img1 img1 img1

◆トップページに移動 │ ★目次のページに移動 │ ※文字列検索は Ctrl+Fキー  

通達:自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入の取扱いについて

 

自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入の取扱いについて

平成25年3月1日基発0301第1号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

標記については、昭和40年11月1日付け基発第1454号(以下「基本通達」という。)、昭和49年2月13日付け基発第72号及び昭和56年3月31日付け発労徴第25号・基発第191号により特別加入者の範囲を示しているところであるが、今般、その範囲について下記のとおり拡大することとしたので、事務処理に遺漏なきを期されたい。

 

1 拡大後の特別加入者の範囲について

道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第3項に規定する原動機付自転車(以下「原動機付自転車」という。)を使用して貨物運送事業(後記2の(1)のア)を行う者(以下「原動機付自転車を使用するバイク便事業者」という。)についても自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入者の範囲に含めることとする。

したがって、拡大後の自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入者の範囲については、別添1のとおりであること。

2 特別加入の承認等に関する留意点について

原動機付自転車を使用するバイク便事業者を特別加入者として承認する場合等の取扱いについては、基本通達等によるほか、以下の点に留意すること。

(1) 特別加入対象者の要件

ア 貨物運送事業とは、他人の需要に応じて、有償で、貨物を運送する事業であること。

イ 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、貨物自動車運送事業法第36条の貨物軽自動車運送事業の届出(以下「軽貨物運送の届出」という。)の対象となっていないことから、法令に基づく届出等は特別加入の承認の要件にはならないこと。

なお、原動機付自転車を除く自動車を使用して貨物の運送の事業を行う者が特別加入するためには、従前のとおり法令に基づく許可を受け又は届出をしている必要があること。

(2) 業務災害防止措置の作成及び提出

ア 新たに自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入団体の承認を行う場合

原動機付自転車を使用するバイク便事業者については、軽貨物運送の届出等の対象となっていないため、特別加入の申請をしようとする団体は、原動機付自転車を使用するバイク便事業者に係る業務災害の防止に関し、当該団体が講ずべき業務災害の防止に関する措置及び特別加入者が守るべき事項(以下「業務災害防止措置」という。)を定め、その内容を記載した書類を申請書に添付する必要があること(労災則第 46条の23第2項、第3項)。

なお、業務災害防止措置の例は別添2を参考とすること。

イ 既に承認している特別加入団体の取扱い

既に自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入団体として承認を受けている団体が、新たに原動機付自転車を使用するバイク便事業者を特別加入させる場合については、特別加入に関する変更届の提出に併せて、上記アの業務災害防止措置を記載した書類を提出させること。

なお、既に業務災害防止措置を記載した書類の提出を行っており、かつ、当該業務災害防止措置が原動機付自転車を使用するバイク便事業者についても有効な場合はこの限りではないこと。

また、原動機付自転車を使用するバイク便事業者についても有効な業務災害防止措置を記載した書類の提出を行っている団体の構成員で既に特別加入している者が、更に原動機付自転車を使用するバイク便事業を行う場合、当該特別加入者の承認済の業務の内容の範囲内で原動機付自転車を使用するのであれば、特別加入に関する変更届を提出する必要はないこと。

(3) 業務上外の認定

ア 原動機付自転車を使用するバイク便事業の範囲内において原動機付自転車を運転する作業、貨物の積卸作業及びこれに直接附帯する行為を行う場合について業務遂行性を認めること。

なお、当該判断にあたっては、契約書などにより業務内容を把握して業務遂行性を確認すること。

イ 原動機付自転車を使用するバイク便事業者として特別加入している者であっても、他の事業者との間に使用従属関係が存在し労働者性が認められる場合が考えられるので、請負等の契約形態のみをもって労働者性の判断をすることのないよう留意すること。

なお、労働者性の判断に当たっては、平成19年9月27日付け基発第0927004号「バイシクルメッセンジャー及びバイクライダーの労働者性について」を参考にすること。

3 関係通達の改正

基本通達の記の第2の6の(2)のトの(イ)中、「必ずしも必要でない。」を「原動機付自転車を使用するバイク便事業者がいない団体に限り、必ずしも必要でない。」に改めること。

なお、上記に掲げるもののほか特別加入申請の手続き等については従前のとおりとすること。

4 施行期日

平成25年4月1日から施行すること。

 

(別添1)

自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入者の範囲

対象

・ 道路運送法(昭和26年法律第183号)第4条の一般旅客自動車運送事業の免許を受けた者

・ 貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)第3条の一般貨物自動車運送事業の許可を受けた者

・ 事業の実体が運送の事業に該当し、土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法(昭和42年法律第131号)の適用を受ける者

・ 貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)第36条の貨物軽自動車運送事業の届出を行った者

(うち、二輪の自動車を使用する貨物軽自動車運送事業を行う者(「バイク便事業者」という。))

・ 自ら保有する二輪の自動車を、バイク便事業者に持ち込んで、当該バイク便事業者に専属して貨物を運送する者であって、道路運送法(昭和26年法律第183号)第78条第3項の有償運送の許可を受けた者

・ 原動機付自転車を使用して行う貨物運送事業(他人の需要に応じて、有償で、貨物を運送する事業)を行う者

 

(別添2)

業務災害防止規則例

○○地区労災保険加入組合

(目的)

第1条 組合員は、この規則を遵守して、個人貨物運送の労働災害を防止し、安全確保に努めるものとする。

(定義)

第2条 この規則において、原動機付自転車とは、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第3項に規定する原動機付自転車をいう。

