、第1の1ボイラーの開放検査のⅣの2から6までと同様であること。

2 安全弁、逃がし弁及び逃がし管

性能検査告示別表第1の2の「3.1安全弁、逃がし弁及び逃がし管」の検査については、事業場の管理の記録により異常の有無、調整の状況等を確認するとともに、目視等により次の事項について確認すること。

① 安全弁等からの漏れ、外面の損傷等がないこと

② 安全弁若しくは逃がし弁の前後又は逃がし管の途中にバルブ、コック等の閉止装置が取り付けられていないことを確認すること③逃がし管について、その径が適正か、及び、凍結が懸念されるものに保温措置がされているかを確認すること。

④ 熱媒ボイラーの安全弁の排気管に損傷がないこと

3 圧力計、水高計及び温度計

性能検査告示別表第1の2の「3.2圧力計、水高計及び温度計」の検査については、次の事項を確認すること。

① 圧力計又は水高計の目盛への当該ボイラーの最高使用圧力の表示

②圧力計又は水高計の取付け方法の適否

③圧力計又は水高計の取付部等からの漏れ

④圧力計の最大指示値の適否

4 水面計、水柱管等

性能検査告示別表第1の2の「3.3水面計、水柱管等」の検査については、次によること。

① 水面計等に損傷、ガラスの損耗、汚れ等がないことを確認すること

② 水面計等の取付部からの漏れの有無を確認すること

③ 蒸気ボイラーの常用水位が、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示されていることを確認すること

5 蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置

性能検査告示別表第1の2の「3.4蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置」の検査については、次の事項について確認すること。

① 蒸気止め弁、吹出し弁等の外面の著しい損耗等がないこと

② 蒸気止め弁、吹出し弁等から外部への漏れがないこと

③ 複数の蒸気ボイラーの吹出し管が独立していること

6 自動制御装置

(1) 性能検査告示別表第1の2の「3.5自動制御装置」の検査については、事業者が行った各種検出器等の作動機能テストの記録を確認し、異常がないことを確認すること。

(2) 「3.5自動制御装置」(2)①については、水位検出器の取付部、ベローズ等から外部への漏れがないことを目視により確認すること。

(3) 圧力(温度)制限器及び圧力(温度)調節器の取付部又はベローズ等から外部への漏れがないことを目視により確認するようにすること。

Ⅴ その他

1 性能検査告示別表第1の2の「4その他」(1)のボイラー室等の検査については、次によること。

① ボイラー室の出入口の数、据付位置及びボイラーと可燃物との距離について確認すること。ただし、据付位置等が前年から変更がない場合は、確認を省略して差し支えないこと

② ボイラーの据付状態について、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること

③ 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていることを確認すること

④ ボ則第22条の排ガス監視措置が講じられていないことを認めたときは、必要な措置を講じるよう助言すること

2 運転状態の異常が疑われるような異常振動、異常音等が認められたときは、原因の究明、必要な措置の実施等について指導すること。

Ⅵ 備考等

1 ボ構規第86条の規定に基づく適用の特例等都道府県労働局長による特例の認定等を受けているボイラーについては、書類等によりその内容を確認するとともに、非開放の状態で可能な範囲で、特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。

2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けているボイラーで、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

3 開放検査周期認定要件への適合の確認

(1) ボイラーの非開放検査における開放検査周期認定に係る確認については、第1の1ボイラーの開放検査のⅥの3(1)と同様であること。

(2) 開放検査周期認定ボイラーの非開放検査においては、次により開放検査周期認定要件への適合について確認すること。

① 認定事業場の運転管理、保全管理及び自動制御装置等について、認定要領のⅤの第2の1の(1)、2の(2)のア若しくは3の(1)、第3の1の(1)、2の(2)若しくは4の(2)、第4の1の(1)、2の(2)若しくは4の(2)又は第5の1の(1)、2の(2)若しくは4の(2)に基づき、開放検査周期認定申請書に添付された開放検査周期認定要件に適合する旨を説明した書類(以下「認定申請書類」という。)に従って管理が行われているかを確認すること。

② ①の確認は、認定事業場の各種の検査等の記録(運転の記録、水管理の記録、日常点検の記録、自主検査の記録、補修の措置等の記録、異常発生時等及びその際講じた措置の記録、安全弁等の整備の記録、安全装置等の作動機能テストの記録等)により行うものとすること。この際、当該記録のすべてを参照する必要はなく、重要度等を考慮して適宜サンプリングして行うことで差し支えないこと。

③ 認定事業場が協力会社に保全管理の業務を委託している場合は、認定事業場による立ち会いの記録等により、認定事業場による当該業務が適切に管理されているかを確認すること。

④ 開放検査周期4年、6年、8年又は12年の認定を受けている認定事業場については、余寿命評価に係る記録等により余寿命評価が適正に行われているかを確認すること。

⑤ ①から④までによる確認は、認定事業場について年1回、開放検査周期認定ボイラー等の性能検査の機会にまとめて行うことで差し支えないこと。

(3) 性能検査告示別表1の2備考(2)により開放して検査を行う場合としては、次のようなものがあり得ること。

① ボイラーの本体から漏れが認められる場合。ただし、マンホール、掃除穴、検査穴及びフランジ等のガスケット部からの漏れで当面補修の必要はないと判断されるものを除く。

② ボイラーの本体の変形、過熱が認められる場合。

③ ボイラー(廃熱ボイラーを除く。)の過熱器、節炭器、空気予熱器の出入口における流体の温度に異常が認められる場合。

④ 廃熱ボイラーにおいて、入口及び出口の廃熱ガスの温度に異常が認められる場合。

⑤ 運転時検査又は停止時検査において異常が認められ、その原因が明確でない場合。

(4) (3)により開放して検査を行う場合は、次のことに留意すること。

① 認められた異常の原因が明確であり、かつ、直ちに事故等につながるものでないこと、又は、何らかの措置により事故等を回避できるものであることを受検者が合理的に説明できる場合は、開放をしないこと又は開放した検査の時期を一定期間猶予することができること

② 開放する時期については、受検者と十分調整を行い、開放することによる危険が生じないようにすること。

③ 開放して行う検査は、対象となる部分について、性能検査告示別表1の1における検査項目、検査の方法及び判定基準に準じて行うこと。

4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。

第2の1 第一種圧力容器の開放検査

Ⅰ 共通事項

1 第一種圧力容器の性能検査の趣旨は、第1の1ボイラーの開放検査のⅠの1と同様であること。

2 性能検査告示別表2の1の判定基準について、記載された圧力容器構造規格(平成15年厚生労働省告示第196号。以下「圧構規」という。)関係条文に関し、現に存する第一種圧力容器の関係条文については旧圧構規等によることができる等の経過措置が定められている場合、旧圧構規等により検査を行うこととなることに留意すること。その場合、判定基準は、判定基準に記載したボ構規の条文を旧規格の相当する条文に読み替えて適用するものとすること。

Ⅱ 本体の検査

1 性能検査告示別表第2の1の「1本体の検査」の項目の検査に当たって、内容物の腐食性及び毒性の有無を確認すること。

2 「1本体の検査」のうち伝熱管の管束を有する熱交換器については、次の事項に留意すること。

① 伝熱管の管束は、原則として、引き抜いて検査を行うこととし、引き抜くことができないときは、ファイバースコープ等を利用して検査を行うこと。

② これまで、引き抜きが可能なもので、引き抜きを行っていなかったものについては、次回から引き抜きを行うよう指導すること。

③ 労働基準監督署において設置届の審査及び落成検査を行うときは、ボ則第61条第1項の規定に基づき検査、掃除等に支障がない位置に設置されるようにするとともに、性能検査の際には伝熱管の管束の引き抜きを行うよう指導すること。

3 両扉型滅菌機のクリーン側の検査について、衛生の確保等の観点からクリーンルーム内に立ち入ることが適当でないときは、遠隔目視検査によることとし検査員の指示の下、ビデオカメラ等を用いて検査を行って差し支えないこと。

4 プレート式熱交換器の本体の検査は、本体を開放し、分解して行う方法のほか、運転中に、本体からの漏れ、各部の異常の有無等を確認する方法で差し支えないこと。

5 「1本体の検査」のうち、被覆物の除去については次のとおりであること。

① 被覆物には、塗装、内部のライニング等が含まれること。

② 被覆物を取り除く必要がある場合としては、漏れ又は漏れの痕跡が見られる場合等があること。

③ 登録性能検査機関が被覆物を取り除くことの必要性を認め、それを受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

2 本体の割れ及び漏れ

(1) 性能検査告示別表第2の1の「1.1本体の割れ及び漏れ」(1)の割れ、漏れの確認については、次によること。

① 本体の溶接部のほか、次のような割れ、漏れを確認すること。

ア 締付けボルト、ステーの溶接取付け部、ステーボルトのねじ込み穴の割れ、漏れ

イ ジャケット部のすみの丸みの部分割れ、漏れ

ウ ステンレス鋼製容器の耐圧部の応力腐食割れ

エ クラッド鋼製容器の合せ材の割れ

オ グラスライニング等のライニングの割れ、損傷

②割れが見られたときは、割れ部分の削除等何らかの対応措置が必要であること。

(2) 「1.1本体の割れ及び漏れ」(1)の漏れの検査については、次によること。

① 管取付け部、溶接継手及び穴について漏れの痕跡を確認すること

② 必要な場合、被覆物を取り除くよう要請すること

③ 漏れが見られた場合は、その箇所によって割れ等の発生を疑い、より詳細な検査を行うことが必要となること

(3) 「1.1本体の割れ及び漏れ」(2)の割れの疑いのある場合の措置については次によること。

① 割れの確認のための非破壊検査法としては、浸透探傷試験、磁粉探傷試験等があること。

② 非破壊試験を行う場合、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行う非破壊試験に立ち会う、受検者が行った試験結果を確認する等によることで差し支えないこと。

③ 非破壊検査を行う者は、当該非破壊検査についての資格を有する者等必要な知識・技術を有する者が望ましいこと。

④ 非破壊検査のほか、水圧等による漏れ試験があること。

(4) 「1.1本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しない割れには、次のようなものがあること。

① 耐圧部における溶接継手(熱影響部を含む。)の割れ

② 管板、鏡板又は胴の縁曲げ部の割れ

③ マンホール、検査穴又は掃除穴の縁に生じた割れ

④ 管ステーの割れ

⑤ 板の端の割れ

⑥ 締付けボルトの割れ

⑦ ステーボルトのねじ込み穴の割れ

⑧ ジャケット部のすみの丸みの部分の割れ。

⑨ ステンレス鋼製容器の耐圧部の応力腐食割れ。

⑩ クラッド鋼製容器の合せ材の割れで、貫通しているもの。(合せ材を強度に含まない場合に限る。)

(5) 次の割れは、「1.1本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しているとして差し支えないこと。

① 割れが認められなくなるまで削除した後の厚さが、圧構規の規定を満たしているとき。

② 伝熱管の管端の割れで、漏れがなく、かつ、割れが拡管部又は管板まで達していないとき(開放検査周期認定を受けている第一種圧力容器を除く。)

(6) 割れによらない漏れの場合は、その原因を究明し、フランジ等からの漏れであれば、フランジの締付け状態、ガスケットの損傷及びフランジ面の腐食を確認する等漏れを止めるための適切な措置が必要であること。

3 本体の腐食及び摩耗

(1) 性能検査告示別表第2の1の「1.2本体の腐食及び摩耗」(1)の検査については、次によること。

① 本体内外部のほか、ステー、掃除穴、検査穴等、マンホール、掃除穴、検査穴のふた板又は締付け金具の腐食を確認すること。

② 鏡板のフランジの曲がり部、ステー取付け部等のグルービングを確認すること。

③ かくはん機を有するものについては、その接触部の摩耗及び内容物による摩耗を確認すること。

④ 蒸気吹込み内管の噴気穴付近及びドレンのたまりやすい部分における損耗を確認すること。

⑤ 伝熱管の中間支持部における腐食、摩耗を確認すること。

⑥ のぞき窓の窓ガラスの摩耗、損傷等を確認すること。

(2) 「1.2本体の腐食及び摩耗」(2)の厚さ測定は、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行う非破壊試験に立ち会う、受検者が行った測定結果を確認する等によることで差し支えないこと。

(3) 腐食等により、部材の板厚等が減少し、圧構規の規定を満たさないものは「1.2本体の腐食及び摩耗」の判定基準に適合しないこと。

(4) (3)に関わらず、次の①から③のいずれかに該当するピッチングは、「1.2本体の腐食及び摩耗」の判定基準を満たすものとして取り扱って差し支えないこと(開放検査周期認定を受けている第一種圧力容器を除く。)。この場合においては、その状況に応じ補修措置、腐食減肉がそれ以上進行しないようにするための措置等を講じるよう指導すること。

① 胴等に発生した孤立した単独のピッチングの場合、応力集中のない部分に発生したもので、直径50mmの円の面積以下の大きさであり、減肉部の最小厚さが必要計算厚さの2分の1以上であるもの

② 胴等にピッチングが散在している場合、次の㋐から㋒までの条件のすべてを満たすもの

ア ピッチングの下の残存厚さの最小値が、必要計算厚さの2分の1以上であること。

イ どの直径200mmの円内においても、腐れ代より深い部分のピッチングの面積の合計が4、500平方mmを超えないこと。

ウ どの200mmの長さの直線上においても、腐れ代より深い部分のピッチングの直径の合計が50mmを超えないこと。

③ 伝熱管等におけるピッチングの場合、減肉部の残存厚さが必要計算厚さ(腐れ代又は付け代を除き、最小でも1mmとする。)以上であるもの

4 本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ

ラミネーションで、それを除去した後の板厚が、圧構規の規定を満たしているときは、性能検査告示別表第2の1の「1.3本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ」の判定基準に適合しているとして差し支えないこと。

5 本体及びふた板の変形

(1) 性能検査告示別表第2の1の「1.4本体及びふた板の変形」の検査については、次によること。

① 圧構規の規定による胴の真円度等の規定に適合しているか確認すること。なお、胴の真円度、管の厚さ等の測定は、目視により異常が認められたとき等必要なときに実施することで足りるものであること。

② 底板、側板等平板部分に内外圧による変形がないか確認すること。

③二重構造の容器及び肉厚の薄いステンレス製の容器の変形を確認すること。

④ マンホール、掃除穴、検査穴等のふた板の変形を確認すること。

⑤ ふた板締付け用ボルト、ナット、止めピン、座金及びその支持金具等の損耗を確すること。

(2) 圧構規第1編第2章において規定された胴の真円度及び鏡板の公差の基準を満たすほか、膨出部等の厚さが必要厚さを満たすことも必要であること。

(3) (2)のほか、「1.4本体及びふた板の変形」の判定基準に適合しない変形等には次のようなものがあること。

① 底板、側板等平板部分の内外圧による変形(変形量とリブの最小支持スパンを比較し、変形量が比較的大きなもの)

②マンホール、掃除穴、検査穴等のふた板の変形

Ⅲ 附属品

1 附属品については、あらかじめ必要な分解、整備等を行い、各項目の検査の方法に示された内容に沿って検査が行え、判定基準に示された適否の判定が行える状態とされていることが必要であること。検査に当たっては、この分解、整備等が適切に行われていることを確認すること。なお、附属品の分解、整備等を含め、第一種圧力容器の性能検査に向けた整備の実施については、整備基準が参考となること。また、本体の検査の際、各附属品の取付穴から、その内側につまりがないことを確認すること。

