定期大会に向けて

9月20日第53回定期大会に向けて地本委員長からの談話

 日本アクリル争議の争議団として、地本の皆さんには日頃より争議への支援、特に物心に渡り支えて頂いていることにお礼を申し上げます。

 アクリル争議と共に愛知地本の委員長を引き受け8年になります。地本の仲間に励まされながら、多国籍企業であるダウ・ケミカルの利益追求のためには黒字経営でも、更なる利益追求のために工場を閉鎖し、全員の解雇を強行、解雇一カ月前には闘いに賛同しない組合員が全国一般を脱退し、第2組合を作り、会社は第2組合を利用し全国一般組合員の切崩し、闘いの先頭に立つアクリル支部委員長を懐柔しようと画策、組合の弱体化を図ってきました。その後、組合が地裁への提訴と東京都労働委員会への不当労働行為での救済を求め闘いを始めた途端、争議中であるにもかかわらず組合には内密に会社を解散してしまいました。名古屋地裁では会社からの和解の申入れに応じ交渉を進め第2組合との賃金差別を認めた第2次の解決金提示をしながらも5回目の和解交渉で一方的に団交の打ち切りと和解金の撤回で一銭も払わない信義則に反する行為、その後団交拒否の姿勢を続けています。

 長年の闘いで見えてくるものは、裁判官の不当判決にみられるように裁判所の右傾化が進んでいる事、そして多国籍企業の横暴です。企業にとって邪魔な全国一般を潰す。その為には会社までも潰してしまう。そこで働く労働者やその家族のことは何も考えないことに強い怒りと憤り、このような理不尽を許すわけにはいかない怒り、労働者の尊厳を守る闘いだと言う思いで現在に至っています。引き続きご支援・ご協力をお願いするところです。

 地本内では解雇無効の判決を勝ち取った愛知シュタイナー学園のMさんの現場復帰の闘いがあります。1日も早い現場復帰に向けての闘いを進めています。学園と教員会の姿勢を正し、シュタイナー教育の理念と正常な学園運営を目指す闘いも必要と考えています。

 愛知地本の状況はというと2023年より組織拡大に向けた体制ができ、愛労連労働相談センターからの紹介や組織内による組織拡大に向けた取り組みを開始し、今日まで52名の拡大で2支部を立ち上げてきました、その一方で老舗の名証労が全証労協としては残っていますが地本を脱退、アクリル支部では争議での組織の切崩しなどもあり地本全体で30名の脱退となっています。全体的には前年度比でプラスの状況です。組織拡大に向けた取り組みは全労連が掲げる「対話と学び合い」をスローガンに組織の倍増、専従が置ける組織人員に取り組みを強化していく必要があります。その為にはとにかく「対話」をしなければ始まりません。その一歩を皆で踏み出しましょう。地本委員長として私もその第一線で頑張ります。

 地本の組織構成は、12支部がありますが、年金受給しながらも支部を作り地本を支えて頂いている支部もありますが、組合員の高齢化が進んでいます。10年、20年後を考えると消滅する支部が出てきます。愛知での全国一般の火を消さない為に、組織拡大と共に全ての支部が地本に結集し地本を支え運動の主体となる執行部を作り継続していくことが重要です。ともに皆さんと一緒に奮闘する決意です。次期大会を成功させましょう!

(記 執行委員長:煤本國治)