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A.近代社会では、すべての人が自由で平等な人格者とされ、お互いに、いろいろな
契約を結ぶことによって社会生活が成り立っています。労働者と使用者の関係も、自
由、平等な人格をもった人と人との間の契約関係として考えられています。
すなわち、労働者と使用者の関係は、労働者が使用者に時間を限って労働力を提供し
、その報酬として使用者が賃金を支払うという労働契約を結ぶことによって成立しま
す。
しかし、労働者が人ひとりで交渉したのでは、使用者の力におされがちですので、労
働者が集まって労働組合をつくり、使用者と実質的に対等の立場に立って交渉し、賃
金や労働時間などの労働条件を集団的に決めるという方法が認められているのです。
労働組合はそのための団体です。
このように、労働者と使用者とが対等の立場で労使間のことがらを自主的に話し合っ
て決めていくことは、近代社会の建前に最もよく合っているばかりでなく、労働者の
生活の向上を図りながら、バランスのとれた経済・ 社会の発展に貢献するものと考
えられます。
労働者も使用者も、こうした労働組合のもつ社会的、経済的意義をふまえながら、労
使関係の円滑な運宮に努めることが強く望まれます。
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