2 安全弁その他の安全装置

(1) 性能検査告示別表第2の1の「2.1安全弁その他の安全装置」の検査については、次によること。

① 安全弁及び逃がし弁の検査については、別途示す方法によること。

② 安全弁若しくは逃し弁又は逃がし管の摩耗、腐食等の損傷の有無を確認すること。

③ 2以上の第一種圧力容器に共用の安全弁を設けてあるものについては、それぞれの第一種圧力容器間に弁がないことを確認すること。

④ 減圧弁の二次側の安全弁については、整備記録等により適否を確認すること。

整備等が行われていないときは、定期的に整備、調整を行うよう指導すること。

⑤ 破裂板は、目視が可能なときは損傷、汚れ等について確認すること。また、その性能を交換時の成績書等により確認すること。

(2) 「2.1安全弁その他の安全装置」の判定基準に適合しないものとして、次のようなものがあること。

① 取替えが必要な著しい損耗があるもの

② 安全弁で吹出し圧力又は吹出し量が適正でないもの

③ 破裂板等で所要の性能を有してないもの

3 ふたの急速開閉装置

(1) 性能検査告示別表第2の1の「2.2ふたの急速開閉装置」の検査については、次によること。

① フランジ部の変形及び損耗を確認すること。

② ふた板締付け用クラッチの変形、損傷、かみ合わせの状態等を確認すること。

③ ふた板締付け用放射アームの変形、損傷、締付け状態等を確認すること。

④ インターロック機構のリミットスイッチ等の部品の損傷、劣化等を確認すること

⑤ 「コンクリート養生用等圧力容器の破裂災害の再発防止対策について」(平成13年7月30日付け基安発第45号)に留意すること。

(2) 性能検査告示別表第2の1の「2.2ふたの急速開閉装置」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① ふた板の締付け用クラッチの著しい変形、損傷、ゆるみ、かみ合わせの不良等

② 放射アームの変形、損傷、ゆるみ、かみ合わせの不良

③ ふたの急速開閉装置のインターロック機構の部品の損傷、劣化等

4 圧力計及び温度計

(1) 性能検査告示別表第2の1の「2.3圧力計及び温度計」の検査は、次の事項を確認すること。

① 圧力計等の残針等の異状の有無

② 圧力計の目盛への当該第一種圧力容器の最高使用圧力の表示

③ 圧力計の取付け方法の適否

④ 圧力計の最大指示値の適否

⑤ 圧力計のサイホン管、連絡管等のつまりの有無

(2) 性能検査告示別表第2の1の「2.3圧力計及び温度計」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 圧力計等に最高使用圧力の表示がないもの

② 圧力計の残針が大きいもの(器差が正負1目盛の値(1目盛の値が0.02MPa未満のときは0.02MPa)を超えるもの)

③ サイホン管等がないもの。ただし、温水温度80℃以下の場合を除く。

④ 最大指示値が適正でないもの。

Ⅳ その他

1 性能検査告示別表第2の1の「3その他」における第一種圧力容器の据付状態の確認については、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること。

2 屋外設置の圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていることを確認すること。

3 直火式第一種圧力容器については、ボ則第61条において準用する同則第21条の規定に適合していることを確認すること。ただし、据付位置等が前年から変更がない場合は、確認を省略して差し支えないこと。

4 「3その他」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。

① 据付状態が著しく変動しているもの。

② 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていないもの

③ 直火式のもので、可燃物との距離が不足しているもの

Ⅴ 備考等

1 圧構規第70条の規定による適用の特例等、都道府県労働局長による特例の認定等を受けているかを受検者に確認し、適用の特例等を受けているときは、書類等によりその内容を確認するとともに、当該特例の内容、特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。

2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている第一種圧力容器で、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

3 開放検査周期認定に係る確認

開放検査周期認定第一種圧力容器に対する開放検査における開放検査周期認定に係る確認については、第1の1ボイラーの開放検査のⅥの3(1)から(4)までと同様であること。

4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。

5 腐食等により、耐圧部の残厚が圧構規に適合しない場合には、最高使用圧力を低下させる措置を講じることを条件に当該規格に適合していることを確認できれば、有効期間を更新しても差し支えないこと。

第2の2 第一種圧力容器の非開放検査

Ⅰ 共通事項

1 第一種圧力容器の非開放検査の趣旨は、第1の1ボイラーの開放検査のⅠの1と同様であること。また、実機の検査にあたり、厚さ測定値を含む自主検査の記録、日常点検記録、自動制御装置の作動テスト記録等を活用すること。

2 性能検査告示別表2の2の判定基準について、第1の1ボイラーの開放検査のⅠの2と同様であること。

Ⅱ 本体の検査

1 性能検査告示別表第2の2の「1本体の検査」のうち、被覆物の除去については、第2の1第一種圧力容器の開放検査のⅡの5と同様であること。

2 本体の割れ、腐食等

性能検査告示別表第2の2の「1.1本体の割れ、腐食等」の検査において留意すべき点は、第1の2ボイラーの非開放検査のⅡの2と同様であること。

3 本体の漏れ

性能検査告示別表第2の2の「1.2本体の漏れ」の検査において留意すべき点は、第1の2ボイラーの非開放検査のⅡの3と同様であること。

4 本体の変形等

性能検査告示別表第2の2の「1.3本体の変形等」の検査において留意すべき点は、第1の2ボイラーの非開放検査のⅡの4と同様であること。

Ⅲ 附属品

1 性能検査告示別表第2の2の「3附属品」の判定基準については、第2の1第一種圧力容器の開放検査のⅢの2から4までと同様であること。

2 安全弁その他の安全装置

性能検査告示別表第2の2の「3.1安全弁その他の安全装置」の検査において留意すべき点は、第1の2ボイラーの非開放検査のⅣの2と同様であること。

3 圧力計及び温度計

性能検査告示別表第2の2の「3.2圧力計及び温度計」の検査において留意すべき点は、第1の2ボイラーの非開放検査のⅣの3と同様であること。

Ⅳ その他

1 性能検査告示別表第2の2の「4その他」(1)の設置状況の検査については、次によること。

① 第一種圧力容器の据付状態について、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること。

② 屋外設置の圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていることを確認すること。

2 運転状態の異常が疑われるような異常振動、異常音等が認められたときは、原因の究明、必要な措置の実施等について指導すること。

3 「4その他」の判定基準については、第2の1第一種圧力容器の開放検査のⅣの4と同様であること。

Ⅴ 備考等

1 圧構規第70条の規定に基づく適用の特例等都道府県労働局長による特例の認定等を受けている第一種圧力容器については、書類等によりその内容を確認するとともに、非開放の状態で可能な範囲で、特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。

2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている第一種圧力容器で、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

3 第一種圧力容器の非開放検査における開放検査周期認定に係る確認については、第1の1ボイラーの開放検査のⅥの3(1)及び第1の2ボイラーの非開放検査のⅥの3(2)から(4)までと同様であること。

4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。

第3 クレーン

1 外観検査

(1) 構造部分

クレーン構造規格(平成7年労働省告示第134号。以下「ク構規」という。)第1条第3項に適合とは、第2項の規定により木材を使用する場合に、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がないことをいう。

ク構規第13条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。

性能検査告示別表第3の「1外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断する必要がある。

ク構規第50条に適合とは、製造時の各項の適合状況に加え、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

ク構規第51条に適合とは、リベット穴、ボルト穴にかえり及び割れがないことをいう。

「1外観検査」(1)①の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認する。通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあるボルトについては確認のために外させて差し支えない。

(2) ケーブルクレーンの控え

ク構規第16条に適合とは、ケーブルクレーンの控えが、同条各号に適合することをいう。

(3) ブレーキ

ブレーキ部分の外観検査におけるク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないことをいう。著しい摩耗等の確認方法の例として以下の点を確認する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上あること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第3の「1外観検査」(3)の確認方法には、次のあ、い又はうに掲げる場合に、i及びiiによることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

う 検査対象物の原寸が不明な場合

i クレーンを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。また、湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合は、油漏れや外部損傷等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。

(4) ドラム等

ク構規第20条から第23条に適合とは、ドラム等の直径、巻上用歯車の摩耗等、ドラム等についてき裂・摩耗、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ピン等の取り付け状態に異常がないことをいう。

巻上げ用歯車に著しい摩耗等がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・巻上げ用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

・走行又は横行用の歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の40%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

 シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の点を確認する方法がある。

・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第3の「1外観検査」(4)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

「1外観検査」(11)の検査として、以下の機械部分について検査する。

・車輪

・回転軸、軸接手等について、接触防止のための覆い、囲いの有無、変形、摩耗、油切れ等の有無、その他取付け状態

・旋回部分(ローラパス、旋回ボールレース等。旋回モータも含む。)について、ローラパス、ローラ及びローラブラケットのき裂及び摩耗の有無、その他取付け状態原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(5) 安全装置等

ク構規の各条に適合とは、巻過防止装置(第24条から第25条)、巻過ぎを防止するための警報装置(第26条)、過負荷防止装置(第27条)、安全弁等(第28条)、警報装置(第30条)、傾斜角指示装置(第31条)、外れ止め装置(第32条)、ジャッキ式つり上げ装置の保持機構(第33条の2)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落、緩みがないこと、回転部分の防護(29条)がなされていることをいう。

ク構規第34条から第38条までに適合とは、操作回路(第34条)、コントローラー(第35条、第36条)、トロリ線(第37条、第38条)の規定に適合することをいう。

絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。

性能検査告示別表第3の「1外観検査」(5)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。

また、過負荷防止装置が型式検定合格品であるかについて、検定合格の銘板等により確認する。

その他、この項目の検査として安全装置、電気機器等について検査する。

・制御盤、共用保護盤

・抵抗器

・電動機

・電装品の配線

・集電装置

・電気回路しゃ断装置

・木材構造のランウェイに敷設された走行レールについての接地

(6) 附属部分

ク構規第39条から第49条に適合とは、緩衝装置等(第39条)、並置クレーンの緩衝装置等(第40条)、逸走防止装置(第41条)、走行用原動機(第42条)、歩道(第43条)、はしご道(第44条、第45条)、階段(第46条)、運転室及び運転台(第47条、第48条)、運転室等の巻上げ用ワイヤロープ等(第49条)の規定に適合することをいう。

(7) ボルト等

ク構規第52条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されていること、高力ボルトを用い管理がされている場合を含め、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(8) ウインチ

ク構規第53条に適合とは、つり上げ装置又は起伏装置に用いるウインチが浮き上がり、ずれ又はふれが生じないように据え付けられていることを確認するものである。

(9) ワイヤロープ及びつりチェーン

ク構規第54条から第55条の2に適合とは、設計上のワイヤロープ又はつりチェーンが用いられ、ワイヤロープ及びつりチェーンの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻、著しく高熱となる場所において使用されるワイヤロープが各条に適合することをいう。

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第3の「1外観検査」(9)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

つりチェーンの原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(10) フック等

フックの損傷等を確認する方法の例として、以下のものがある。

・フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える口の開き、損傷等がないことを数値測定等により確認する方法

・(4)のうち外れ止め装置の検査方法

性能検査告示別表第3の「1外観検査」(10)の確認方法には、浸透探傷試験や(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

原寸が不明な場合の検査方法として、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較して判断する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(11) 設置場所等

クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号。以下「ク則」という。)第13条から第15条に適合とは、走行クレーンと建設物等との間隔(第13条)、建設物等との間の歩道(第14条)、運転室等と歩道との間隔(第15条)がク構規に適合することをいう。

走行クレーンのレール等に著しいゆがみ等がないかを確認する方法として、以下を確認するものがある。

・基礎等に不同沈下等が生じていないこと

・左右のレールの高低差がスパンの500分の1を超えないこと

・レールに500分の1を超えるこう配がないこと

・レールに側面の原寸の10%を超える摩耗がないこと

性能検査告示別表第3の「1外観検査」(11)の確認方法には、著しい高低差があるか、車輪やレールに偏摩耗や波うち等がないか等を目視により確認し、必要に応じて測定をする方法がある。また、「1外観検査」(11)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、レール等のゆがみ等の測定結果を参照する場合がある。

(12) 定格荷重

ク構規第56条第1項に適合とは、運転者及び玉掛をする者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示されていることをいう。

(13) 銘板

ク構規第56条第2項に適合とは、製造者名、製造年月、つり上げ荷重が表示されていることをいう。

ケーブルクレーンにあっては、ク則第28条に巻上げ用ワイヤロープ等の内角側への立ち入り禁止措置が規定されているため、これを検査対象とすることが望ましい。

2 動作試験

ク構規第13条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。

ク構規第17条第1項、第18条及び第19条に適合とは、つり上げ装置等のブレーキ、走行ブレーキ、横行ブレーキが正常に動作していることをいう。ブレーキの制動トルク及び操作に要する力量については申請者の測定データを参考にすることができる。

ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作するものをいう。

ク構規第24条及び第25条第1項に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させるものであることをいう。

ク構規第26条に適合とは、巻過ぎを防止するための警報装置において、所定の位置で作動し、警音を発することをいう。

ク構規第30条(走行クレーンの警報装置)、第31条(傾斜角指示装置)、第32条(外れ止め装置)、第34条第2項(0ノッチインターロック)、第35条、第36条第1項(コントローラー)、第39条(緩衝装置等)、第40条(並置クレーンの緩衝装置等)、第41条(逸走防止装置)に適合とは、それぞれの装置・機器等が、ク構規に定められたとおりに維持され正常に動作することをいう。

ク則第18条に適合とは、性能検査告示別表第3の「2動作試験」(2)①の巻過防止装置にあっては、フック、グラブバケット等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とドラム、シーブ(エコライザーシーブを含む。)、トロリフレームその他当該上面が接触するおそれのある物(傾斜したジブを除く。)の下面との間隔が0.25m以上(直働式の巻過防止装置にあっては、0.05m以上)となるよう調整されていることをいう。

ク則第19条に適合とは、巻過防止装置を具備しないクレーンについては巻上げ用ワイヤロープの巻過ぎによる労働者の危険を防止するための措置が講じられていることをいう。

「2動作試験」(2)の試験は、無負荷で行うものである。

3 荷重試験

ク構規第13条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、き裂、変形及び損傷がないことをいう。

ク構規第17条第1項、第18条及び第19条に適合とは、つり上げ装置等のブレーキ、走行ブレーキ、横行ブレーキが正常に動作していることをいう。

つり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。

ク構規第23条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ装置等が異常な振動、衝撃、音響等がなく動作するものをいう。

ク構規第33条に適合とは、該当する床上操作式のクレーンにおいて定格荷重に相当する荷重の荷をつって、走行及び横行の定格速度が規定に適合することをいう。

ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が作動したときの試験荷重の値が定格荷重の値の110%以下であることをいう。

ク構規第14条に適合とは、天井クレーンのクレーンガーダについて、定格荷重に相当する荷重の荷をクレーンガーダのたわみに関して最も不利となる位置でつり上げた場合のたわみの値が、当該クレーンガーダのスパンの値の1/800以下であることをいう。

4 備考

ク構規第57条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

第4 移動式クレーン

1 外観検査

(1) 構造部分

移動式クレーン構造規格(平成7年労働省告示第135号。以下「移ク構規」という。)第12条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食についても同様である。

性能検査告示別表第4の「1外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断する必要がある。

その他、ク則及び移ク構規における構造部分には該当しないが、強度が必要とされるものについて検査すること。移動式クレーンの構造次第では、この例によらず必要なものは検査の対象にする必要がある。

・マスト、Aフレーム、ブライドル等のジブ支持機構、旋回フレーム特にジブフート部、クローラフレーム、シュー、トラックフレーム、ホイルフレーム、台船、アウトリガー、フロート、ジブ倒れ止め装置

「1外観検査」(1)の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。また、(1)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

「1外観検査」(1)のうち台船に対する検査は、台船各部の腐食等の有無、クレーンを搭載する架台の固定方法の適否、クレーン基礎と架台又は台船との緊結状態の適否を確認する。

移ク構規第38条に適合とは、製造時の各項の適合状況に加え、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

移ク構規第39条に適合とは、リベット穴、ボルト穴はかえり及び割れがないことをいう。

ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要があれば外させて確認する。通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、ジブの入れ替え等で外すことがあるボルトについては確認のために外させて差し支えない。