2 この規則において、原動機付自転車を使用するバイク便事業とは、原動機付自転車を使用して行う貨物運送事業(他人の需要に応じて、有償で、貨物を運送する事業)を行う業務をいう。

3 この規則において、原動機付自転車を使用するバイク便事業者とは、前項の原動機付自転車を使用するバイク便事業を労働者を使用しないで行うことを常態とする者及びその者に従事する労働者以外の者をいう。

(原動機付自転車を使用するバイク便事業が行えない場合)

第3条 組合員は、身心に重大な欠陥があるため、安全性を守り得ない場合には、原動機付自転車を使用するバイク便事業を行えないものとする。

(安全管理の指導)

第4条 組合員は、行政庁等が行う原動機付自転車を使用するバイク便事業の安全確保に関する指導を受けるものとする。

(定期健康診断)

第5条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、1年以内ごとに1回、定期に、次の項目について医師による健康診断を受けるものとする。

一 既往症及び業務歴の調査

二 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

三 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査

四 胸部エックス線検査及び喀痰検査

五 血圧の測定

六 貧血検査

七 肝機能検査

八 血中脂質検査

九 血糖検査

十 尿検査

十一 心電図検査

2 前項各号に掲げる健康診断の項目のうち、20歳以上の者に係る身長の検査、腹囲の検査、胸部エックス線検査によって病変の発見されない者又は結核発病のおそれがないと診断された者に係る喀痰検査及び35歳未満又は36歳以上40歳未満の者に係る貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査並びに心電図検査については、医師が必要でないと認めるときは、省略することができるものとする。

(業務時の服装)

第6条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、原動機付自転車に頭髪又は被服が巻き込まれることのないよう適当な服装等、災害防止に必要な保護具を着用するものとする。

(道路交通法及び道路運送車両法の遵守)

第7条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、その使用する原動付自転車が道路交通法(昭和35年法律第105号)に定める原動機付自転車に該当し、同法に定める道路上を運行する場合には、同法を遵守して道路における危険を防止し、その他の交通の安全と円滑を図るものとする。

2 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、その使用する原動機付自転車が道路運送車両法保安基準に適合したものを使用するとともに、車両の登録整備等について同法を遵守するものとする。

(転倒、スリップ等の防止)

第8条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、原動機付自転車の点検整備又は車輪の交換を行う場合は、地面の傾斜に注意し、起動スイッチを切る等の方法により、これらの作業中に原動機付自転車が転倒、スリップ又は暴走による危険を防止するものとする。

(貨物の運送、積卸し)

第9条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、原動機付自転車で貨物を運送する場合に、積載重量及び容量を超え、又は積荷を片側に偏重させて積載しないものとする。

2 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、貨物の積卸しを行う場合には、路面の傾斜、積荷の状態等に注意して、原動機付自転車の転倒、スリップもしくは暴走又は貨物の転落による危険を防止するものとする。

(輸送の安全性の向上)

第10条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、輸送の安全の確保が最も重要であることを自覚し、絶えず輸送の安全性の向上に努めるものとする。

(過労運転の防止)

第11条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、休憩又は睡眠に必要な施設を整備し、これらの施設を適切に管理及び保守するものとする。

2 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、休憩又は睡眠のための時間及び勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、勤務時間及び乗務時間を定め、当該事業者は遵守するものとする。

3 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、酒気を帯びた状態で原動機付自転車に乗務しないものとする。

(過積載の防止)

第12条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、原動機付自転車の最大積載量を超える積載をすることとなる運送(以下「過積載による運送」という。)の引受け、過積載による運送を前提とする原動機付自転車の運行計画の作成をしないものとする。

(乗務等の記録)

第13条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、原動機付自転車の乗務について、当該乗務を行った事業者ごとに次に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を一年間保存するものとする。

一 運転者の氏名

二 乗務した原動機付自転車の標識番号その他の当該原動機付自転車を識別できる表示

三 乗務の開始及び終了の地点及び日時並びに主な経過地点及び乗務した距離

四 休憩又は睡眠をした場合にあっては、その地点及び日時

五 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第六十七条第二項に規定する交通事故(第14条において「事故」という。)又は著しい運行の遅延その他の異常な状態が発生した場合にあっては、その概要及び原因

(事故の記録)

第14条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、原動機付自転車に係る事故が発生した場合には、次に掲げる事項を記録し、その記録を三年間保存するものとする。

一 運転者の氏名

二 乗務した原動機付自転車の標識番号その他の当該原動機付自転車を識別できる表示

三 事故の発生日時

四 事故の発生場所

五 事故の当事者(運転者を除く。)の氏名

六 事故の概要(損害の程度を含む。)

七 事故の原因

八 再発防止対策

(点検整備)

第15条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、道路運送車両法の規定によるもののほか、原動機付自転車の点検及び整備について、次に掲げる事項を遵守するものとする。

一 原動機付自転車の構造及び装置並びに運行する道路の状況、走行距離その他原動機付自転車の使用の条件を考慮して、定期に行う点検の基準を作成し、これに基づいて点検をし、必要な整備をすること。

二 前号の点検及び整備をしたときは、道路運送車両法第四十九条の規定に準じて、点検及び整備に関する記録簿に記載し、これを保存すること

(公衆の利便を阻害する行為の禁止等)

第16条 原動機付自転車を使用するバイク便事業者は、荷主に対し、不当な運送条件によることを求め、その他公衆の利便を阻害する行為をしてはならない。