(2) ブレーキ

ブレーキ部分の外観検査においてク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないことをいう。この著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上あること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第4の「1外観検査」(2)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合に、i又はiiによることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

う 検査対象物の原寸が不明な場合

i 移動式クレーンを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合、油漏れや外部損傷等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。

下部走行体のブレーキについて測定できない場合、外観にて異常がなく、動作に異常がないことを確認する。

その他、移ク構規第17条のうちブレーキ以外の以下装置等について、目視、距離測定装置等により、潤滑油・作動油・冷却水の量の適否、著しい漏れ、異音、振動、排気の異常、配管のつぶれ等の異常の有無を確認する。

・原動機(走行のため以外の原動機を含む)、動力伝達装置、クラッチ、操縦装置、(つり上げ装置)、旋回装置、走行装置、起伏装置・起伏シリンダ、(伸縮装置)、ドラムロック、油圧機器及び油圧配管

(3) ドラム等

移ク構規第20条から第23条までに適合とは、ドラム等に著しい摩耗がないこと、巻上用歯車に著しい摩耗、損傷がないこと、ドラム等についてき裂・損傷がないこと、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ドラム、シャフト、ピン等の状態及び取り付け状態に著しい摩耗、損傷等がないことをいう。この巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・巻上げ用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し、求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第4の「1外観検査」(3)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(4) 安全装置等

移ク構規各条に適合とは、巻過防止装置等(24~26条)、過負荷防止装置(27条)、安全弁等(28条)、警報装置(30条)、傾斜角指示装置(31条)、外れ止め装置(32条)、前照燈等(33条)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落、緩みがないこと、回転部分の防護(29条)がなされていること、操作回路(34条)が正常に作動することをいう。

過負荷防止装置が型式検定合格品であるかを、検定合格の銘板等により確認する。

絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。

性能検査告示別表第4の「1外観検査」(4)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。

(5) 操作部分等

移ク構規第35条に適合とは、検査時に、操作部分の視野が確保されていること、表示がされていること、損傷、摩耗及び緩みがないことをいう。

移ク構規第36条に適合とは、運転室の視野の確保、転落しない構造、前面ガラスは安全ガラスとし自動式の窓ふき機を備えており、損傷等がなく正常に機能するものをいう。

(6) 伸縮装置

移ク構規第37条に適合とは、移ク構規に定めるジブの伸縮順序に適合すること、又は同条ただし書に規定された過負荷防止装置等により安全性が確保されていることをいう。

(7) ボルト等

移ク構規第40条に適合とは、緩み止め又は抜け止めが施されていること、高力ボルトを用いて管理されていること、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(8) ワイヤロープ及びつりチェーン

移ク構規第41条及び第42条に適合とは、設計上のワイヤロープ又はつりチェーンが用いられていること、ワイヤロープ及びつりチェーンの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻が移ク構規の規定に適合することをいう。

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第4の「1外観検査」(8)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、伸縮ワイヤロープが外観から見えない場合にロープの交換記録、点検等の記録を確認する場合がある。

ラチスジブをはじめジブの長さによって捨て巻の確認が困難である等の場合、現在使用しているワイヤロープの長さが適切であるかを確認する方法がある。

つりチェーンの原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(9) フック等

フックの損傷等を確認する方法の例として、以下のものがある。

・フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える口の開き、損傷等がないことを数値測定等により確認する方法

・(4)の外れ止め装置の検査方法

性能検査告示別表第4の「1外観検査」(9)の確認方法には、浸透探傷試験、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

原寸が不明な場合の検査方法として、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(10) 定格荷重の表示

移ク構規第43条第1項に適合とは、運転者及び玉掛者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示されていることをいう。

(11) 銘板

移ク構規第43条第2項に適合とは、製造者名、製造年月、つり上げ荷重が表示されていることをいう。

(12) その他

移ク構規第43条第3項に適合とは、拡幅式のクローラクレーンについて、警告が明確に表示されていることをいう。

2 動作試験

運転の方式が複数である移動式クレーンにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。

移ク構規第12条に適合とは、性能検査告示別表第4の「1外観検査」(1)における構造部分等が異常なく動作することをいう。移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等がなく、正常に動作していることをいう。

移ク構規第19条第2項第3号のつり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。

移ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作することをいう。

移ク構規第24条及び第25条第1項に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させることをいう。

移ク構規第26条に適合とは、第24条のうち巻過ぎを防止するための警報装置において、所定の位置で作動し、警音を発することをいう。

移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が正常に動作していることをいう。

移ク構規第30条(警報装置)、第31条(傾斜角指示装置)、第32条(外れ止め装置)、第33条(前照燈等)、第35条(つり上げ装置等の操作部分)、第37条(伸縮装置)については、それぞれの装置・機器等が、規格に定められたとおりに維持され正常に動作することをいう。

ク則第65条に適合とは、性能検査告示別表第4の「2動作試験」(2)①について、つり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面が接触するおそれのある物(ジブを除く。)が0.25m以上(直働式の巻過防止装置にあっては、0.05m以上)となるよう調整されていることをいう。

3 荷重試験

運転の方式が複数である移動式クレーンにあっては、それぞれの方法の動作を確認する。この際、性能検査で試験できない運転方式があった場合、当該移動式クレーンの検査証の備考欄に、荷重試験を行った運転方式を記載する必要がある。

移ク構規第12条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、き裂、変形及び損傷がないことをいう。

移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等がなく、正常に動作していることをいう。

移ク構規第19条第2項及び同条第3項のつり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。

移ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作するものをいい、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、異常な振動、衝撃、音響、き裂、変形及び損傷がないことをいう。

移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が作動したときの試験荷重の値が定格荷重の値の110%以下であることをいう。

性能検査告示別表第4の「3荷重試験」の「定格速度」とは、単に仕様書に記載された最高速度ではなく、定格荷重をつった場合の適した速度をいう。

4 備考

移ク構規第45条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

第5 デリック

1 外観検査

(1) 構造部分

デリツク構造規格(昭和37年労働省告示第55号。以下「デ構規」という。)第3条に適合とは、構造部分の材料として木材を使用する場合に、その木材は、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がないことをいう。

デ構規第15条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食についても同様である。

デ構規第20条に適合とは、リベット穴、ボルト穴はかえり又はまくれ及び割れがないことをいう。

デ構規第22条から第24条までに適合とは、性能検査告示別表第5の「1外観検査」(1)②の検査においては、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

性能検査告示別表第5の「1外観検査」のうち、加工方法の確認については、落成検査等により確認されている箇所は省略することができる。

「1外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断する必要がある。

「1外観検査」(1)①の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認する。通常分解することがないボルトについて外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあるボルトについては確認のために外させて差し支えない。

(2) 控え等

デ構規第16条から第19条までに適合とは、控え及びはしごの仕様が規定に適合し、ガイロープの取り付け位置、取付け方法、より戻りを防止するための措置が適切で、架空電路へ近接していないことをいう。

(3) 陣笠

デ構規第25条に適合とは、ガイデリックの陣笠のさら部分の加工方法が同条の規定に適合しているとともに、陣笠及びその取付け部にき裂がないこと、及び取付方法が適切であることをいう。なお、性能検査告示別表第5の「1外観検査」(3)の内容が落成検査等により確認されている場合は省略することができる。

(4) ブレーキ

ブレーキ部分の外観検査においてデ構規第26条に適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないことをいう。この著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上あること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第5の「1外観検査」(4)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合、i又はiiによることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

う 検査対象物の原寸が不明な場合

i デリックを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法については、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合、油漏れや外部損傷等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。

(5) ドラム等

デ構規第27条から第29条に適合とは、ドラム等の直径、巻上用歯車の摩耗等、ドラム等についてき裂・摩耗、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態(フリートアングル)、緊結状態、ピン等の取り付け状態に異常がないことをいう。

巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・巻上げ用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

 シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第5の「1外観検査」(5)の確認方法には、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

その他、機械部分のうち回転軸、軸接手等については、接触防止のための覆い、囲いの有無、変形、摩耗、油切れ等の有無及びその取付け状態を、ドラムロックについて、爪及び爪車のき裂、変形、損傷及び摩耗の有無、爪及び爪車のかみ合い状態の適否を、それぞれ検査する。

(6) 安全装置等

デ構規各条に適合とは、巻過防止装置(第30条及び第31条)、傾斜角指示装置(第32条)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落及び緩みがないことをいう。

デ構規第33条に適合とは、操作回路が同条に適合することをいう。

絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。

性能検査告示別表第5の「1外観検査」(6)の確認方法には、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。

(7) 回転部分

デ構規第35条に適合とは、回転部分の防護がなされていることをいう。

(8) 運転席又は運転台

デ構規第39条及び第40条に適合とは、運転室及び運転台が各条の規定に適合することをいう。

(9) ボルト等

デ構規第21条及び第36条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されていること、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(10) ウインチ

デ構規第37条に適合とは、つり上げ装置、起伏装置又は旋回装置に用いるウインチが浮き上がり、ずれ又はふれが生じないように据え付けられていることをいう。

(11) ワイヤロープ

デ構規第38条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ安全率が確保されていること、ワイヤロープの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻がデ構規の規定に適合することをいう。

性能検査告示別表第5の「1外観検査」(11)の確認方法には、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

(12) フック

フックの損傷等を確認する方法の例として、フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える口の開き、損傷等がないことを数値測定等により確認する方法がある。

性能検査告示別表第5の「1外観検査」(12)の確認方法には、浸透探傷試験、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

原寸が不明な場合の検査方法として、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(13) 定格荷重の標示

デ構規第41条に適合とは、運転者及び玉掛をする者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示されていることをいう。

なお、ク則第114条には巻上げ用ワイヤロープ等の内角側への立ち入り禁止措置が規定されており、性能検査告示別表第5の「1外観検査」に併せてこの措置の実施状況を確認することが望ましい。

2 動作試験

デ構規第15条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。

デ構規第26条に適合とは、つり上げ装置及びブームを起伏させるための装置のブレーキが正常に動作していることをいう。

デ構規第30条及び第31条第1項第1号に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させるものであることをいう。

性能検査告示別表第5の「2動作試験」(2)の試験は、無負荷で行うものである。

ク則第105条に適合とは、「2動作試験」(2)①の巻過防止装置にあっては、フック、グラブバケット等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とブームの先端のシーブその他当該上面が接触するおそれのある物(ブームを除く。)の下面との間隔が0.25m以上(直働式の巻過防止装置にあっては、0.05m以上)となるよう調整されていることをいう。

ク則第106条に適合とは、巻過防止装置を具備しないデリックについては、巻上げ用ワイヤロープの巻過ぎによる労働者の危険を防止するための措置が講じられていることをいう。

3 荷重試験

デ構規第15条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。

デ構規第26条に適合とは、つり上げ装置及びブームを起伏させるための装置のブレーキが正常に動作していることをいう。

つり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。

デ構規第37条に適合とは、つり上げ装置、起伏装置又は旋回装置に用いるウインチが浮き上がり、ずれ又はふれが生じないように据え付けられていることを確認するものである。

4 備考

デ構規第42条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

第6 エレベーター

1 外観検査

(1) 構造部分

エレベーター構造規格(平成5年労働省告示第91号。以下「エ構規」という。)第1条第4項に適合とは、同条第3項の規定により使用する木材について、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がないことをいう。

エ構規第15条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。

性能検査告示別表第6の「1外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断する必要がある。

エ構規第37条第3項に適合とは、「1外観検査」(1)②において、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

エ構規第38条に適合とは、リベット穴、ボルト穴はかえり及び割れがないことをいう。

「1外観検査」(1)の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認する。通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあるボルトについては確認のために外させて差し支えない。

(2) 昇降路等

エ構規第16条から第23条までに適合とは、昇降路、搬器等の構造が、昇降路の構造(第16条)、昇降路塔等の構造(第17条)、昇降路塔等の控え(第18条)、昇降路塔等のはしご(第19条)、ガイドレール(第20条)、搬器(第21条)、積載荷重(第22条)、床先の間隔(第23条)の各条の規定に適合し、変形等が生じていないこと、部材及び接合部に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。

性能検査告示別表第6の「1外観検査」(2)の確認方法には、浸透探傷試験が含まれる。

その他、「1外観検査」(2)において、建築基準法令により定められている、搬器の上の墜落防止のための手すり又は囲いの有無を併せて確認する。

(3) 昇降装置等

エ構規第25条から第29条までに適合とは、昇降装置等が、部品の強度(第25条)、ブレーキ(第26条)、ドラム等の直径(第27条)、巻上用ワイヤロープのドラムへの巻込み(第28条)、巻上用ワイヤロープとドラム等との緊結等(第29条)の各条に適合し、変形、摩耗、取り付け状態の異常がないことをいう。

巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・昇降用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の40%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

 ブレーキ部分に著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上であること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

 シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として以下の数値を測定する方法がある。

・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯車、ドラム、ブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第6の「1外観検査」(3)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合に、i又はiiによることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

う 検査対象物の原寸が不明な場合

ⅰ クレーンを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合は、油漏れや外部損傷等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。

その他、性能検査告示別表第6の「1外観検査」(3)の検査において、油圧エレベーターのパワーユニットについて、作動状態の適否、配管等からの油漏れの有無、つり合い重りの脱落の有無等を確認する。

(4) 安全装置等

エ構規第30条から第34条までに適合とは、安全装置(第30条)、油圧エレベーター等の安全装置(第31条)、ロングスパン工事用エレベーターの安全装置(第32条)、非常止め装置等(第33条)、連絡装置(第34条)に掲げる安全装置を装備し、各装置及びその取付部に損傷、脱落、緩みがないことをいう。

エ構規第35条及び第36条に適合とは、操作回路(第35条)、ケーブル(第36条)の各条に適合することをいう。

絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることをいう。

性能検査告示別表第6の「1外観検査」(4)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合を含む。

その他、「1外観検査」(4)において、以下の安全装置、電気機器等を検査する。

・制御盤等及び配線等、電動機、操縦設備、インジケーター(位置表示器)、搬器及び昇降路のドアスイッチ、昇降路の各階の出入口の戸の開閉装置、戸閉め安全装置、救出口安全スイッチ、照明設備、停電灯(設けられている場合)、機械室の出入口の戸の施錠、機械室の換気扇

(5) ボルト等

エ構規第39条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されている、高力ボルトを用いていること、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(6) ワイヤロープ等

エ構規第40条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ、摩耗や損傷状況等、安全率、種類、直径、本数、ドラムに残る捨て巻がエ構規の規定に適合することをいう。

エ構規第41条に適合とは、設計上の巻上用チェーンが用いられ、安全率、種類、摩耗や損傷状況等、本数がエ構規の規定に適合することをいう。

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第6の「1外観検査」(6)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

巻上げ用チェーンの原寸に関するデータを入手できない場合については、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(7) 銘板

エ構規第42条に適合とは、搬器内の見やすい位置に、用途、積載荷重、乗用エレベーター、寝台用エレベーター及び工事用エレベーターにあっては、最大定員が表示されていることをいう。

性能検査告示別表第6の「1外観検査」において、併せて外部の連絡先の表示の有無及びその適否について確認する。

2 動作試験

エ構規第15条(剛性)、第16条(昇降路の構造)、第17条(昇降路塔等の構造)、第18条(昇降路塔等の控え)、第20条(ガイドレール)、第25条(昇降装置に使用している部品)、第26条(ブレーキ)に適合とは、性能検査告示別表第6の「2動作確認」(1)①の異常な振動、衝撃、音響等がないこと、②の搬器の起動、昇降、停止等の作動状態が適正であること、③における搬器の出入口の開閉状態が適正であることをいう。

エ構規第30条から第34条までに適合とは、「2動作確認」において、「2動作確認」(1)③(安全装置に関する確認に限る。)、(2)及び(3)を無負荷で行い、各安全装置が正しく作動することをいう。

ク則第149条に適合とは、エレベーターのファイナルリミットスイッチ、非常止め装置、その他の安全装置が有効に作用するよう、調整されていることをいう。

その他、「2動作確認」の確認方法は、建築基準法令によるエレベーターの検査方法によることができる。このうち安全装置の確認について、「2動作確認」(2)の状況を疑似的に発生させる方法によることができる。

3 荷重試験

エ構規第15条、第17条、第20条、第25条及び第26条に適合とは、性能検査告示別表第6の「3荷重試験」において、積載荷重に相当する荷重の荷を載せて、「3荷重試験」(1)①の異常な振動、衝撃、音響等がないこと、②の搬器の起動、昇降、停止等の作動状態が適正であること、③における構造部分の亀裂、変形及び損傷がないことをいう。

4 備考

エ構規第43条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

第7 ゴンドラ

1 外観検査

(1) 構造部分

ゴンドラ構造規格(平成6年労働省告示第26号。以下「ゴ構規」という。)第1条第3項に適合とは、構造部分に使用する木材について、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がないことをいう。

ゴ構規第16条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断する必要がある。

ゴ構規第37条に適合とは、「1外観検査」(1)②において、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。

ゴ構規第38条に適合とは、リベット穴、ボルト穴にかえり及び割れがないことをいう。

「1外観検査」(1)の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認する。通常分解することがないボルトについて外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあるボルトについては、確認のために外させて差し支えない。

(2) 作業床等

ゴ構規第18条に適合とは、作業床について床板材がすき間なく、枠に確実に固定され、周囲には所定の覆い又は手すりが設けられていることをいう。

ゴ構規第19条に適合とは、ゴンドラには墜落制止用器具その他の命綱を取り付けるための金具等が備えられていることをいう。

ゴ構規第20条に適合とは、軌道式のゴンドラについて、軌道の端部に緩衝装置若しくは緩衝材、又はレールの端部に所定の車輪止めを備えることをいう。また、同条第2項に適合とは、軌道を切り替えることのできる構造の軌道式ゴンドラについて、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道の切り替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造となっていることをいう。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」(2)の確認は、部材及び接合部に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食が生じていないことを確認するものであり、「1外観検査」(2)の「目視、ハンマリング、距離測定装置、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。

(3) 昇降装置等

ブレーキ部分の外観検査においてゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないことをいう。この著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと

・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと

・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上あること

・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと

・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

・爪又は爪車に亀裂、摩耗がないこと

登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」(3)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合、i又はiiの方法によることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。

あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合

い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合

う 検査対象物の原寸が不明な場合

i ゴンドラを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、点検等の記録を確認すること

ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合は、油漏れや外部損傷等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。

(4) ドラム等

ゴ構規第23条から第26条までに適合とは、ドラム等の直径、昇降装置用歯車の摩耗等、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ドラムやシャフト、ピン等の取り付け状態に異常がないことをいう。

昇降装置用歯車に著しい摩耗等がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・昇降用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

・走行用の歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸の40%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

 シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。

・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フランジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」(4)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。

「1外観検査」(4)において、機械部分のうち回転軸、軸接手等について、接触防止のための覆い又は囲いの有無、変形、摩耗、油切れ等の有無及びそれらの取付け状態を確認する。

原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。

(5) 安全装置等

ゴ構規第27条から第30条までに適合とは、各箇条における装置について、巻過防止装置等(第27、第28条)、安全弁等(第29条)、速度制御装置(第30条)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落、緩みがないことをいう。

ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構を備えるものをいう。

ゴ構規第32条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分に覆い、囲い等がなされていることをいう。

ゴ構規第33条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、接地した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれのあるものについて、同条各号の定めるところにより電路に接続されているものをいう。

ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置の仕様について同条の規定に適合することをいう。

ゴ構規第35条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について、操作者が容易に操作できる位置に設けられており、操作部分にはゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開閉の状態等が表示されていることをいう。

ゴ構規第36条に適合とは、制御装置の操作部分が2以上ある場合、同時操作が行われない構造となっていることをいう。

絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」(5)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合を含む。

その他、「1外観検査」(5)において、電動機等についてはその損傷状態、取付状態、作動状態等を確認し、インターフォン、信号装置等機外の者に連絡するための装置についてはその作動状態を確認する。

(6) ボルト等

ゴ構規第39条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されている、高力ボルトを用いていること、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。

(7) ワイヤロープ等

ゴ構規第40条及び第41条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ安全率が確保されていること、ワイヤロープの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻がゴ構規の規定に適合することをいう。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」(7)について、捨て巻の確認が困難な場合等には、適切な長さのワイヤロープを使用していることを確認する方法がある。

ゴ構規第42条に適合とは、ワイヤロープが管等で覆われている場合には、ワイヤロープが容易に点検できる構造になっているものをいう。

ゴ構規第43条に適合とは、ライフラインとして使用する繊維ロープに腐食又は著しい損傷がないことをいう。

(8) 走行レール等

走行レール、アウトリガー等について外観検査を行い、当該ゴンドラの使用に支障となるものがないことを確認するものである。

性能検査告示別表第7の「1外観検査」(8)において、走行車輪について、その損傷状態、取付状態、作動状態等を確認する。

(9) 積載荷重等の表示

ゴ構規第44条に適合とは、積載荷重、製造年月日及び製造者名がゴンドラの見やすい位置に表示されているものをいう。

2 動作試験

運転の方式が複数であるゴンドラにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。

ゴ構規第16条に適合とは、性能検査告示別表第7の「1外観検査」(1)における構造部分が異常なく動作することをいう。

ゴ構規第20条に適合とは、軌道式のゴンドラについて、軌道の端部に緩衝装置若しくは緩衝材、又はレールの端部に所定の車輪止めを備えることをいう。また、同条第2項に適合とは、軌道を切り替えることのできる構造の軌道式ゴンドラについて、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道の切り替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造となっていることをいう。

ゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等がなく、正常に動作しているものをいう。このうち、第21条第2項の昇降装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。

ゴ構規第26条に適合とは、昇降装置等を構成する部品が異常なく動作するものをいう。

ゴ構規第27条及び第28条に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させるものであることをいう。巻過防止装置等については、「ゴンドラ構造規格の適用について」(平成6年7月12日付基発第452号)において以下の記載があることを参考にする。

(1) ワイヤロープを用いる昇降装置の「巻過防止装置」の停止位置については、作業床の最上部と当該最上部と接触するおそれがあるアーム、シーブ等の下面との間隔が0.2m以上となるよう指導すること。

(2) 「巻過ぎを防止するための警報装置」とは、ワイヤロープが巻過ぎの状態となる前に、音により自動的にその旨を運転者に警報する装置をいうこと。

巻過防止装置が作動したとき、又は巻過ぎを防止するための警報装置が作動しはじめたときにゴンドラの搭乗者が接触することを防止するため、性能検査告示別表第7の「2動作試験」において、作業床の上面とアーム先端のシーブ、デッキ型ゴンドラの突りょう、モノレール型ゴンドラのトロリー等搭乗者が接触するおそれのある物との間隔が2m以上確保されているかを、併せて確認する。

ゴ構規第30条に適合とは、速度制御装置について同条各号の規定により速度を自動的に制御又は自動的に制止するものをいう。

「2動作試験」において、実機で許容降下速度以上の速度を出すことが困難な場合、例えば速度検出器に直接信号を与える等により疑似的に許容降下速度を超える状態にする方法がある。

ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構の動作が確認できることをいう。

ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置について操作者が手を放した際に自動的にゴンドラの作動を停止させる構造の動作が確認できることをいう。

ゴ構規第35条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について操作者が容易に操作できる位置に設けられており、更に操作部分にはゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開閉の状態等が表示されていることをいう。

ゴ構規第36条に適合とは、制御装置の操作部分が2以上ある場合、同時操作が行われない構造となっていることをいう。

「2動作試験」④の逸走防止装置とは、ゴ構規第20条の車輪止め又は第22条の走行を制動するためのブレーキをいう。

その他、昇降と走行、昇降とアームの伸縮等の各作動間にインターロック装置があるときは、その作動状態を確認する。

3 荷重試験

運転の方式が複数であるゴンドラにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。この際、性能検査で試験できない運転方式があった場合、当該ゴンドラの検査証の備考欄に、荷重試験を行った運転方式を記載する。

ゴ構規第16条に適合とは、性能検査告示別表第7の「3荷重試験」において、荷重試験後に「1外観検査」(1)における構造部分を確認し、き裂や変形、損傷がないことをいう。

ゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、音響等がなく、正常に動作しているものをいう。このうち第21条第2項の昇降装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。

ゴ構規第26条に適合とは、昇降装置等を構成する部品が異常なく動作するものをいう。

ゴ構規第30条に適合とは、速度制御装置について、同条各号の規定により速度を自動的に制御又は自動的に制止するものをいい、「2動作試験」又は「3荷重試験」により適否を確認する。

性能検査告示別表第7の「3荷重試験」において、実機で許容降下速度以上の速度を出すことが困難な場合、例えば速度検出器に直接信号を与える等により疑似的に許容降下速度を超える状態にする方法がある。

ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構の動作が確認できるものをいう。

4 備考

ゴ構規第45条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認められたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

 

 

別紙4

個別検定の実施に当たっての留意事項

第1 第二種圧力容器

1 共通事項

(1) 個別検定の申請があったときは、申請のあった第二種圧力容器、小型ボイラー及び小型圧力容器(以下「第二種圧力容器等」という。)が、それぞれ第二種圧力容器、小型ボイラー又は小型圧力容器に該当するものであることを確認すること。

(2) 個別検定告示第3号の証明書が添付された場合の個別検定は、次によること。

① 指定外国検査機関の作成した証明書が添付されている場合は、基準等適合証明書を活用して検定を行うこと。

② 検査証に記載された検査日が有効期間内にない場合、証明書作成者が名簿にない場合等は、証明書を活用して検定を行うことはできないこと。これらの場合を含め、証明書に不備、誤り等があって当該証明書を活用することができない場合でも、そのことをもって不合格とするものではなく、当該証明書がないものとして個別検定を行って差し支えないこと。

③ 指定外国検査機関の検査の一部に不備があった場合でも、適正に検査が実施されていると認められる部分については、当該証明書を活用して検定を行って差し支えないこと。

④ 申請書に添付する証明書は原本ではなく写しで差し支えなく、当該写しが原本と相違ない旨の証明も要しないこと。

⑤ 証明書が有効なものであっても、使用材料が都道府県労働局の了解等を得たものでない場合は、都道府県労働局の了解等を受けるまでは申請を受理しないか、又は、検定を保留すること。

⑥ 証明書が発行されてから相当時間が経過しているものについては、腐食の発生の有無等に留意すること。

(3) 同一仕様の第二種圧力容器等については、「第二種圧力容器等に係る個別検定の簡素化について」(平成9年12月25日付け基発第774号)に基づき、簡素化した個別検定の手続きを適用することができること。

(4) 同一仕様の第二種圧力容器等の個別検定に当たっては、(3)の簡素化した手続きを適用しないものであっても、申請書に添付するミルシート等の書類の提出、書類審査の実施等の事項について、合理的な範囲で、重複する部分を簡略化することとして差し支えないこと。

2 書類審査

(1) 個別検定告示別表第2の「1書類審査」の項目の検査に当たっては、次の事項に留意すること。

① 第二種圧力容器明細書、強度計算書、構造図等により、申請の第二種圧力容器の構造が圧構規の規定に適合していることを確認すること。

② 第二種圧力容器本体等の強度計算のほか、使用材料の適否、附属品の取付け位置の適否、安全弁に必要な吹出し量の計算等を確認すること。

③ 圧構規の適用に関し、圧構規第73条において準用する第70条の特例等(例示基準にない材料の使用を含む。)を受けているものについては、当該特例等に当たって付された条件に適合していることを確認すること。申請者は、特例等については事前に都道府県労働局から認定、承認、了解等を受けることが必要であること。

(2) 申請書には、圧構規に適合していることを示す次の書類を添付することが必要であること。ただし、申請時点で未定であるものは、検定終了までに提出することで差し支えないこと。

① 第二種圧力容器の構造(形状、寸法、附属品等の取付け位置等)を示した図面

② 強度計算書

③ 主要材料の種類を示した書面

④ ミルシート等

⑤ 溶接継手の構造(接手の種類、寸法等)を示した図面

⑥ 水圧試験又は気圧試験の圧力の計算書

⑦ 安全弁の吹出し量の計算

⑧ 安全弁等の安全装置の種類、構造等を示した書面(安全弁等を設けない場合はその根拠を記載した書面)

⑨ ふたの急速開閉装置を設けるときは、その構造及び機能並びにふたのクラッチ部の形状及び構造を示した書面

⑩ 附属品の仕様を示した書面

⑪ 圧構規第73条において準用する第70条の規定による適用の特例等の認定等(例示基準にない材料の使用を含む。)を受けているときは、その内容、条件等を記載した書類

(3) 登録個別検定機関は、適正な検査の実施のために必要なときは、(2)の書面以外の書面の提供を求めるものとすること。

3 材料検査

(1) 個別検定告示別表第2の「2材料検査」の項目の検査に当たっては、材料の確認の方法として、ミルシートによるほか、フランジ、ボルト等に付された刻印によることがあること。

(2) ミルシート等による確認は、次のとおりとすること。

① ミルシート等による確認は、圧構規に規定する主要材料であって、次のいずれかに該当するものについて行うこと。

ア 胴、鏡板・管板、管寄せ、ふた板、ステー、ふた板締付けボルト及び管に使用するもの(ふた板締付けボルトは、掃除穴、検査穴等の小径のふた板に使用するものを除き、胴フランジ、大径のフランジ等の締付けに使用するものを含む。)

イ 圧構規の例示基準で示されている材料以外で都道府県労働局においてその使用が認められたもの

ウ 脆性破壊のおそれのある温度又はクリープ損傷の発生のおそれのあるクリープ領域で使用されるもの

エ 材料規格に機械的性質が規定されていないもの

オ のぞき窓のガラス

② 設計図書に記載された材料の使用について疑義があるとき、構造上重要であり、材料の確認が必要であるとき、材料の管理が不十分であると認められるとき等適正な材料検査のために必要なときは、登録個別検定機関は、申請者にミルシート等の提出又は提示を求めることができること。

③ 申請者が、①の材料以外の材料について、申請書類にミルシート等を添付することは差し支えないこと。

④ 申請者は、申請書類にミルシートを添付しないものを含め、圧構規の主要材料に該当する材料については必要なミルシート等を整備するとともに、材料の種類が適正に識別できるよう管理を行う必要があること。

(3) (2)①の材料以外の主要材料については、構造図等の設計図書に記載された材料の種類等により、圧構規の規定に適合したものであることを確認すること。

(4) 使用材料が明細書等に記載されているものと異なる場合であっても当該材料が圧構規に適合しているものであれば、記載事項を修正することで差し支えないこと。

4 外観検査

(1) 個別検定告示別表第2の「3外観検査」の項目の検査のうち、(1)の寸法測定等については、次によること。

① 寸法の測定は検定員が行うほか、申請者が行う測定に立ち会う、申請者の行った測定の記録を利用しつつ寸法を確認するといった方法でよいこと。

② 既存の第二種圧力容器を改修し、製造するものの場合は、改修部分以外の部分の検査については、過去に受けた検定の検定済印のある明細書を活用して確認することとして差し支えないこと。

(2) 同項(2)の工作上の措置及び欠陥等の確認については、次によること。

① 胴の真円度、鏡板の公差については、検査員が目視により確認するとともに、受検者が測定した結果又は鏡板等の部品を製造したメーカーの検査記録を確認することでよいこと。

② 胴の一部に平らな部分が残る等板曲げ工作が不良と認められるものについては、その付近の割れの有無を確認すること。

③ 管端については、長手方向の割れ等の有無を確認すること。

④ 管の取付部が圧構規の規定に適合していることを確認すること。

⑤ 溶接部については、割れ、アンダカット、オーバーラップ、クレータ等の有無について確認すること。

⑥ 既存の第二種圧力容器を改修し、製造する場合は、改修部分の腐食等の損傷について確認すること。

⑦ ジャケット付容器、固定管板式熱交換器等で、最終組み立て後に溶接部分の全部又は一部の状況を目視できなくなるものについては、原則として、内部の胴等の溶接後及び外側の他の耐圧部材の溶接取付け後に外観検査を行うこと。ただし、通常の目視検査によることが困難な場合等通常の目視検査によらないことに合理性がある場合においては、検定員の指示の下、ビデオカメラ等を用いて目視による検査(遠隔目視検査)を行って差し支えないこと。

⑧ 被覆物が取り付けられているときは、外観検査の実施に支障がない場合を除き、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検定を中断することとして差し支えないこと。

(3) 判定基準に適合しないものには次のようなものがあること。

① 耐圧部の厚さが圧構規の規定に適合しないもの

② 胴等の真円度又は鏡板の丸みの公差が圧構規の規定に適合しないもの

③ 胴、鏡板等の圧力を受ける部分に割れのあるもの

④ ラミネーション、ブリスター又ははがれのあるもの

⑤ 強度に著しい影響を及ぼす工作上の欠陥があるもの

⑥ 安全弁等の附属品の取付穴がないもの又は圧構規の規定に適合しないもの

(4) (1)の第二種圧力容器の各部の寸法が、書類審査で確認した明細書、構造図等と異なる場合であっても、現物の構造が圧構規の規定に適合しているものであれば、明細書、構造図等を修正することで差し支えないこと。

(5) 個別検定告示別表第2の「3外観検査」(3)の安全弁等の附属品の取付け位置について、その位置が書類審査で確認した構造図と異なる場合であっても、圧力容器圧構規の規定に適合しているものであれば、構造図を修正することで差し支えないこと。

5 水圧試験

(1) 個別検定告示別表第2の「4水圧試験」の項目の検査のうち、水圧試験は、次によること。

① 水圧試験は、圧構規第73条において準用する第63条に定めるところにより行うこと。

② 水圧試験においては、水圧力を所定の試験圧力まで徐々に上昇させ、そのままの状態で10分以上保持すること。なお、この保持の時間の間、検査を行う者が立ち会っている必要はないこと。

③ 水圧力は、所定の試験圧力の6%増を超えないようにすること。

④ 水圧試験に使用する水の温度は、結露を発生させないものとすること。

⑤ 水圧試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること。

⑥ 水圧等の値を計測する圧力計は、最大指示値が水圧試験圧力の1.5倍以上3倍以下であるものを、第二種圧力容器の見やすい位置に取り付けさせること。ブルドン管式の圧力計と同等以上の精度を有するものであれば、電子式のものでも差し支えないこと。なお、圧力計測の精度を確保する方法の一つとして複数の圧力計を用いる方法があること。

⑦ 水圧試験等に使用する閉止板、フランジ締付けボルト等は、十分な強度を有するものを使用させること。

⑧ 漏れの確認は、直接目視によるほか、必要に応じ、ファイバースコープ等を用いて行うこと。

⑨ 漏れの確認のため必要な場合は、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

⑩ 水圧試験に伴う危険防止措置の実施について留意すること。

(2) 圧構規第73条において準用する第63条第3項の規定に基づく気圧試験は、次によること。

① 気圧試験は、圧構規第73条において準用する第63条第3項の規定に基づき、水圧試験によることが適当でないものに限り行うことができるものであること。

② 気圧試験は、圧構規第73条において準用する第63条第3項に定める試験圧力について、同条第5項に定めるところにより行うこと。

③ 気体圧力は、所定の試験圧力を超える圧力を極力小さくするようにすること。

④ 気圧試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること。

⑤ 気圧等の値を計測する圧力計は、最大指示値が気圧試験圧力の1.5倍以上3倍以下であるものを、第一種圧力容器の見やすい位置に取り付けさせること。ブルドン管式の圧力計と同等以上の精度を有するものであれば、電子式のものでも差し支えないこと。なお、圧力計測の精度を確保する方法の一つとして複数の圧力計を用いる方法があること。

⑥ 気圧試験等に使用する閉止板、フランジ締付けボルト等は、十分な強度を有するものを使用させること。

⑦ 漏れの確認は、漏れ音、指示圧力の低下、石鹸水の塗布等により行うこと。

⑧ 漏れの確認のため必要な場合は、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。

被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

⑨ 気圧試験に伴う危険防止措置の実施について留意すること。

(3) 判定基準に適合しないものには次のようなものがあること。

① 局部的なふくらみ、伸び又は著しい変形があるもの

② 溶接部等から漏れがあるもの

6 備考

(1) 個別検定告示別表第2の「備考」における特例の認定を受けた第二種圧力容器の個別検定に当たっては、2(1)③に掲げる情報が記載された書類が必要であり、当該書類により特例等に係る条件への適合について確認すること。

(2) 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている第二種圧力容器で、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

(3) 耐圧部の構造が圧構規第2編の規定に適合しない場合、最高使用圧力を低下させることにより圧構規の規定に適合させることができるときは、最高使用圧力を当該低下した値とすることにより合格として差し支えないこと。

第2 小型ボイラー

1 共通事項

第1第二種圧力容器の「1共通事項」と同様であること。

2 書類審査

(1) 個別検定告示別表第3の「1書類審査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1第二種圧力容器の「2書類審査」(1)及び(3)と同様であること。

(2) 申請書には、小型ボイラー及び小型圧力容器構造規格(昭和50年労働省告示第84号。以下「小ボ小圧構規」という。)に適合していることを示す次の書類を添付することが必要であること。ただし、申請時点で未定であるものは、検定終了までに提出することで差し支えないこと。

① 小型ボイラー本体及び附属設備の構造(形状、寸法、附属品等の取付け位置等)を示した図面

② 強度計算書

③ 主要材料の種類を示した書面

④ ミルシート等

⑤ 溶接継手の構造(接手の種類、寸法等)を示した図面

⑥ 水圧試験圧力の計算書

⑦ 安全弁等の吹出し量等の計算

⑧ 安全弁等及び水面測定装置の種類、構造等を示した書面

⑨ 附属品の仕様を示した書面

⑩ 小ボ小圧構規第32条の規定による適用の特例等の認定等を受けているときは、その内容、条件等を記載した書類」

3 材料検査

(1) 個別検定告示別表第3の「2材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1第二種圧力容器の「3材料検査」((2)①を除く。)と同様であること。

(2) ミルシート等による確認は、小ボ小圧構規に規定する主要材料であって、次のいずれかに該当するものについて行うこと。

① 胴、鏡板・管板、炉筒・火室、水管・煙管、管寄せ、過熱器、節炭器、気水分離器、セクション、ふた板、ステー、ふた板締付けボルト及び管に使用するもの(ふた板締付けボルトは、掃除穴、検査穴等の小径のふた板に使用するものを除き、胴フランジ、大径のフランジ等の締付けに使用するものを含む。)

② 小ボ小圧構規に規定されている材料以外で厚生労働省労働基準局長によりその使用が認められたもの

③ 脆性破壊のおそれのある温度又はクリープ損傷の発生のおそれのあるクリープ領域で使用されるもの

④ 材料規格に機械的性質が規定されていないもの

(3) 小ボ小圧構規第2条の表第2号に該当する材料については、上記のうちミルシート等の確認に関する事項は適用しないこと。

4 外観検査

個別検定告示別表第3の「3外観検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1第二種圧力容器の「4外観検査」と同様であること。

5 水圧試験

(1) 個別検定告示別表第3の「4水圧試験」の項目の検査のうち、水圧試験は、次によること。

① 水圧試験は、小ボ小圧構規第23条に定めるところにより行うこと。

② 水圧試験においては、水圧力を所定の試験圧力まで徐々に上昇させ、そのままの状態で10分(ゲージ圧力が0.2メガパスカル以下で、伝熱面積が2平方メートル以下の小型温水ボイラーのうち、「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令等の施行について」(平成10年12月11日付け基発第695号)の記の2に該当する小型ボイラーで、溶接が一層であるものにあっては5分)以上保持すること。なお、この保持の時間の間、検査を行う者が立ち会っている必要はないこと。

③ 水圧力は、所定の試験圧力の6%増を超えないようにすること。

④ 水圧試験に使用する水の温度は、結露を発生させないものとすること。

⑤ 水圧試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること。

⑥ 水圧等の値を計測する圧力計は、最大指示値が水圧試験圧力の1.5倍以上3倍以下であるものを、小型ボイラーの見やすい位置に取り付けさせること。ブルドン管式の圧力計と同等以上の精度を有するものであれば、電子式のものでも差し支えないこと。

⑦ 水圧試験等に使用する閉止板、フランジ締付けボルト等は、十分な強度を有するものを使用させること。

⑧ 漏れの確認は、直接目視によるほか、必要に応じ、ファイバースコープ等を用いて行うこと。

⑨ 漏れの確認のため必要な場合は、被覆物を取り除くよう受検者に要請すること。被覆物の除去について受検者に要請したときは、それが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。

⑩ 水圧試験に伴う危険防止措置の実施について留意すること。

(3) 水圧試験の判定基準に適合しないものは、第1 第二種圧力容器の「5 水圧試 験」(3)と同様であること。

6 備考

(1) 個別検定告示別表第3の「備考」における特例の認定を受けた小型ボイラーの個別検定に当たっては、2(2)⑩に掲げる情報が記載された書類が必要であり、当該書類により特例等に係る条件への適合について確認すること。

(2) 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている小型ボイラーで、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

(3) 小型ボイラーのうち特定規格適合小型ボイラーの検定(小ボ小圧構規第31条に係る確認を除く。)は、本表によらず、製造時等検査告示別表1の3に定めるボイラーの使用検査の項目、検査の方法及び判定基準により検定を行うこと。この場合、附属品の検定は移動式ボイラーの使用検査と同様に行うものとし、小ボ小圧構規第31条に係る確認は個別検定告示別表第2の「5附属品等」により行うものとすること。

第3 小型圧力容器

1 共通事項

第1第二種圧力容器の「1共通事項」と同様であること。

2 書類審査

個別検定告示別表第4の「1書類審査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1第二種圧力容器の「2書類審査」と同様であること。

3 材料検査

(1) 個別検定告示別表第4の「2材料検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1第二種圧力容器の「3材料検査」((2)①を除く。)と同様であること。

(2) ミルシート等による確認は、小ボ小圧構規に規定する主要材料であって、次のいずれかに該当するものについて行うこと。

① セクション、ふた板、ステー、ふた板締付けボルト及び管に使用するもの(ふた板締付けボルトは、掃除穴、検査穴等の小径のふた板に使用するものを除き、胴フランジ、大径のフランジ等の締付けに使用するものを含む。)

② 小ボ小圧構規に規定されている材料以外で厚生労働省労働基準局長によりその使用が認められたもの

③ 脆性破壊のおそれのある温度又はクリープ損傷の発生のおそれのあるクリープ領域で使用されるもの

④ 材料規格に機械的性質が規定されていないもの

4 外観検査

個別検定告示別表第4の「3外観検査」の項目の検査に当たって留意すべき点は、第1第二種圧力容器の「4外観検査」と同様であること。

5 水圧試験

(1) 個別検定告示別表第4の「4水圧試験」の項目の検査のうち、水圧試験に当たって留意すべき事項は、第1第二種圧力容器の「5水圧試験」(1)と同様であること。

(2) 個別検定告示別表第4の「4水圧試験」の項目の検査のうち、水圧試験に代えて気圧試験を行うに当たって留意すべき事項は、第1第二種圧力容器の「5水圧試験」(2)と同様であること。

(3) 水圧試験の判定基準に適合しないものは、第1第二種圧力容器の「5水圧試験」(3)と同様であること

6 備考

(1) 個別検定告示別表第4の「備考」における特例の認定を受けた小型圧力容器の個別検定に当たっては、第1第二種圧力容器の「2書類審査」(1)③に掲げる情報が記載された書類が必要であり、当該書類により特例等に係る条件への適合について確認すること。

(2) 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている小型圧力容器で、当該特例等の認定に当たって付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよう指示すること。

(3) 小型圧力容器のうち特定規格適合小型圧力容器の検定は、本表によらず、個別検定告示別表2に定める第二種圧力容器の検定項目、検定の方法及び判定基準により検定を行うこと。この際、耐圧部の構造が圧構規第2編の規定に適合しない場合、最高使用圧力を低下させることにより圧構規の規定に適合させることができるときは、最高使用圧力を当該低下した値とすることにより合格として差し支えないこと。

 

 

別紙5

型式検定の実施に当たっての留意事項

第1の1 防爆構造電気機械器具(電気機械器具防爆構造規格(昭和44年労働省告示第16号。以下「防爆規格」という。)第5条に規定するものを除く。)

1 労働安全衛生法第五十四条の二において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大臣が定める型式検定の方法(令和8年厚生労働省告示第107号。以下「型式検定告示」という。)別表第3の1の「3性能試験」の項目の試験方法に当たっては、以下に留意すること。

(1) 爆発試験は、旧独立行政法人産業安全研究所が定める「工場電気設備防爆指針(ガス蒸気防爆2006)」(以下「ガス蒸気防爆指針」という。)3212に定める爆発試験によること。

(2) 鋼球落下試験は、以下によること。

① 防爆規格第12条第2項第2号(耐圧)又は第29条第2項(安全増)によること。

② 照明器具及び表示灯のランプ保護カバーの強度は、防爆規格第94条第2項第2号、ガス蒸気防爆指針3214(耐圧)、3244(安全増)又は旧労働省産業安全研究所が定める「工場電気設備防爆指針(粉じん防爆1982)」(以下「粉じん防爆指針」という。)4214(粉じん)により確認すること。

③ 試験は試料3個について行うこと。

(3) 衝撃試験は、日本産業規格C60079-0(爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第0部:一般要求)に定める衝撃試験によること。

(4) 落下試験は、日本産業規格C60079-0に定める落下試験によること。

(5) 水圧試験は、耐圧防爆構造に使用される円筒状ランプ保護カバーについて、単体で1961kPaの水圧を1分間加えて行うこと。

(6) 熱衝撃試験は、ガス蒸気防爆指針3218に定める熱衝撃試験によること。

(7) 熱安定性試験は、日本産業規格C60079-18(爆発性雰囲気で使用する電気機械器具第18部:樹脂充てん防爆構造“m”)に定める熱安定性試験によること。

(8) 容器の保護等級の試験は、日本産業規格C0920(電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード))に定める容器の保護等級の試験によること。

(9) 温度試験は、以下によること。

① 共通事項

周囲温度が40℃を超える場合は、その超過値だけ温度上昇限度を低くとること。

また、照明器具及び表示灯類(メカニカル口金の光源のみを用いる器具は除く。)については、各部の温度上昇がそれぞれの使用材料の許容温度を超えず、かつ、電球口金の温度上昇が155℃を超えないこと。

② 耐圧防爆構構造は、ガス蒸気防爆指針3213に定める温度試験によること。

③ 内圧防爆構造は、ガス蒸気防爆指針3233に定める温度試験によること。

④ 安全増防爆構造は、ガス蒸気防爆指針3242に定める温度試験によること。

なお、キャンドモータ、電磁弁用電磁石、電磁ブレーキ、照明器具用安定器及び誘導電動機の絶縁巻線については、ガス蒸気防爆指針の細則に適合することを確認すること。

⑤ 油入防爆構は、ガス蒸気防爆指針3223に定める温度試験によること。

⑥ 本質安全防爆構造は、ガス蒸気防爆指針3253に定める温度試験により、ガス蒸気防爆指針3253の表32.11に適合することを確認すること。

⑦ 粉じん普通及び粉じん特殊防爆構造は、粉じん防爆指針4223に定める温度試験によること。

⑧ 樹脂充てん防爆構造は、日本産業規格C60079-18に定める最高温度に係る試験によること。

⑨ 非点火防爆構造は、日本産業規格C60079-15(爆発性雰囲気で使用する電気機械器具-第15部:タイプ“n”防爆構造)に定める熱的試験によること。

(10) 内圧試験は、以下によること。

① ガス蒸気防爆指針3232(1)に定める内圧保持試験によること。

② ガス蒸気防爆指針3232(2)に定める保護装置の動作試験によること。ただし、

警報又は通電停止の判断は、ガス蒸気防爆指針2451(2)の表によること。

(11) 火花点火試験は、ガス蒸気防爆指針3252に定める火花点火試験によること。

(12) 耐電圧試験は、ガス蒸気防爆指針3254に定める耐電圧試験によること。

(13) ケーブル引込部の引留機能試験は、以下によること。

① 樹脂充てん防爆構造は、日本産業規格C60079-18に定めるケーブル引張試験によること。

②非点火防爆構造は、日本産業規格C60079-0に定めるケーブルの引留機能試験によること。

(14) 吸水試験は、日本産業規格C60079-18に定める吸水試験によること。

2 検定場所について

機械等検定規則(昭和47年労働省令第45号。以下「検定則」という。)第7条のただし書の規定により新規検定申請者の希望する場所で行う新規検定として、登録型式検定機関の検定員が遠隔で指示等をする方法によるもの(以下「遠隔検定」という。)を行う場合は、以下によること。

(1) 検定則第8条第1項第2号イからニまでに掲げる事項の確認に係る詳細事項について、必要に応じ、あらかじめ申請者と協議の上定めておくこと。

(2) 検定員は、双方向動画(音声付き)中継を行い、設備や書類の提示を指示することにより確認すること。なお、動画を録画する必要はないこと。

(3) 設備等は製造番号等で識別すること。

(4) 遠隔検定に係る記録は、遠隔検定でない型式検定における実地調査の記録と識別できるようにした上で、帳簿に記載の日から10年間保存すること。

(5) 型式検定合格証発行までの間、必要が生じた場合は、設備等を再確認すること。

(6) 検定員は、新規検定申請者からの申請を受理するに当たって、以下を確認すること。

① 新規検定申請者において、防爆機器に係る遠隔によらない型式検定の合格実績又は同等の試験実績があること。

② 初めて遠隔検定を受ける場合、予行演習を行い通信環境等に問題のないこと。

③ 新規検定申請者において、過去に防爆機器に係る遠隔検定を行った実績がある場合、前回の遠隔検定において、型式検定告示別表第3の1に掲げる検定項目の検査及び試験(以下「試験等」という。)の実施に問題がなかったこと。

(7) 検定員は、試験等を行うに当たって、以下によること。

① 試験等の詳細事項(測定箇所や測定条件等)について、あらかじめ申請者と協議の上定めておくこと。

② あらかじめ試験等に使用するすべての計測機器の校正記録を確認すること。

③ あらかじめ試験等の準備状況を確認すること。その際、動画実況により確認することが望ましい。

④ 検定員は、試験等の実施中双方向動画(音声付き)中継を行い、試験等の実施を指示するとともに、必要なデータ等を確認すること。なお、試験等の動画の録画は、必ずしも行う必要はないものの、申請者と協議の上、録画を行うことは差し支えない。

⑤ 現品は製造番号等で識別して確認すること。遠隔検定が複数日に渡る場合は、識別マークを付ける等により同一のものであることを確認すること。

⑥ 試験等の記録は、遠隔検定でない型式検定の記録と識別できるようにした上で、帳簿に記載の日から10年間保存すること。ただし、④のなお書により録画した動画の保存は、型式検定合格証発行までの間として差し支えない。

⑦ 新規検定申請者に、現品は型式検定合格証発行まで保管することを指示するとともに、それまでの間に必要が生じた場合、現品を再確認すること。

第1の2 防爆構造電気機械器具(防爆規格第5条に規定するもの)

1 検定基準について

国際電気標準会議(以下「IEC」という。)が制定した国際規格(以下「IEC規格」という。)に基づいて製造された防爆構造電気機械器具(以下「防爆機器」という。)が、防爆規格第5条の規定に基づき、防爆規格に適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準等(以下「技術的基準等」という。)は、以下によること。

2 適合することを確認する方法について

型式検定告示別表第3の2で示す検定方法に用いたIEC規格は、独立行政法人労働者安全機構労働安全衛生総合研究所(以下「安衛研」という。)が定めた「工場電気設備防爆指針―国際整合技術指針」(以下「国際整合防爆指針2015」という。)、「工場電気設備防爆指針―国際整合技術指針2018」(以下「国際整合防爆指針2018」という。)及び「工場電気設備防爆指針―国際整合技術指針2020」(以下「国際整合防爆指針2020」という。)を編ごとに選択して検定基準とみなすことができる。

なお、国際整合防爆指針2015、国際整合防爆指針2018又は国際整合防爆指針2020は、編ごとに選択する必要があること。国際整合防爆指針2015、国際整合防爆指針2018及び国際整合防爆指針2020(以下「国際整合防爆指針」という。)は、安衛研ホームページ(http://www.jniosh.go.jp)において閲覧が可能であること。

(1) IEC60079-0は、国際整合防爆指針2015)の第1編(JNIOSH-TR-46-1:2015)及び国際整合防爆指針2020の第1編(JNIOSH-TR-46-1:2020)によること。

(2) IEC60079-1は、国際整合防爆指針2015の第2編(JNIOSH-TR-46-1:2015)及び国際整合防爆指針2018の第2編(JNIOSH-TR-46-2:2018)によること。

(3) IEC60079-2は、国際整合防爆指針2015の第3編(JNIOSH-TR-46-3:2015)及び国際整合防爆指針2018の第3編(JNIOSH-TR-46-3:2018)によること。

(4) IEC60079-6は、国際整合防爆指針2015の第4編(JNIOSH-TR-46-4:2015)及び国際整合防爆指針2018の第4編(JNIOSH-TR-46-4:2018)によること。

(5) IEC60079-7は、国際整合防爆指針2015の第5編(JNIOSH-TR-46-5:2015)及び国際整合防爆指針2018の第5編(JNIOSH-TR-46-5:2018)によること。

(6) IEC60079-11は、国際整合防爆指針2015の第6編(JNIOSH-TR-46-6:2015)によること。

(7) IEC60079-15は、国際整合防爆指針2015の第8編(JNIOSH-TR-46-8:2015)及び国際整合防爆指針2020の第8編(JNIOSH-TR-46-8:2020)によること。

(8) IEC60079-18は、国際整合防爆指針2015の第7編(JNIOSH-TR-46-7:2015)及び国際整合防爆指針2018の第7編(JNIOSH-TR-46-7:2018)によること。

(9) IEC60079-28は、国際整合防爆指針2020の第11編(JNIOSH-TR-46-11:2020)によること。

(10) IEC60079-31は、国際整合防爆指針2015の第9編(JNIOSH-TR-46-9:2015)及び国際整合防爆指針2018の第9編(JNIOSH-TR-46-9:2018)によること。

3 防爆機器のグループの取扱いについて

(1) 国際整合防爆指針では、防爆機器を以下の3種類に区分しているが、グループⅠは労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)が適用されない鉱山で用いられるものであるため、型式検定においては、グループⅡ及びグループⅢの防爆機器の規定を適用すること。

 

国際整合防爆指針における防爆機器の分類

区分 防爆機器が使用される場所 適用される防爆構造の種類
グループⅠ 坑気の影響を受けやすい鉱⼭での使⽤ ―
グループⅡ 坑気の影響を受ける鉱⼭以外の爆発性ガス雰囲気が存在する場所での使⽤ 耐圧防爆構造、内圧防爆構造、安全増防爆構造、油⼊防爆構造、本質安全防爆構造、樹脂充てん防爆構造、⾮点⽕防爆構造
グループⅢ 坑気の影響を受ける鉱⼭以外の爆発性粉じん雰囲気での使⽤ 内圧防爆構造、本質安全防爆構造、樹脂充てん防爆構造、容器による粉じん防爆構造

① グループⅡについて

グループⅡの防爆機器は、それを使用しようとする場所における爆発性ガス雰囲気の性質に応じてグループⅡA、グループⅡB及びグループⅡCに細分類されること。具体的な使用環境等については、安衛研が労働安全衛生総合研究所技術指針として定めた「ユーザーのための工場防爆設備ガイド(JNIOSH−TR−No.44)」(以下「工場防爆設備ガイド」という。)の参考資料2−1「可燃性ガス蒸気の危険特性値及び電気機器の防爆構造に対応する分類」を参照すること。また、グループⅡBの表示のある防爆機器は、グループⅡAの防爆機器を必要とする用途にも、グループⅡCの表示のある防爆機器は、グループⅡA及びグループⅡBの防爆機器を必要とする用途にも、それぞれ使用することができること。

② グループⅢについて

グループⅢの防爆機器は、それを使用しようとする場所の爆発性粉じん雰囲気における粉じんの性質に応じて、以下のとおりグループⅢA、グループⅢB及びグループⅢCに細分類されること。具体的な使用環境等については、工場防爆設備ガイドの参考資料2−2「粉じんの発火度及び主要な危険性」を参照すること。なお、危険性分類欄が「可」のうち公称粒子径が500μmを超えるものはグループⅢA、「可」のうち公称粒子径が500μm以下のものはグループⅢB、「可、導」及び「爆」のものはグループⅢCの防爆機器を使用すること。労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)第282条に規定する爆燃性の粉じんについては、グループⅢCの防爆機器を使用すること。また、グループⅢBの表示のある防爆機器は、グループⅢAの防爆機器を必要とする用途にも、グループⅢCの表示のある防爆機器は、グループⅢA及びⅢBの防爆機器を必要とする用途にも、それぞれ使用することができること。

 

グループⅢの細分類

分類 防爆機器を使⽤しようとする場所における粉じんの性質 使⽤可能な場所
グループⅢA 繊維を含む可燃性の固体粒⼦であって公称粒⼦径が500μmを超えるものをいい、空気中に浮遊することがあり、⾃重によって⼤気から分離して堆積することがあるもの 安衛則第281条に規定する箇所
グループⅢB 可燃性粉じん(※)であって、電気抵抗率が1,000Ω・mを超えるもの 安衛則第281条に規定する箇所
グループⅢC 可燃性粉じん(※)であって、電気抵抗率が1,000Ω・m以下のもの 安衛則第281条及び第282条に規定する場所

※微細固体粒子であって公称粒子径が500μm以下のものであり、大気中に浮遊するか、自重により大気から分離して堆積するもので、空気中で燃焼又は白熱し、大気圧・常温において空気との爆発性混合物を形成することがあるもの。

(2) 機器保護レベル(EPL)について

国際整合防爆指針では、機能不全時も含め防爆機器が点火源・着火源とならない度合いを示す機器保護レベル(以下「EPL」という。)が新たに導入された。具体的なEPLの分類記号とそれに対応する電気機械器具は別添1のとおりである。なお、耐圧防爆構造、内圧防爆構造、油入防爆構造及び安全増防爆構造の防爆機器のうち、EPLがGaに該当するものは、防爆規格第1条第15号の特別危険箇所で使用することができる特殊防爆構造として取り扱って差し支えないこと。

(3) Exコンポーネント等の取扱いについて

Exコンポーネント、Exケーブルグランド、Exねじアダプタ及びEx閉止用部品(以下「Exコンポーネント等」という。)は、防爆機器に組み込んで使用されるものであり、単体では電気機械器具に該当しないため、法に基づく型式検定の対象とはならないこと。ただし、IEC規格では、Exコンポーネント等は単体でも第三者認証の対象としているため、申請者の負担軽減の観点から、登録型式検定機関がExコンポーネント等に係る認証書(国際整合防爆指針と同じ基準によるものに限る。)を発行し、当該Exコンポーネント等に係る図面、試験データ等を当該型式検定機関が保有している場合には、これを試験に活用することとして差し支えないこと。

(4) ルーチン試験について

国際整合防爆指針に新たに盛り込まれた「ルーチン試験」は、新規検定の申請の際、検定則第6条第1項第3号ニに基づいて申請者が提出する書面により、試験の種類、実施方法等について型式検定機関が確認すること。また、検定則第11条に基づく更新検定においても同様であること。

(5) 単純機器の取扱いについて

単純機器は、IEC規格では必ずしも第三者認証は要求されないが、国際整合防爆指針2015の第6編(JNIOSH-TR-46-6:2015)に規定される単純機器は、法に基づく型式検定の対象となること。

(6) 防爆機器に関する表示について

国際整合防爆指針に適合する防爆機器に関する防爆規格第4条第3項の厚生労働省労働基準局長が認める方法は、国際整合防爆指針の表示に関する各規定に適合する表示方法とすること。

(7) 型式の取扱いについて

検定則第6条第1項に定める型式のうち、防爆機器に関するものは別添2である。(「機械等検定規則の一部を改正する省令の施行について」(昭和53年2月10日付け基発第80号)別表に同じ。)なお、同項では、新規検定申請者は、「型式ごと」に申請書を提出しなければならないこととされており、また、法第44条の2第3項では、登録型式検定機関は、当該申請に係る型式の機械等の構造等が検定則第8条の基準に適合していると認めるときでなければ、当該型式を型式検定に合格させてはならないこととされている。このため、登録型式検定機関は、型式ごとに適切な申請書が提出されていることを確認し、適切な申請が行われるよう新規検定申請者を指導等するべきであること。

(8) 新規検定申請書及び型式検定合格証の「対象ガス又は蒸気の発火度及び爆発等級」欄への記入方法について

IEC規格に基づいて製造された防爆機器について、国際整合防爆指針に適合するものとして、検定則第6条の規定に基づく新規検定の申請を行う場合には、新規検定申請書(検定則様式第6号(2))の「対象ガス又は蒸気の発火度及び爆発等級」の欄に、国際整合防爆指針2015の第1編(JNIOSH-TR-46-1:2015)又は国際整合防爆指針2020の第1編(JNIOSH-TR-46-1:2020)に定める防爆機器のグループの区分の記号、最高表面温度(若しくは温度等級又は特定のガスの名称)及びEPLを記入すること。なお、粉じんの場合にあっては、同欄にグループの区分の記号、最高表面温度(粉じん堆積層がある条件での最高表面温度の場合には、粉じん堆積層の厚さ及び当該条件における最高表面温度)及びEPLを記入すること。また、型式検定合格証(検定則様式第8号(2))についてもこれと同様とすること。

(9) 新規検定申請書及び型式検定合格証の「対象ガス又は蒸気の発火度及び爆発等級」欄への記入方法について

IEC規格に基づいて製造された防爆機器について、国際整合防爆指針2015、国際整合防爆指針2018又は国際整合防爆指針2020に適合するものとして、検定則第6条の規定に基づく新規検定の申請を行う場合には、新規検定申請書(検定則様式第6号(2))の「対象ガス又は蒸気の発火度及び爆発等級」の欄に、それぞれ国際整合防爆指針2015又は国際整合防爆指針2020の第1編に定める防爆機器のグループの区分の記号、最高表面温度(若しくは温度等級又は特定のガスの名称)及びEPLを記入すること。なお、粉じんの場合にあっては、同欄にグループの区分の記号、最高表面温度(粉じん堆積層がある条件での最高表面温度の場合には、粉じん堆積層の厚さ及び当該条件における最高表面温度)及びEPLを記入すること。また、型式検定合格証(検定則様式第8号(2))についてもこれと同様とすること。

(10) 特殊防爆構造について

国際整合技術指針2015の第10編(JNIOSH-TR-46-10:2015)は、参照するIEC6007933(特殊防爆構造)の運用方法がIECにて検討途上のため、国際整合防爆指針2015には含めていないこと。

(11) 指定外国検査機関について

輸入した型式検定対象機械等については、検定則第6条第2項の規定により、労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令(昭和47年労働省令第44号)第1条の12に基づき厚生労働大臣が指定する者(以下「指定外国検査機関」という。)が作成した防爆規格に適合していることを明らかにする書面を活用して検定することができること。

この場合、指定外国検査機関が作成した当該書面について、検査を行った日付が指定外国検査機関の指定の有効期間内であること、基準等適合証明書を作成した証明書作成員が、指定外国検査機関の証明書作成員名簿に記載されている者であること等を確認すること。

(12) IEC防爆機器規格適合性認証制度の運用について

① 新規検定申請者から提出のあった新規検定申請書に、IEC防爆機器規格適合性認証制度(以下「IECEx」という。)の下、同制度に基づき認証された認証機関(以下「ExCB」という。)が発行した試験報告書(以下「ExTR」という。)(発行の日付がExCBの認証の有効期間内であるものに限る。)が添付されてきた場合であって、次のア及びイの要件が確認されたときは、当該報告書を検定則第6条第1項第4号に定める「当該型式の機械等についてあらかじめ行った試験の結果を記載した書面」として取り扱うこととして差し支えないこと。

ア 添付されたExTRが、申請のあった型式に係るものであること。

イ 添付されたExTRが、ExCBによりIECExに基づき適正に発行されたものであること。

② 防爆機器に係る新規の型式検定において、申請者から提出のあった新規検定申請書に、指定外国検査機関であるExCBが発行したExTR(発行の日付がExCBの認証の有効期間内であるものに限る。)が添付されてきた場合であって、次の①から④までの要件が確認されたときは、当該報告書を検定則第6条第2項に定める「当該機械等の構造が法第42条の厚生労働大臣が定める規格に適合していることを厚生労働大臣が指定する者(外国に住所を有するものに限る。)が明らかにする書面」として取り扱い、実機による検査に代えて、ExTRによる検査を実施することとして差し支えないこと。なお、ExTRに、誤り又は不明確な部分がある場合には、当該部分については、実機による検査を実施すること。

ア 添付されたExTRが、申請のあった型式に係るものであること。

イ 添付されたExTRが、ExCBによりIECExに基づき適正に発行されたものであり、かつ、防爆規格に適合していることを明らかにするものであること。

ウ 添付されたExTRの日付が、指定外国検査機関の指定の有効期間内であること。

エ 添付されたExTRを作成した検定員が、指定外国検査機関の証明書作成員名簿に記載されている者であること。

(13) 安衛則第280条等が適用されない電気機械器具の範囲について

定格電圧等の最大値が次の表の各区分の値以下である電気機械器具及びIECTS60079-48において持ち込みが認められる電気機械器具は、可燃性ガス若しくは引火性の物の蒸気又は可燃性の粉じん若しくは爆燃性の粉じんが爆発の危険のある濃度に達するおそれのある箇所において使用しても点火源・着火源となるおそれのないものであり、安衛則第280条から第282条までは適用されないこと。ただし、当該電気機械器具を他の電気機械器具に接続することにより、当該電気機械器具の回路の定格電圧等が次の表の各区分の値を超えるおそれのあるときは、この限りでないこと。

区分 値
定格電圧 1.5V
定格電流 0.1A
定格電力 25mW

 

別添1 国際整合防爆指針おける機器保護レベル(EPL)の分類記号及びそれに対応する電気機械器具

EPLの分類記号とその定義 対応する機器 備考(機器が設置可能な危険度区域)
Ga 極めて高い保護レベルをもつ機器であって,爆発性ガス雰囲気で使用し,通常運転中,想定内の機能不全時又は稀な機能不全時でも点火源とはならないもの。

グループⅡに分類される

本質安全防爆構造のia

樹脂充填防爆構造のma

特別危険箇所(防爆規格第1条第15号)、第1類危険箇所(防爆規格第1条第16号)、第2類危険箇所(防爆規格第1条第17号)
Gb 高い保護レベルをもつ機器であって,爆発性ガス雰囲気で使用し,通常運転中又は想定内の機能不全時でも点火源とはならないもの。

グループⅡに分類される

本質安全防爆構造のib

樹脂充填防爆構造のmb

耐圧防爆構造のd

内圧防爆構造のpx、py

安全増防爆構造のe

油入防爆構造のo

第1類危険箇所、第2類危険箇所
Gc 強化した保護レベルをもつ機器であって,爆発性ガス雰囲気で使用し,通常運転中は点火源とはならず,かつ,ランプの故障などのように通常想定される機能不全時にも着火源とはならないための何らかの追加の保護が講じられているもの。

グループⅡに分類される

本質安全防爆構造のic

樹脂充填防爆構造のmc

内圧防爆構造のpz

非点火防爆構造のnA、nC、nR

第2類危険箇所
Da 極めて高い保護レベルをもつ機器であって,爆発性粉じん雰囲気で使用し,通常運転中,想定内の機能不全時又は稀な機能不全時でも着火源とはならないもの。

グループⅢに分類される

本質安全防爆構造のia

樹脂充填防爆構造のma

容器による粉じん防爆構造のta

ゾーン20、ゾーン21及びゾーン22
Db 高い保護レベルをもつ機器であって,爆発性粉じん雰囲気で使用し,通常運転中又は想定内の機能不全時でも着火源とはならないための何らかの追加の保護が講じられているもの。

グループⅢに分類される

本質安全防爆構造のib

樹脂充填防爆構造のmb

容器による粉じん防爆構造のtb

ゾーン21及びゾーン22
Dc 強化した保護レベルをもつ機器であって,爆発性粉じん雰囲気で使用し,通常運転中は着火源とはならず,かつ,例えばランプの故障のように通常想定される機能不全時にも点火源とはならないための何らかの追加の保護が講じられているもの。

グループⅢに分類される

本質安全防爆構造のic

樹脂充填防爆構造のmc

容器による粉じん防爆構造のtc

ゾーン22

備考

1.備考欄のゾーンは、爆発性粉じん雰囲気の発生の頻度や周期に従いクラス分けされた危険場所の区域をいう。工場防爆設備ガイド及び下表を参照のこと。

2.グループIに分類される機器保護レベルとしてMa,Mbが存在するが、鉱山で使用する防爆電気機器は労働安全衛生法の適用外であるため上記の表から除いている。

 

参考:ゾーンの区分とその定義(IEC60079-10-2による)

危険度区域 定         義
ゾーン20 空気中に粉じん雲状で、連続又は長期間若しくは頻繁に存在する場所
ゾーン21 通常の運転中において、空気中に粉じん雲状で時々生成される可能性がある場所
ゾーン22 通常の運転中において、空気中に粉じん雲状で生成される可能性が少なく、生成されたとしても短時間である場所

 

別添2 防爆構造電気機械器具の型式の区分について

機械等の種類 要    素 区    分
防爆構造電気機械器具(防爆規格第5条以外によるもの) (1)種類

ア 三相誘導電動機

イ 単相誘導電動機

ウ 同期電動機

エ 直流電動機

オ 油入変圧器

カ 乾式変圧器

キ 計器用変成器

ク 気中開閉器

ケ 気中遮断器

コ 制御盤

サ 分電盤

シ 電磁弁用電磁石

ス 温度計

セ 圧力計

ソ 流量計

タ 記録計

チ 白熱燈

ツ 蛍光燈

テ 高圧水銀燈

ト 高圧ナトリウム燈

ナ LED燈

ニ 通信機

ヌ 警報装置

ネ 信号装置

ノ 差込み接続器

(2)本体の防爆構造

ア 耐圧防爆構造

イ 内圧防爆構造

ウ 安全増防爆構造

エ 油入防爆構造

オ 本質安全防爆構造 ia

カ 本質安全防爆構造 ib

キ 樹脂充填防爆構造 ma

ク 樹脂充填防爆構造 mb

ケ 非点火防爆構造

コ 特殊防爆構造

サ 粉じん防爆普通防じん構造

シ 粉じん防爆特殊防じん構造

(3)端子箱の防爆構造

ア 耐圧防爆構造

イ 内圧防爆構造

ウ 安全増防爆構造

エ 粉じん防爆普通防じん構造

オ 粉じん防爆特殊防じん構造

(4)定格電圧

ア 低圧

イ 高圧(3000V級)

ウ 高圧(6000V級)

エ 特別高圧

(5)爆発等級又は対象とされるガス若しくは蒸気の爆発等級

ア 1

イ 2

ウ 3a

エ 3b

オ 3c

カ 3n

(6)発火度又は温度等級

ア G1

イ G2

ウ G3

エ G4

オ G5

(7)端子箱から本体への導線引込方法

ア 耐圧スタッド式

イ 耐圧パッキン式

ウ 耐圧固着式

エ スタッド式

オ パッキン式

カ ブッシング式

キ 固着式

防爆構造電気機械器具(防爆規格第5条によるもの) (1)種類

ア 三相誘導電動機

イ 単相誘導電動機

ウ 同期電動機

エ 直流電動機

オ 油入変圧器

カ 乾式変圧器

キ 計器用変成器

ク 気中開閉器

ケ 気中遮断器

コ 制御盤

サ 分電盤

シ 電磁弁用電磁石

ス 温度計

セ 圧力計

ソ 流量計

タ 記録計

チ 白熱燈

ツ 蛍光燈

テ 高圧水銀燈

ト 高圧ナトリウム燈

ナ LED燈

ニ 通信機

ヌ 警報装置

ネ 信号装置

ノ 差込み接続器

(2)防爆構造(国際整合防爆指針2015に基づくもの)

ア 耐圧防爆構造

イ 内圧防爆構造px

ウ 内圧防爆構造py

エ 内圧防爆構造pz

オ 安全増防爆構造

カ 油入防爆構造

キ 本質安全防爆構造 ia

ク 本質安全防爆構造 ib

ケ 本質安全防爆構造 ic

コ 樹脂充填防爆構造 ma

サ 樹脂充填防爆構造 mb

シ 樹脂充填防爆構造 mc

ス 非点火防爆構造 nA

セ 非点火防爆構造 nC

ソ 非点火防爆構造 nR

タ 容器による粉じん防爆構造 ta

チ 容器による粉じん防爆構造 tb

ツ 容器による粉じん防爆構造 tc

(2)防爆構造(国際整合防爆指針2018及び国際整合防爆指針2020に基づくもの)

ア 耐圧防爆構造 da

イ 耐圧防爆構造 db

ウ 耐圧防爆構造 dc

エ 内圧防爆構造 pxb

オ 内圧防爆構造 pyb

カ 内圧防爆構造 pzc

キ 安全増防爆構造 eb

ク 安全増防爆構造 ec

ケ 油入防爆構造 ob

コ 油入防爆構造 oc

サ 樹脂充填防爆構造 ma

シ 樹脂充填防爆構造 mb

ス 樹脂充填防爆構造 mc

セ 容器による粉じん防爆構造 ta

ソ 容器による粉じん防爆構造 tb

タ 容器による粉じん防爆構造 tc

(3)定格電圧

ア 低圧

イ 高圧(3000V級)

ウ 高圧(6000V級)

エ 特別高圧

(4)ガス蒸気に対するグループ

ア ⅡA

イ ⅡB

ウ ⅡC

(5)粉じんに対するグループ

ア ⅢA

イ ⅢB

ウ ⅢC

(6)ガス蒸気に対する温度等級

ア T1

イ T2

ウ T3

エ T4

オ T5

カ T6

(7)ガス蒸気に対する保護レベル

ア Ga

イ Gb

ウ Gc

(8)粉じんに対する保護レベル

ア Da

イ Db

ウ Dc

(9)端子箱から本体への導線引込方法

ア 耐圧スタッド式

イ 耐圧パッキン式

ウ 耐圧固着式

エ スタッド式

オ パッキン式

カ ブッシング式

キ 固着式

 

第2 クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置

1 書類審査

新規検定に係る申請書の提出範囲について、別途示す事項を参照すること。

2 外観検査

型式検定告示別表第4の「2外観検査」における「測定すること等」には、実機に設置することに代えてシミュレーターに接続して動作の確認をすることが含まれること。

3 動作試験

型式検定告示別表第4の「3動作試験」及び「4実機試験」の実施範囲については、別途示す事項を参照すること。

(1) 材料試験機等による試験

「3動作試験」(1)①については、機外にあって外力の加わるおそれのある装置部分に対して行うこと。

「3動作試験」(1)②については、耐久試験を必要とする可動部分に対して行うこと。またこの確認において、申請者又は製造者の試験データを活用することができること。

(2) 耐水試験装置による試験

「3動作試験」(2)について、機外にあって水密を要するものに対し、耐水試験を行うこと。

(3) 衝撃試験装置及び振動試験装置による試験

「3動作試験」(3)における共振試験、振動機能試験、定点振動耐久試験及び衝撃試験の方法は、以下の①から④を参考にすること。

① 共振試験

表1により振動数を一様な割合で連続的に増減させて1回行うこと。この際、区分の選択は原則として、「100」とする。ただし、振動の寄与度の大きいエンジン等に取り付けられる装置部分については表1(注2)により選択すること。

表-1

区  分

振動数範囲

Hz

周期

s

参   考
振動加速度 m/s2 全振幅 ㎜
100 10~100 15~20 9.8~19.6 0.4以下
200 10~200
400 10~400

(注1)周期とは最小振動数と最大振動数の間を1往復するのに要する時間

(注2)区分の選択は、エンジンの最高回転速度とシリンダー数から、次の式に基づき算出する最高振動数によって決定すること

式

 

② 振動機能試験

クレーン作業時に振動寄与度の大きいエンジン等に取り付けられる装置部分であって、理論的に振動によりその装置部分の機能に影響が及ぶ場合は、共振試験と同時に、振動機能試験をおこない、機能に変化を生じないことを確認する。

③ 定点振動耐久試験

ア 共振点がない場合

表2に基づき一定時間振動を与えること。この際の振動条件の選択は原則として、「段階1」とすること。ただし、装置部分の性質上、振動寄与度の大きいエンジン等に取り付けられるもので振動加速度が比較的大きい場合は、「段階2」を、非常に大きい場合は、「段階3」を選択する。

表2

段階

振動数

Hz

振動加速度

m/s2

振動時間 h
上下方向 左右方向 前後方向
1 33.3 44.1 4 2 2
2 68.6
3 107.8

 

イ 共振点がある場合

装置部分の共振振動数及び図1に規定する振幅で、上下は1時間、左右及び前後はそれぞれ0.5時間の振動を与え、次に表3により一定時間振動を与えること。この際の振動条件の選択は原則として、「段階1」とすること。ただし、装置部分の性質上、振動寄与度の大きいエンジン等に取り付けられるもので振動加速度が比較的大きい場合は、「段階2」を、非常に大きい場合は、「段階3」を選択すること。

図

 

表3

段階

振動数

Hz

振動加速度

m/s2

振動時間 h
上下方向 左右方向 前後方向
1 33.3 44.1 3 1.5 1.5
2 68.6
3 107.8

 

④ 衝撃性試験は、表4に示すとおり行うこと。

表4

衝撃時間 S

衝撃加速度

m/s2

衝撃回数 回
上下方向 左右方向 前後方向
0.015~0.019 245.3 3 3 3

 

(4) 絶縁効力等の試験

「3 動作試験」(4)における確認方法には、メーカーから提出された絶縁抗力の測定結果を参照することも含まれること。

4 実機試験

型式検定告示別表第4の「4実機試験」における作動精度は、以下の式によること。

作動精度(%)={(試験荷重)-(定格荷重)}/(定格荷重)×100

また、同項の定格荷重とは、試験荷重をつって徐々にジブを倒し、又は徐々に荷重を増やし、警音の鳴りだした時点又は自動停止した点の作業半径を測定し、その作業半径に応じた定格荷重を当該クレーンの定格荷重より求めたものであること。

第3 防じんマスク

1 強度試験

型式検定告示別表第5の「4強度試験」(1)における、しめひも取付部分及びしめひも並びに連結管の隔離式防じんマスクの連結管取付部分及び連結管の引張試験は、以下のいずれかの方法により3つの現品について行うこと。

(1) 引張試験器により一定の速度(200mm/min)で装着時と同じ方向に引っ張ること。

(2) バネばかり等のはかりをしめひもの一端に掛け、他端を手で引いて所定の強度まで引くこと。なお、引っ張り速度は一定ではある必要はないこと。

(3) 一定質量の錘おもり(ブロック、ダンベル等)に鈎かぎを付け、固定した面体のしめひもの一端に鈎かぎで錘おもりをつって荷重をかけること。

2 構造検査

型式検定告示別表第5の「5構造検査」は、次によること。

(1) 死積(V)が著しく大きいものでないことを、申請書等の記載事項及び二酸化炭素濃度上昇値(C,%)から次式で換算した値で確認すること。

V(cc)=(2000×C)/5(%)

(2) 全面形の面体を有するものであって、アイピースが曇らないことを確認する際には、アイピースに直接呼気がかかると曇りやすいので呼気を止めて装着すること。

(3) 取替え式防じんマスクの密着の確認については、陽圧法又は陰圧法があること。密塞具を使用する場合は、図面に密塞具を記載させ、サンプルを提出させること。なお、掌で覆う方式は手の大きさに依存するので、開口面積が大きいものは不適当であること。

(4) 使い捨て式防じんマスクについては、装着して頭部運動や口周り運動を試みること。

(5) 吸気弁及び排気弁については、装着して呼吸したとき、吸気弁と排気弁が作動することを知覚できることを確認すること。また、吸気弁及び排気弁が作動したときに弁座、カバー等に引っかからないことを確認すること。

(6) 連結管については、180度に曲げても通気があることを確認すること。

3 性能試験

型式検定告示別表第5の「6性能試験」は、次によること。

(1) 粒子捕集効率試験

① 8つの現品について試験を行うこと。

② 粒子捕集効率試験の試験粒子の粒径分布が防じんマスクの規格(昭和63年労働省告示第19号)どおりであることをスキャンニングモビリティーパーティクルサイザー(SMPS)で定期的に確認すること。

③ 粒子の質量濃度は、K値(粒子の質量濃度及び散乱光強度の間の変換係数)を用いて散乱光強度から算出すること。

④ 使い捨て式及び取替式マスク現品の装置への装着状態は以下のとおりとすること。

図

(2) 吸気抵抗試験

3つの現品について試験を行うこと。その際、通気抵抗試験器に現品を取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向とすること。

(3) 排気抵抗試験

3つの現品について試験を行うこと。その際、通気抵抗試験器に現品を取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向とすること。

(4) 排気弁の作動気密試験

3つの現品について試験を行うこと。

(5) 二酸化炭素濃度上昇値試験

二酸化炭素濃度測定器に装着した現品に風速0.5m/sの風を当て、排気弁より排出される二酸化炭素が空気取入口周辺に滞留しないようにすること。

第4 防毒マスク

1 材料検査

型式検定告示別表第6の「3材料検査」における吸収缶の材料について、プラスチック缶は耐蝕性があるとみなすこと。

2 強度試験

型式検定告示別表第6の「4強度試験」(1)における、しめひも取付部分及びしめひも並びに連結管の隔離式防じんマスクの連結管取付部分及び連結管の引張試験は以下のいずれかの方法により3つの現品について行うこと。

(1) 引張試験器により一定の速度(200mm/min)で装着時と同じ方向に引っ張ること。

(2) バネばかり等のはかりをしめひもの一端に掛け、他端を手で引いて所定の強度まで引くこと。引っ張り速度は一定ではある必要はないこと。

(3) 一定質量の錘おもり(ブロック、ダンベル等)に鈎かぎを付け、固定した面体のしめひもの一端に鈎かぎで錘おもりをつって荷重をかけること。

3 構造検査について

型式検定告示別表第6の「5構造検査」は、次によること。

(1) 死積(V)が著しく大きいものでないことを、申請書等の記載事項及び二酸化炭素濃度上昇値(C,%)から次式で換算した値で確認すること。

V(cc)=(2000×C)/5(%)

(2) 全面形の面体を有するものであって、アイピースが曇らないことを確認する際には、アイピースに直接呼気がかかると曇りやすいので呼気を止めて装着すること。

(3) 密着の確認については、陽圧法又は陰圧法があること。密塞具を使用する場合は、図面に密塞具を記載させ、サンプルを提出させること。掌で覆う方式は手の大きさに依存するので、開口面積が大きいものは不適当であること。

(4) 吸収缶を手で振って、吸収剤がち密、かつ、露出しないように詰められていることを確認すること。また、吸収剤が吸収缶外に飛散しない構造であることを申請書等の記載事項により確認すること。防じん機能を有するものについては、ろ過材を具備しているか目視で確認すること。

(5) 吸気弁及び排気弁については、装着して呼吸したとき、吸気弁と排気弁が作動することを知覚できることを確認すること。また、吸気弁及び排気弁が作動したときに弁座、カバー等に引っかからないことを確認すること。

(6) 連結管については、180度に曲げても通気があることを確認すること。

4 性能試験について

型式検定告示別表第6の「6性能試験」は、次によること。

(1) 防毒マスク(吸収缶を除く。)の性能

① 吸気抵抗試験

3つの現品について試験を行うこと。その際、通気抵抗試験器に現品を取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向で取り付け測定すること。また、連結管の両端を幅広のテープで固定し、湾曲部の内側の直径が2cmになるようにすること。

② 排気抵抗試験

3つの現品について試験を行うこと。その際、通気抵抗試験器に現品を取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向で取り付け測定すること。

③ 排気弁の作動気密試験

3つの現品について試験を行うこと。

④ 二酸化炭素濃度上昇値試験

二酸化炭素濃度測定器に装着した現品に風速0.5m/sの風を当て、排気弁より排出される二酸化炭素が空気取入口周辺に滞留しないようにすること。

(2) 吸収缶の性能

① 気密試験

3つの現品について試験を行うこと。気密試験は、吸収缶の片方の口を塞ぎ、内部に、圧力をかけ、水槽に吸収缶を水面下20mm程度水没させ気泡がでないことを確認すること。このときの圧力は、約167mmH20(約147mmH20(=1470Pa)+20mmH20)とする。

② 通気抵抗試験

3つの現品について試験を行うこと。

③ 除毒能力試験

ア 10個の現品について試験を行うこと。吸収缶は横向きに設置し、試験空気を水平に通気すること。試験ガスの発生方法については以下の方法によること。

(ア) 規定濃度のシクロヘキサン蒸気の発生は自動ディスペンサー又は一定濃度蒸発法によること。

(イ) 規定濃度の無機ガスの調整は、高圧ガス容器内標準ガス(10%)の定容量倍希釈によること。

イ 試験気流の温湿度調整は、一定温度の水槽内で加圧した空気を水蒸気飽和させてから大気圧へ減圧する方法によること。

ウ 透過ガス濃度分析の感度較正は、磁気浮上型電子天秤とパーミエーションチューブ又はディフージョンチューブにより発生する標準ガス又は校正記録を有する標準ガスによること。

④ 透過ガス濃度の分析は、ガスの種類の応じそれぞれ以下に掲げる方法があること。

ア ハロゲンガスの分析電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

イ 有機ガスの分析ガスクロマトグラフにより連続的に測定する方法

ウ 一酸化炭素の分析赤外ガス分析計又は電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

エ アンモニアの分析赤外ガス分析計又は電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

オ 亜硫酸ガスの分析赤外ガス分析計又は電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

⑤ 粒子捕集効率試験

ア 8つの現品について試験を行うこと。

イ 粒子捕集効率試験の試験粒子の粒径分布が規格どおりであることをスキャンニングモビリティーパーティクルサイザー(SMPS)で定期的に確認すること。

ウ 粒子の質量濃度は、K値(粒子の質量濃度及び散乱光強度の間の変換係数)を用いて散乱光強度から算出すること。

第5 防じん機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具及び防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

1 材料検査

型式検定告示別表第13の「3材料試験」における吸収缶の材料について、プラスチック缶は耐蝕性があるものとみなすこと。

2 強度試験

型式検定告示別表第13の「4強度試験」(1)における、しめひも取付部分及びしめひも並びに連結管の隔離式防じんマスクの連結管取付部分及び連結管の引張試験は、以下のいずれかの方法により3つの現品について行うこと。

(1) 引張試験器により一定の速度(200mm/min)で装着時と同じ方向に引っ張ること。

(2) バネばかり等のはかりをしめひもの一端に掛け、他端を手で引いて所定の強度まで引くこと。引っ張り速度は一定ではある必要はないこと。

(3) 一定質量の錘おもり(ブロック、ダンベル等)に鈎かぎを付け、固定した面体のしめひもの一端に鈎かぎで錘おもりをつって荷重をかけること。

3 構造検査

型式検定告示別表第13の「5構造検査」は、次によること。

(1) 全面形の面体を有するもの又はルーズフィット形のものについて、アイピースが曇らないことを確認する際には、アイピースに直接呼気がかかると曇りやすいので電動ファンを動作させるとともに呼気を止めて装着すること。

(2) 面体形のものの密着の確認については、陽圧法又は陰圧法があること。密塞具を使用する場合は、図面に密塞具を記載させ、サンプルを提出させること。掌で覆う方式は手の大きさに依存するので、開口面積が大きいものは不適当であること。

(3) 防毒機能を有するものにあっては、申請書等の記載事項及び吸収缶を取り付けることにより、防毒マスク用の吸収缶の取付け可否を確認すること。

(4) 面体形の防毒機能を有するものについては、面体内圧が陰圧に近づいていること又は達したことを着用者に知らせる警報装置の有無を、申請書等に記載されている方法等により確認すること。

(5) ルーズフィット形の防じん機能を有するものであって、S級及びA級のものについては、最低必要風量に近づいていることを着用者に知らせる警報装置の有無を申請書等に記載されている方法により確認すること。

(6) ルーズフィット形の防じん機能を有するものであって、B級のものについては、⑤の警報装置又は電池の電圧が電動ファン付き呼吸用保護具を有効に作動できる電圧の下限値となったことを着用者に知らせる警報装置の有無を、申請書等に記載されている方法等により確認すること。

(7) 防毒機能を有するものについては、吸収缶を手で振って、吸収剤がち密、かつ、露出しないように詰められていることを確認すること。また、吸収剤が吸収缶外に飛散しない構造であることを申請書等の記載事項により確認すること。防じん機能を有する吸収缶については、ろ過材を具備しているか目視で確認すること。

(8) 防じん機能を有するものについては、ろ過材を具備しているか目視で確認すること。

(9) 排気弁については、装着して呼吸したとき、排気弁が作動することを知覚できることを確認すること。また、排気弁が作動したときに弁座、カバー等に引っかからないことを確認すること。

(10) 連結管については、180度に曲げても通気があることを確認すること。

4 性能試験

型式検定告示別表第13の「6性能試験」は、次によること。

(1) 粒子捕集効率試験

① 8つの現品について試験を行うこと。

② 粒子捕集効率試験の試験粒子の粒径分布が規格どおりであることをスキャンニングモビリティーパーティクルサイザー(SMPS)で定期的に確認すること。

③ 粒子の質量濃度は、K値(粒子の質量濃度及び散乱光強度の間の変換係数)を用いて散乱光強度から算出すること。

(2) 漏れ率試験

① 現品3つ及びろ過材6つ、防毒機能を有するものについては粒子捕集効率が99.9%以上の吸収缶6つについて試験を行うこと。

② 漏れ率試験の試験粒子の粒径分布が規格どおりであることをスキャンニングモビリティーパーティクルサイザー(SMPS)で事前に確認すること。

③ 粒子の質量濃度は、K値(粒子の質量濃度及び散乱光強度の間の変換係数)を用いて散乱光強度から算出すること。

④ 現品は、実際に装着するのと同様、正しい場所に正しい方法で揺動形人体模型に装着すること。

⑤ 呼吸模擬装置を始動させた後は可能な限り速やかに測定を開始すること。また、揺動箇所及び揺動の範囲を変える度にろ過材又は吸収缶は新品に交換すること。

(3) 内圧試験(面体形に限る。)

① 内圧試験装置(試験用人頭又は通気抵抗測定装置具)に現品を取り付ける方向は実際に装着する方向と同じ方向とすること。

② 面体の取付部は隙間のないようにすること。

(4) 吸気抵抗試験(面体形に限る。)

3つの現品について試験を行うこと。その際、気抵抗試験器に現品(電動ファンを停止したもの)を取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向とすること。

(5) 排気抵抗試験(面体形に限る。)

3つの現品について試験を行うこと。その際、気抵抗試験器に現品(電動ファンを停止したもの)を取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向とすること。

(6) 排気弁の作動気密試験(面体形に限る。)

3つの現品について試験を行うこと。

(7) 二酸化炭素濃度上昇値試験(面体形に限る。)

二酸化炭素濃度測定器に装着した現品に風速0.5m/sの風を当て、排気弁より排出される二酸化炭素が空気取入口周辺に滞留しないようにすること

(8) 最低必要風量試験(ルーズフィット形に限る。)

① 現品を試験用人頭又は試験用人体模型に適正に装着すること。

② 電動ファンがチャンバの外側の空気を吸引し、それをチャンバの内側に供給するように試験系を組んで測定すること。

③ 測定はチャンバ内の圧力変動が安定してから開始すること。

④ 吸引空気流量が基準値以上であることを確認すること。

(9) 騒音試験

① 騒音試験装置に現品を適正に装着し、取り付ける方向は、実際に装着する方向と同じ方向とすること。

② 騒音計の設定は周波数重み付けをA特性とし、時間重み付けはF特性とすること。

③ 試験用人頭の両耳部における騒音レベルが基準値以下であることを確認すること。

(10) 吸収缶の気密試験(防毒機能を有するものに限る。)

3つの現品について試験を行うこと。気密試験は、吸収缶の片方の口を塞ぎ、内部に、圧力をかけ、水槽に吸収缶を水面下20mm程度水没させ気泡がでないことを確認すること。このときの圧力は、約167mmH20(約147mmH20(=1470Pa)+20mmH20)とする。

(11) 吸収缶の除毒能力試験(防毒機能を有するものに限る)

① 10個の現品について試験を行うこと。吸収缶は横向きに設置し、試験空気を水平に通気すること。

② 試験ガスの発生方法については以下の方法によること。

ア 規定濃度のシクロヘキサン蒸気の発生は自動ディスペンサー又は一定濃度蒸発法によること。

イ 規定濃度の無機ガスの調整は、高圧ガス容器内標準ガス(10%)の定容量倍希釈によること。

③ 試験気流の温湿度調整は、一定温度の水槽内で加圧した空気を水蒸気飽和させてから大気圧へ減圧する方法によること。

④ 透過ガス濃度分析の感度較正は、磁気浮上型電子天秤等とパーミエーションチューブ又はディフージョンチューブにより発生する標準ガス又は校正記録を有する標準ガスによること。

⑤ 透過ガス濃度の分析は、ガスの種類の応じそれぞれ以下に掲げる方法があること。

ア ハロゲンガスの分析電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

イ 有機ガスの分析ガスクロマトグラフにより連続的に測定する方法

ウ 一酸化炭素の分析赤外ガス分析計又は電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

エ アンモニアの分析赤外ガス分析計又は電気化学式センサーにより連続的に測定する方法

オ 亜硫酸ガスの分析赤外ガス分析計又は電気化学式センサーにより連続的に測定する方法